志村貴子
日本の漫画家
志村 貴子 | |
---|---|
生誕 | 1973年10月23日(50歳)[1] |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1997年[2] - |
ジャンル | 青年漫画、百合、LGBT、BL |
代表作 |
『敷居の住人』 『どうにかなる日々』 『放浪息子』 『青い花』 |
公式サイト | 青息吐息 |
人物
編集
1997年に﹃コミックビーム﹄︵エンターブレイン︶2月号掲載の﹃ぼくは、おんなのこ﹄でデビュー[2]。その後、同誌で初連載﹃敷居の住人﹄を執筆。以後、徐々に活動の場を広げ、﹃マンガ・エロティクス・エフ﹄︵太田出版︶や﹃Kiss﹄︵講談社︶など、様々な雑誌で作品を発表している。代表作は﹃敷居の住人﹄﹃どうにかなる日々﹄﹃放浪息子﹄﹃青い花﹄﹃こいいじ﹄など。
﹃ぼくは、おんなのこ﹄掲載以前は、成人向け漫画雑誌﹃漫画スーパーエロス﹄1993年4月号︵司書房︶に、志村貴子名義の短編﹃LOVELY﹄が掲載されており、ほかにも﹁加藤マサイチ﹂や﹁東京堂えるえる﹂などの名義で﹃パピポ外伝﹄︵フランス書院︶などに、成人向けではない短編を散発的に発表していたが、これらの短編群は公式にはデビュー扱いとされておらず、すべて単行本未収録。単行本化の予定もない。[4]
2012年に米国図書館協会の若者向けサービス部門︵YALSA︶が選出する﹁12歳から18歳向けの優秀なグラフィック・ノベル 2012年︵2012 Great Graphic Novels for Teens︶﹂のベスト10に、英訳版﹃放浪息子﹄1巻︵﹃Wandering Son V. 1.﹄Fantagraphics Books、2011︶が選ばれた[5]。
2023年6月現在、ハロー!プロジェクトのアイドルグループに興味を持っており、ファンクラブにも入会している[6]。
作品リスト
編集漫画作品
編集連載作品
編集
●敷居の住人︵﹃コミックビーム﹄エンターブレイン 1997年12月号 - 2002年7月号︶
●どうにかなる日々︵﹃マンガ・エロティクス・エフ﹄太田出版15号 2002年 - 26号 2004年︶
●同名の漫画単行本1巻には下記作品も収録
●無毛信仰︵﹃マンガ・エロティクス・エフ﹄太田出版14号、2002年︶
●ハッピーなエンド︵﹃麗人﹄竹書房 2001年11月号︶
●先生のくせに︵﹃麗人﹄竹書房 2002年11月号︶
●ラヴ・バズ︵﹃ヤングキング別冊キングダム﹄少年画報社 2002年11号 - 2004年10号、﹃ヤングキングアワーズ﹄少年画報社 2005年1月号 - 9月号︶
●放浪息子︵﹃コミックビーム﹄エンターブレイン 2002年12月号 - 2013年8月号︶
●青い花︵﹃マンガ・エロティクス・エフ﹄太田出版30号 2004年 - 82号 2013年︶
●ルート225︵﹃月刊少年シリウス﹄講談社 2007年3月号 - 2008年3月号︶- 原作‥藤野千夜
●かわいい悪魔︵﹃ヤングキングアワーズ増刊アワーズプラス﹄少年画報社 2006年6月号 - 2007年1月号︶- 掲載誌休刊のため4話で中断、5話は書き下ろし
●同名の漫画単行本には下記作品も収録
●あたいの夏休み︵﹃コミックハイ!﹄双葉社15号 2006年︶
●すてきなあのこ︵﹃コミックブレイド増刊 ZEBEL﹄マッグガーデン1号 2004年︶
●中学生︵﹃季刊GELATIN﹄ワニマガジン社 2009年なつ号︶
●とあるひ︵﹃ease﹄宙出版1号 2004年︶
●変身︵﹃ease﹄宙出版2号 2005年︶
●不肖の息子︵﹃ジャンプスクエア﹄集英社 2009年8月号︶
