座主
座主(ざす)
座主 (仏教用語)
編集座主 (法制史用語)
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座主は、中国の科挙における試験官を指す言葉である。科挙受験後、合格者は選抜してくれたことへの感謝の意を込めて担当試験官を訪問し、そこで師弟の契りを結ぶ。その時、試験官をその場の主と言う意味で﹁座主﹂と呼んだ。
科挙及第者と担当試験官との間の私的な関係という面では、問題のないものと見えるが、これが機縁となって、科挙官僚中に党派が生まれ、それが党争に発展する温床となった。そのため北宋代にその弊害を除去することを目的として、殿試の制度が生まれた。つまり、最終的な試験官が皇帝ということになれば、座主は皇帝であるから、官僚中の派閥とは無関係に、皇帝と個々の科挙官僚との間に師弟の関係ができるという論理である。