ガンマ線滅菌
概要
編集手法
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放射性物質の管理、放射線の管理、放射線遮蔽設備などの大規模な設備を必要とするが、オートクレーブによる加圧蒸気滅菌や酸化エチレン︵エチレンオキサイド︶によるガス滅菌に比べて滅菌自体は安価に行える[要出典]。21世紀現在の日本国内には10箇所ほどの大規模照射施設がある[3]。
線源としてはコバルト60などが用いられる。照射方法としてはベルトコンベアーによって照射室に入り、一定時間後に外へ出て、そのまままた照射室に入るという動作を一定の吸収線量︵単位はGy︵グレイ︶︶になるまで繰り返すインクリメンタル照射や、照射室内に置いて照射を受ける静置照射などがある。医療用滅菌では25kGy~35kGyが照射される[4]。
用途
編集他の滅菌方法に比べ安価で材質を大きく痛めることも無いことから、ディスポーザブル(使い捨て)注射針などの使い捨て器具によく用いられる。
滅菌とはやや異なるが輸血後移植片対宿主病 (Post Transfusion-Graft Versus Host Disease, PT-GVHD) の原因となる血液製剤内のリンパ球を不活性化するために、ガンマ線照射を行うことでその予防を図っている[5]。
脚注
編集- ^ a b “第十四改正日本薬局方 参考情報” (PDF). 厚生労働省. 2013年8月31日閲覧。
- ^ 山本英文、「医療用不織布製品の開発動向」 『繊維学会誌』 2004年 60巻 6号 p.P_305-P_311, doi:10.2115/fiber.60.P_305
- ^ Co-60線源の利用状況
- ^ 放射線による医療器具の滅菌
- ^ 輸血血液への放射線照射(GVHDの予防)
関連項目
編集外部リンク
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