●淡島百景︵WEBマガジン﹃ぽこぽこ﹄→﹃Ohta Web Comic﹄、太田出版 2011年6月7日[7] - 2024年3月15日[8]︶※不定期
●娘の家出︵﹃ジャンプ改特別編集ガールズジャンプ 2012﹄集英社に読み切り掲載、﹃ジャンプ改﹄︵同︶2012年11月号から2013年1月号まで集中連載後、2014年4月号から本格連載。︶
●わがままちえちゃん︵﹃コミックビーム﹄エンターブレイン 2014年4月号 - 2015年3月号︶
●こいいじ︵﹃Kiss﹄講談社 2014年10月号 - 2019年1月号︶
●ハツコイノツギ︵﹃Kiss﹄講談社 2024年6月号[9] - ︶ - ﹃こいいじ﹄のスピンオフ[9]。
●さよなら、おとこのこ︵﹃MAGAZINE BE×BOY﹄リブレ出版 2016年6月号 - ︶
●おとなになっても︵﹃Kiss﹄、講談社︶2019年 - 2023年
●ブルーム・ブラザーズ︵﹃on BLUE﹄、祥伝社 vol.36[10] - vol.55、2018年 - 2021年︶
●オンリー・トーク︵原作‥一穂ミチ、﹃on BLUE﹄、祥伝社 vol.70[11] - 、2024年 - ︶
●そういう家の子の話︵﹃ビッグコミックスピリッツ﹄2024年26号[12] - ︶
読み切り
編集
●生活維持省︵﹃ミステリーボニータ﹄秋田書店 2003年4月号︶ - 原作‥星新一。﹃コミック☆星新一 午後の恐竜﹄秋田書店︿ボニータコミックス﹀2003年、ISBN 4-253-10460-6、B6判に収録。同書の表紙イラストも担当。
●NEVER MIND︵﹃月刊少年エース1998年1月号増刊 エースダッシュ﹄角川書店 Vol.2︶
●ぼくは、おんなのこ︵﹃コミックビーム﹄エンターブレイン 1997年2月号︶
●同名の漫画単行本に以下も収録。
●楽園に行こう︵﹃まんがタイムファミリー2000年4月号増刊 まんがタイムナチュラル﹄竹書房︶
●少年の娘︵﹃まんがタイムスペシャル2001年4月号増刊 まんがタイムDash!﹄竹書房︶
●アケミのテーマ テルオ編︵﹃まんがライフオリジナル﹄竹書房 2001年9月号︶
●アケミのテーマ ヨシオ編 - 描き下ろし
●アケミのテーマ ハルオ編 - 描き下ろし
●花︵﹃まんがタイムスペシャル2001年11月号増刊 まんがタイムDash!﹄竹書房︶
●sweet16 - 描き下ろし
●猫びより︵﹃MELODY﹄白泉社 2008年4月号︶- ﹃めろねこ﹄同︿花とゆめコミックススペシャル﹀2012年、ISBN 978-4-592-19897-0、A5判に収録。
●隣人︵﹃シンカン﹄朝日新聞出版 Vol.2 2010年︶
●ビューティフル・マンデー︵﹃FEEL YOUNG﹄祥伝社 2016年7月号︶
●ビューティフル・チューズデー︵﹃FEEL YOUNG﹄祥伝社 2016年12月号︶
●ふたりでひとり暮らし︵﹃週刊文春WOMAN﹄Vol.20[13]︶
● まじわる中央感情線 (﹃ビッグコミックスピリッツ﹄小学館 2024年8号)
漫画単行本
編集詳細は各リンク先を参照。
- 『敷居の住人』アスキー(アスペクトコミックス)1998年 - 1999年、1巻 - 3巻、B6判
- 『どうにかなる日々』太田出版(Fコミックス)2003年 - 2004年、全2巻、A5判
- (新装版)太田出版 2015年、全2巻
- 『ラヴ・バズ』少年画報社(YKコミックス)2003年 - 2005年、全3巻、コミック版
- (新装版)エンターブレイン(ビームコミックス)2011年、全3巻、A5判
- 『放浪息子』エンターブレイン(ビームコミックス)2003年 - 2013年、全15巻、B6判
