人事評価
歴史
編集
日本では1930年代に科学的管理法の一部としてアメリカから評価方法が導入され広まった[4]。その一つに荒木東一郎の1937年の﹁人事考課表﹂がある[4]。
1970年代から1980年代の日本の大企業では人事考課は成績考課︵遂行した仕事の量・質︶、能力考課︵仕事の遂行能力︶、情意考課︵仕事への意欲など︶の三要素で行われた[5]。1990年代以降は成果主義が定着し、情意・能力考課は360度評価︵上司からだけでなく、同僚や部下からも評価してもらう︶に置き換わった[6]。しかし、好き嫌いの要素を排除できない等問題点が露呈した。
1990年代までの研究によると、中国では集団内の関係を重んじる儒教の影響により、個人主義的な西洋式人事評価がそぐわないとも考えられた[7]。一方で、個人としての成果に報酬を与えることが香港や珠江デルタでは奨励されている[7]。
日本の国家公務員には勤務評定制度があったが、年功序列式から能力・実績を反映する方式への移行を目指して平成21年︵2009年︶度から﹁人事評価制度﹂に置き換えられることになった[8]。同様に地方公務員も2016年度から人事評価制度が導入された。
従来は賃金や昇進・人材配置などの意思決定が人事評価の主目的とされたが、アメリカでは人事評価を人材育成・能力開発に統合するパフォーマンス・マネジメントが論じられるようになった[1]。
標準化
編集2002年(平成14年)度から12年(平成24年)度までに厚生労働省は人材育成や人事評価の基準となる職業能力評価基準を46業種について整備した[9]。
各国における人事評価
編集この節の加筆が望まれています。 |
中国
編集出典
編集
(一)^ abcd谷田部光一﹁人材育成のための人事評価制度﹂︵PDF︶﹃政経研究﹄第52巻第1号、日本大学政経研究所、2015年6月、1-30頁、ISSN 02874903、NAID 40020569527。
(二)^ 井川浩輔, 厨子直之﹁ナレッジワーカーの人的資源管理に関する予備的考察﹂﹃琉球大学経済研究﹄第75号、琉球大学法文学部、2008年3月、203-240頁、ISSN 0557-580X。
(三)^ 高橋潔 雇用組織における人事評価の公平性
(四)^ ab遠藤公嗣﹁人事査定制度の日本化 アメリカと日本の二つの軌跡﹂1995年[リンク切れ]
(五)^ 遠藤公嗣﹁技能の諸概念と人事査定﹂﹃経営論集﹄第49巻第1-2号、明治大学経営学研究所、2002年、89-109頁、ISSN 0387-298X、NAID 120001438480。
(六)^ 高橋潔﹁人事評価を効果的に機能させるための心理学からの論点﹂︵PDF︶﹃日本労働研究雑誌﹄第53巻第12号、労働政策研究・研修機構、2011年、22-32頁、ISSN 09163808。
(七)^ abCheng, Kevin and Cascio, Wayne, Performance-Appraisal Beliefs of Chinese Employees in Hong Kong and the Pearl River Delta. International Journal of Selection and Assessment, Vol. 17, Issue 3, pp. 329-333, September 2009. doi:10.1111/j.1468-2389.2009.00475.x
(八)^ 人事院平成20年度年次報告書 第1編 ︽人事行政︾︻第2部︼ 人事院の創立、変遷と国家公務員人事管理における現代的課題第3節 国家公務員人事管理における現代的課題2年功序列・年次管理から能力・実績主義へ
(九)^ 職業能力評価基準について 厚生労働省
(十)^ 劉占富 2007, pp. 469–470.
参考文献
編集- 劉占富「現代中国の教員評価制度」『東京大学大学院教育学研究科紀要』第46巻、2007年3月10日、469-480頁、doi:10.15083/00031342、ISSN 13421050。
関連項目
編集- 業績改善計画 - 低評価の者に業績の改善を求めるプラン