ハイリッヒ・ミサ 変ロ長調Hob.XXII:10ドイツ語: Heiligmesse)は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1796年に作曲したミサ曲。ハイドンの後期六大ミサ曲のひとつ。

アイゼンシュタットのベルク教会

概要

編集

(Missa Sancti Bernardi von Offida)1717955196911298(Bergkirche)[1]1796[2]17961226[3]

Heilig, heilig, heilig, du bist allzeit heilig[1][4]

編成

編集

構成

編集

ハイドンの後期のミサにしばしば見られる、アダージョの荘重な序奏つきソナタ形式のような形のキリエである。主部はアレグロ・モデラート、3拍子で穏やかにはじまる。展開部にあたるクリステは短いが、キリエと対位法的に重なりあう。

Gloria

編集

3GratiasQui tollisQuoniam

22拍子。下降分散和音ではじまる。「Et incarnatus est」は独唱者たちによる3拍子の穏かな曲で、伴奏の弦楽器によるピッツィカートとクラリネットの音色が目立つ。「Crucifixus」で短調に転ずる。「Et resurrexit」も暗い曲調のままだが速くなり、「et vitam」から輝かしいアーメン・フーガになる。

Sanctus

編集

Pleni sunt

Benedictus

編集

主に弦楽器による伴奏を伴い、合唱によって歌われる。ホザンナ部分も曲調は変わらない。

Agnus Dei

編集

3拍子、短調で静かに歌われる。「Dona nobis」からティンパニと金管楽器が加わって華やかに盛りあがる。

脚注

編集
  1. ^ a b デッカ・レコードのジョージ・ゲスト指揮ハイリッヒ・ミサCD(430 158-2)のランドンによる解説。1967/1981年
  2. ^ Larsen (1982) p.71
  3. ^ Webster (2001) p.188
  4. ^ Große Messen von Mozart und Haydn, Chorvereinigung St. Augustin, Jesuitenkirche Wien, (2017-04), http://www.chorvereinigung-augustin.com/grosse-messen-von-mozart-und-haydn-im-april/  (ドイツ語) (原曲の楽譜あり)

参考文献

編集
  • Larsen, Jens Peter (1982) [1980]. The New Grove Haydn. Papermac. ISBN 0333341988 
  • Webster, James (2001). “Haydn, Franz Joseph”. The New Grove Dictionary of Music and Musicians. 11 (2nd ed.). Macmillan Publishers. pp. 171-271. ISBN 1561592390 

外部リンク

編集