回転対称
回転対称︵かいてんたいしょう︶は、図形を特徴付ける対称性の一群である。
雪の結晶。6回対称︵一部は厳密には3回対称︶である。
nを2以上の整数とし、ある中心︵2次元図形の場合︶または軸︵3次元図形の場合︶の周りを (360 / n) °回転させると自らと重なる性質を、n回対称、またはn相対称、(360 / n) 度対称などという。たとえば、n = 3 の場合、120°回転させると自らと重なる3回対称となる。
なお n<2︵ただし n≠ 0︶ のnに対しても形式的にn回対称の定義はできるが、n = 1 の場合、360°回転して自らと重なるのは自明なので、1回対称は対称性とはみなさない。また、n回対称ならば常に−n回対称であるため、負数回対称について論ずるべきことはない。
主な性質
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●2次元図形について、2回対称と点対称は等価である。3次元図形については、2回対称は線対称と等価である。
●任意の整数nに対しn回対称であるなら、︵360°の整数分の1に限らず︶任意の角度回転させても自らと重なる。つまり、円対称と等価である。
●n回対称ならば、nの任意の約数mについて、同じ中心または軸に対しm回対称でもある。たとえば、6回対称ならば同時に2回対称でも3回対称でも︵もちろん1回対称でも︶ある。
●同じ中心または軸に対し、m回対称でかつn回対称ならば、同じ中心または軸に対しlcm(m, n) 回対称でもある。たとえば、3回対称でかつ4回対称ならば、lcm(3,4) = 12回対称である。
回転反対称
編集回転対称図形の例
編集2次元図形
編集全て回転中心は図形の中心。
3次元図形
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全て回転軸は図形の中心を通るものに限って述べる。
●球 - 任意の軸についてn回対称︵nは2以上の任意の整数、球対称も参照︶
●正n角錐 - 頭頂点・底面の中心を通る軸についてn回対称
●正多面体 {m, n}︵シュレーフリの記号︶ - 頂点を通る軸についてn回対称、辺心を通る軸について2回対称、面心を通る軸についてm回対称
●たとえば、立方体 ({4, 3}) - 頂点を通る軸について3回対称、辺心を通る軸について2回対称、面心を通る軸について4回対称