わしらの新しいご領主に
概要
編集楽曲構成
編集第1曲 シンフォニア
編集第2曲 二重唱「わしらの新しい領主に」(Mer hahn en neue Oberkeet)
編集第3曲 レチタティーヴォ「なあミーケ、俺にキスしておくれ」(Nu, Mieke, gib dein Guschel immer her)
編集第4曲 アリア「あら、それは甘すぎて」(Ach, es schmeckt doch gar zu gut)
編集第5曲 レチタティーヴォ「領主様はよいお方」(Der Herr ist gut)
編集男・通奏低音
話題が急に現実的なものになり、徴税官への不満を露わにする。
第6曲 アリア「ああ、税金取りの旦那」(Ach, Herr Schösser)
編集男・ヴァイオリン・ヴィオラ・通奏低音、ニ長調、3/4拍子
徴税官に慈悲を請う形式で、徴税官ピカンダーを印象づけるためのアリア。バスを先行させ、ヴァイオリンが続行するカノンになっている。
第7曲 レチタティーヴォ「誰が何と言ったって」(Es bleibt dabei)
編集女・通奏低音
大金を出しても買えない極上の領主…と持ち上げる。
第8曲 アリア「われらの素敵な領主様」(Unser trefflicher)
編集第9曲 レチタティーヴォ「ご領主様は皆を救う」(Er hilft uns allen)
編集女・男・通奏低音
ふと2人の声は小さくなる。男は領主の配慮で徴兵が回避された噂を口にする。女も領主の口添えで徴税が軽くなったことを囁く。
第10曲 アリア「なんと粋なお計らい」(Das ist galant)
編集第11曲 レチタティーヴォ「そしてその奥方様も」(Und unsre gnädge Frau)
編集第12曲 アリア「50ターラーの現金を」(Fünfzig Taler bares Geld)
編集第13曲 レチタティーヴォ「ちょっと真面目に聞いておくれ」(Im Ernst ein Wort)
編集女・通奏低音
不意に、領主へ聞かせる讃歌の出来を尋ね、讃歌を通じた讃美による後半部に入る。
第14曲 アリア「クラインチョハーの村よ」(Klein-Zschocher müsse)
編集第15曲 レチタティーヴォ「それはあんまりお上品」(Das ist zu klug vor dich)
編集男・通奏低音
男はあっさり却下する。田舎者なら田舎者らしく…と一曲披露することを宣言。
第16曲 アリア「10000ドゥカーテンの」(Es nehme zehntausend Dukaten)
編集男・ホルン・ヴァイオリン・ヴィオラ・通奏低音、ト長調、6/8拍子
ご領主も金を稼いで陽気に飲もう…とストレートな歌詞をボヘミアの狩猟歌の旋律に乗せて歌う。ここまで出番がなかったホルンが三和音を散らして男の声に唱和する。
第17曲 レチタティーヴォ「あんまりな下品ぶり」(Das klingt zu liederlich)
編集女・通奏低音
もちろん女は即却下。気色悪い例として、古歌を一つ歌って見せることにする。
第18曲 アリア「くださいな奥方様」(Gib, Schöne)
編集女・ホルン・ヴァイオリン・ヴィオラ・通奏低音、ニ長調、3/4拍子
古めかしいメヌエットに乗せて安産を祈願する。主旋律に沿ってホルンが飾る。
第19曲 レチタティーヴォ「確かにその通り」(Du hast wohl recht)
編集男・通奏低音
納得した男は、格式ばった讃歌を披露することにする。
第20曲 アリア「御身の栄えゆるぎなくあれ」(Dein Wachstum sei feste)
編集男・ヴァイオリン・通奏低音、イ長調、3/8-2/2-3/8拍子
13年前に初演したカンタータ201番「フェーブスとパンの争い」で牧神パンが披露した歌比べの課題曲を転用したもの。新様式のパスピエで領主の喜びを表現する。「笑え」(lache)の音型が実際を笑い声に聞こえるように配置するのはバッハの常套手段。中間に短調の緩叙部を設け、ダ・カーポで序盤の活発な喜びの歌に回帰する。
第21曲 レチタティーヴォ「こんなものでもうよかろう」(Und damit sei es auch genung)
編集女・男・通奏低音
ほめ歌の話題は終わり。酒場へ急ぐ男に女は呆れつつ、すぐにアリアへ移る。
第22曲 アリア「それではよいか、皆の衆」(Und dass ihr's wisst)
編集第23曲 レチタティーヴォ「でかしたな」(Mein Schatz, erraten)
編集第24曲 合唱「さあ行こう、いつもの酒場」(Wir gehn nun, wo der Tudelsack)
編集外部リンク
編集- BWV212の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト