ポルシェ・カイエン
ポルシェのクロスオーバーSUV型乗用車
カイエン(Cayenne)は、ドイツの自動車メーカーポルシェが製造・販売する高級SUV。
ポルシェ・Cayenne(カイエン) | |
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概要 | |
販売期間 | 2002年 - |
概要
編集歴史
編集初代(2002年-2010年)955/957型
編集ポルシェ・カイエン(初代) 955/957型 | |
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カイエンS(955型) | |
カイエン(957型) | |
概要 | |
販売期間 | 2002年 - 2010年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | 4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
955型: 3,188cc 狭角V6 250PS 4,511cc V8 340PS 4,511cc V8ターボ 450PS 957型: 3,598cc 狭角V6 290PS 4,806cc V8 385PS 4,806cc V8ターボ 500PS 4,806cc V8ターボ 550PS |
変速機 | 6速AT / 6速MT |
2002年発表。型式は初期型が955型、2006年12月以降の改良型が957型となる。
●カイエンS︵2002年9月発売︶ - 928以来となるポルシェ伝統のV型8気筒エンジンを縦置き搭載した上位モデル。4510cc、250kW︵340PS︶/6000rpm、420Nm/2500-5500rpm。このエンジンはポルシェがカイエンのために新たに開発した新型エンジンである。車両重量は2410kg。0-100km/hは7.2秒。
●カイエン・ターボ︵2002年9月発売︶ - カイエンSに積まれるV8エンジンをターボチャージャーで過給し、331kW︵450PS︶/6000rpm、620Nm/2250-4750rpmのスペックを叩き出す最上位モデル。この大パワーを実現するため大きな空気導入口や大型グリルを採用し、より迫力のある外観となっている。発進から100km/hまで5.6秒で加速すると公表されており、ポルシェ・911、ポルシェ・ボクスター、シボレー・カマロV6などのスポーツカーに匹敵する性能を持っている。車両重量は2480kg。
●カイエン︵2003年9月発売︶ - カイエンの中核をなすモデルで、狭角V型6気筒エンジンを縦置き搭載するベーシックモデル。3189cc、184kW︵250PS︶/6000rpm、310Nm/2500-5500rpm。搭載エンジンについては、エンジンを構成する基礎的な部分となるエンジンブロックとエンジンヘッドのうち、フォルクスワーゲン・VR6型エンジンのエンジンブロック︵ショートエンジン︶をフォルクスワーゲンから調達し、エンジンヘッドをポルシェが自前で開発し、ポルシェによって組み上げられたエンジン。よく比較されるフォルクスワーゲン・トゥアレグ搭載の3,188cc フォルクスワーゲン・VR6型エンジン︵220PS/5,400rpm、31.1kgm/3,200rpm︶は、エンジンヘッドまで含め全てフォルクスワーゲンによって開発され組み上げられたエンジンであり、両者はその成り立ちを異にする。なお、この狭角V型6気筒エンジンは、点火順序が直列6気筒エンジンと同一のため、アイドリング時を除けば直列6気筒エンジンに近いエンジン振動の静粛性を有しており、この系統の6気筒エンジンを積むカイエンは後継モデルも含めて、吹け上がりの良いなめらかなエンジンフィールを持つ。車両重量は2335kg。0-100km/hは9.7秒。
2006年12月に、エンジンの排気量アップと直噴化、外装のフェイスリフトを中心としたマイナーチェンジを行った。
●カイエン︵2006年12月発売︶ - 排気量を3,598ccに拡大し290PS/6,200rpm、39.3kgm/3,000rpmに向上。
●カイエンS︵2006年12月発売︶ - 排気量を4,806ccに拡大し385PS/6,200rpm、51.0kgm/3,500rpmに向上。
●カイエン・ターボ︵2006年12月発売︶ - カイエンS同様排気量を4,806ccにし500PS/6,000rpm、71.4kgm/4,500rpmとした。
●カイエンGTS︵2007年9月発売︶ - カイエンSと同様の排気量ながら出力を405PS/6,500rpm、51.0kgm/3,500rpmに向上させたモデル。カイエン・ターボをベースにした専用のエクステリアが与えられる。
●カイエン・ターボS︵2008年8月発売︶ - 排気量は4,806ccのままで吸排気系、エンジンマネジメントを見直すことで出力を550PS/6,000rpm、76.5kgm/4,500rpmに向上した。
●カイエンS・トランスシベリア︵2008年9月発表︶ - カイエンGTS と同じエンジンを搭載し同名のラリーレース仕様の内外装を纏った特別仕様車。
2代目(2010年-2018年)958型
編集ポルシェ・カイエン(2代目) | |
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2010年発売型 カイエンターボ | |
2014年改良型 カイエンGTS | |
概要 | |
販売期間 | 2010年 - 2018年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | 4WD |
パワートレイン | |
エンジン |
2010年発売型: 3,598cc 狭角V6 300PS 4,806cc V8 400PS 4,806cc V8ターボ 500PS 2,967cc V6ターボディーゼル 240PS 2,994cc V6ハイブリッド 380PS(エンジン333PS+モーター47PS) 2014年改良型: 3,598cc 狭角V6 300PS 3,604cc V6ターボ 420PS 4,806cc V8ターボ 520PS 2,967cc V6ターボディーゼル 262PS 4,134cc V8ターボディーゼル 385PS 2,994cc V6ハイブリッド 380PS(エンジン333PS+モーター47PS) |
変速機 |
6速MT(カイエンのみ) 8速AT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,895mm |
全長 | 4,845mm - 4,855mm |
全幅 | 1,940mm |
全高 | 1,710mm |
車両重量 | 2,060-2,270kg |
2010年3月の第80回ジュネーブショーでワールドプレミア。型式は958型。
デザインは基本的にキープコンセプトだが、先代より全長を48mm延長。素材や部品などを見直し﹁カイエンS﹂同士で比べて180kgの減量を達成している。アイドリングストップ機構やエネルギー回生システムを採用することで燃費性能や環境性能の向上につなげている。全てのモデルにアクティブ4WDシステムが搭載され、カイエン以外の全車に8速ティプトロニックSを採用する。日本においては同月5日より﹁カイエン﹂﹁カイエンS﹂﹁カイエン ターボ﹂の3モデルの予約を開始した[1][2]。
●カイエン - 220kW︵300PS︶/6,300rpm、400Nm/3,000rpmに向上。直噴インジェクション。車両重量は6速マニュアルトランスミッション仕様で2060kg、8速ティプトロニックS仕様で2,090kg。最高速230km/h。8速ティプトロニックS仕様はオートスタート/ストップ。
●カイエンS - 294kW︵400PS︶/6,500rpm、500Nm/3,500rpmに向上。直噴インジェクション。バリオカム・プラス。8速ティプトロニックS。2,130kg。最高速258km/h。
●カイエン・ターボ - 368kW︵500PS︶/6,000rpm、700Nm/2,250-4,500rpm。8速ティプトロニックS。2,230kg。最高速278km/h。
●カイエン・ディーゼル - 2,967ccV6ターボ。240PS。550Nm︵56.1kgm︶/2,000rpm。最高速214km/h。日本には正規輸入されない。︵しかしドイツ本国でのカイエンのほとんどはディーゼルである︶
●カイエンS・ハイブリッド - ポルシェ初のハイブリッドカーとして発表された。2,994ccV6スーパーチャージャー付きエンジンにモーターを組み合わせたパラレル式フルハイブリッドシステムを採用。245kW︵333PS︶/5,500-6,500rpm、440Nm/3,000-5,250rpmのエンジンと47PSのモーターの組み合わせにより総出力は279kW︵380PS︶/5,500rpm、580Nm/1,000rpm。8速ティプトロニックS。2,270kg。60km/hまでモーターでの単体走行、パワーブーストの必要がない場面ではエンジン出力を駆動系から切り離すことも可能。セルフロック式センターディファレンシャルを備えるフルタイム4WD。回生ブレーキ。オートスタート/ストップ。2011年発売。
2014年にマイナーチェンジ。エンジンや内外装を中心に手が入れられた。
●カイエン︵2014年11月発売︶ - 100km走行あたりの燃料消費量は先代モデルより0.7L低減。3.6リッターV6エンジン。
●カイエンS︵2014年7月発売︶ - 従来の4.8リッターV8エンジンに代えて3.6リッターV6ツインターボ付きエンジンが搭載された。最高出力は従来比20ps増しの420ps、最大トルクは50Nm増しの550Nm。
●カイエンS E-ハイブリッド︵2014年7月発売︶ - 3リッターV6スーパーチャージドエンジン搭載。最高出力は、先代の47ps(34kW)から95ps(70kW)に増強。総合した出力は416ps。トルク60.2kgm。
●カイエンGTS︵2014年11月発売︶ - 従来の4.8リッターV8エンジンに代えて3.6リッターV6ツインターボ付きエンジンが搭載された。最高出力を従来比20ps増しの440ps、最大トルクは8.7kgm増しの61.2kgmとしながら、100km走行あたりの燃料消費量は0.9リッター低減されている。
●カイエン・ターボ︵2014年7月発売︶ - 4.8リッターV8ツインターボエンジン。最高出力は520psと先代より20ps増強。最大トルクも50Nm増えて750Nm。
●カイエン・ターボS︵2015年1月発売︶ -4.8リットルV8ツインターボエンジンをターボS専用にチューニング。これにより最高出力は先代を20ps上回る570ps、最大トルクは先代から50Nm増強の800Nm。0-100km/h加速4.1秒、最高速284km/h。
3代目(2018年- )E3K30型
編集ポルシェ・カイエン(3代目) | |
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2018年発売型 カイエンターボ | |
2023年改良型 カイエンS eハイブリッド | |
概要 | |
販売期間 | 2018年 - |
ボディ | |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | 4WD |
パワートレイン | |
変速機 | 8速AT |
前 | マルチリンク |
後 | マルチリンク |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,895mm |
全長 | 4,920mm |
全幅 | 1,985mm |
全高 | 1,695mm |
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d7/Osaka_Mobility_Show_2023_%2868%29_-_Porsche_Cayenne_S_e-hybrid_%28PO536%29.jpg/200px-Osaka_Mobility_Show_2023_%2868%29_-_Porsche_Cayenne_S_e-hybrid_%28PO536%29.jpg)
車名の由来
編集脚注
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(一)^ “新型﹁ポルシェ・カイエン﹂予約受付開始”. webCG. (2010年2月26日)
(二)^ “ポルシェ・カイエン新型…パワーアップ&燃費改善”. Response.. (2010年6月2日)
(三)^ “ポルシェが3代目となる新型﹁カイエン﹂を世界初公開 ︻ニュース︼”. webCG. 2022年10月27日閲覧。
(四)^ DIGITAL, AUTOCAR (2022年10月26日). “ポルシェ・カイエン/マカン/パナメーラ 2.4万台リコール届出 ブレーキブースター警報装置不具合”. AUTOCAR JAPAN. 2022年10月27日閲覧。
(五)^ “Porsche hopes hot name will spice new SUV”. Chicago Tribune. (2000年7月7日). オリジナルの2021年9月19日時点におけるアーカイブ。
(六)^ “New Porsche SUV name revealed”. Autoweek. (2000年7月8日). オリジナルの2020年9月21日時点におけるアーカイブ。
(七)^ “PORSCHE NAMES SUV AFTER HOT SPICE”. Car News (Auto123). (2000年6月16日). オリジナルの2021年9月19日時点におけるアーカイブ。