大陸浪人

明治時代初期から第二次世界大戦集結までの間に中国大陸などに移り住み政治活動を行った日本人を指す呼称

大陸浪人(たいりくろうにん)は、明治初期から第二次世界大戦終結までの時期に中国大陸ユーラシア大陸シベリア東南アジアを中心とした地域に居住・放浪して各種の政治活動を行っていた日本人の一群を指す呼称。支那浪人(しなろうにん)とも称されるが、その活動範囲は中国本土に限らず、朝鮮半島満州シベリアなど、後に日本の勢力が進出する舞台となった地域と重複する場合が多い。彼らは表面上は特定の組織に所属せず、自らを「浪人」や「(脱藩)志士」になぞらえたことから、「大陸浪人」・「支那浪人」という呼び名が発生したと言われている。

概要

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「大陸浪人」の定義づけは難しく、「国家主義・対外膨張論を抱いて大陸各地に居住・放浪した民間日本人の通称」と定義する文献[1]もあるが、そういう傾向はあったとしても全ての大陸浪人が日本の対外進出を支持していた訳ではない。また、軍人・官吏・一般居留民など組織に属しながらも、日常の公務・職業から離れた場所では大陸浪人と同じような活動を行っていた人々もおり、さらには「大陸浪人」を称しながら、実際には軍部や南満州鉄道に代表される現地の日系企業と結び付いて個人的利得活動のために暗躍する人々も存在するなど、その範囲を定めることは難しい。ただし、様々な目的をもった「大陸浪人」とされた人々の多くが私的な活動を通じて、自らの政治的な理想を反映させる形で日本の外交政策に何らかの影響を与え、アジアにおける日本のイニシアチブの確立を目指そうとしたことは間違いない。

通史的概観

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187080調調




大陸浪人とされる人物

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主な大陸浪人の肖像

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出典

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  1. ^ 『日本歴史大事典』「大陸浪人」項目

参考文献

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12鹿 1975 ISBN 978-4-306-09163-4

8 1987 ISBN 978-4-642-00508-1

4 1993 ISBN 978-4-582-13104-8

2 2000 ISBN 978-4-09-523002-3

 1967812

 193419351936

   1936

  1941

関連項目

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外部リンク

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