初級滑空機(しょきゅうかっくうき)またはプライマリーグライダー(Primary glider)とは、日本の航空法における滑空機の種別のひとつである。

ドイツ製初級滑空機SG-38

滑空機の中で唯一免許や資格、機体の耐空証明がなくとも運用できる(ただし機体の登録番号は必要)種別である。

概要

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発航方法

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日本国内における初級滑空機

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初級滑空機はそのシンプルな構造や手軽な運用方法から、日本においても国内各地で幅広く運用されていた。特に1940年代においては軍用機のパイロットを育成する目的で全国の学校や訓練所に『文部省式1型』や『キ24』などの機種が支給され、中等学校では正式な科目として滑空訓練が行われており、学生の大半が滑空機の操縦経験を持っているほどに普及していた。しかし、太平洋戦争の終戦に伴いGHQによる航空開発の全面禁止指令を受け国内の機体の大多数が失われ、1980年代以降は国内における日常的運用はほとんど行われなくなった。

代表的な初級滑空機

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国内

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24

19309Schneider Grunau 9

1()

1940

K-14(K-14)

19441K-14



1944

HAYABUSA()

2010 ()

海外

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DFS Zogling英語版
1920年代にドイツで制作された練習用グライダー。初級滑空機の中でも特に古い機種のひとつ。
SG-38英語版(SG 38 Schulgleiter)
1940年代に運用されたドイツの教練グライダー。初級滑空機の中でも特に代表的な機種のひとつであり、第二次大戦期には操縦訓練用として各国で広く用いられた。現代でも一部航空ファンによって運用されている。
T38グラスホッパー英語版(Slingsby Grasshopper)
1950年代にイギリスで制作された初級滑空機。『SG-38』を基に設計されており、主にイギリス空軍で運用された。

関連項目

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日本グライダー発祥の地として知られる。