- 『ぼくは、おんなのこ』エンターブレイン(ビームコミックス)2004年、全1巻、B6判
- 『青い花』太田出版(Fコミックス)2006年 - 2013年、全8巻、A5判
- 『ルート225』講談社(シリウスKC)2008年、全1巻、コミック版 - 原作:藤野千夜
- 『かわいい悪魔』太田出版(Fコミックス)2010年、全1巻、B6判
- 『娘の家出』集英社(ヤングジャンプコミックス)2014年 - 2017年、全6巻、コミック版
- 『わがままちえちゃん』KADOKAWA/エンターブレイン(ビームコミックス)2015年、全1巻、B6判
- 『淡島百景』太田出版(Fコミックス)2015年 - 2024年、全5巻、コミック版
- 『こいいじ』講談社 2015年 - 2019年、全10巻、コミック版
- 『起きて最初にすることは』リブレ出版(シトロンコミックス)2015年、全1巻、B6判
- 『さよなら、おとこのこ』リブレ出版(ビーボーイコミックスデラックス)2017年 - 2020年、全3巻
- 『ビューティフル・エブリデイ』祥伝社 (フィールコミックス)、2018年 - 2021年、全3巻
- 『おとなになっても』講談社(KC KISS)2019年 - 2023年、全10巻
- 『ブルーム・ブラザーズ』祥伝社 (on BLUEコミックス)2020年 - 2022年、全2巻
- 『ストリートファイターIII―4コマ決定版』新声社 (ゲーメストコミックス) 1997年
イラスト
編集
●今夜は眠れない・夢にも思わない︵2002年、宮部みゆき著、角川書店︶ - 表紙イラスト
●はさんではさんで︵2008年、甘木つゆこ著、マガジンハウス︶ - 表紙イラスト
●なのはなフラワーズ 第1巻︵2009年、青木俊直著、芳文社︶ - 帯イラスト&コメント寄稿
●哄う合戦屋︵2009年、北沢秋著、双葉社︶ - 表紙イラスト
●マイナークラブハウスシリーズ︵2009年、木地雅映子著、ジャイブ︶ - 表紙イラスト
●龍馬伝︵2010年、蒔田陽平著、角川つばさ文庫︶ - 表紙イラスト&挿絵
●ありがとう、さようなら︵2010年、瀬尾まいこ著、MF文庫ダ・ヴィンチ︶ - 表紙イラスト
●カンナ道のむこうへ︵2012年、くぼひでき著、小峰書店︶ - 表紙イラスト&挿絵
●夏のバスプール︵2012年、畑野智美著、集英社︶ - 表紙イラスト
●晴追町には、ひまりさんがいる。︵2015年、野村美月著、講談社タイガ︶ - 表紙イラスト
●青年のための読書クラブ︵2017年、桜庭一樹著、新潮文庫nex︶ - 表紙イラスト
●君と星の話をしよう︵2017年、相川真著、集英社オレンジ文庫︶- 表紙イラスト
●The MANZAI︵2018年、あさのあつこ著、角川文庫︶ - 表紙イラスト
●リトルガールズ︵2018年、錦見映理子著、筑摩書房︶ - 表紙イラスト
●あこがれ︵2018年、川上未映子著、新潮文庫︶- 表紙イラスト
●東京パパ友ラブストーリー︵2019年、樋口毅宏著、講談社︶- 表紙イラスト
●はんぶんこの、おぼろくん︵2019年、犬飼鯛音著、KADOKAWA︶- 表紙イラスト
●ギブミー・チョコレート︵2019年、飯島敏宏著、KADOKAWA︶- 表紙イラスト
●金木犀とメテオラ︵2020年、安壇美緒著、集英社︶- 表紙イラスト
●水槽の中︵2022年、畑野智美著、KADOKAWA︶- 表紙イラスト
アニメ
編集- TVアニメ 懺・さよなら絶望先生 (2009年) - 第7話エンドカード
- TVアニメ アルドノア・ゼロ (2014年) - キャラクター原案
- TVアニメ バッテリー (2016年) - キャラクター原案
- TVアニメ オーバーテイク! (2023年) - キャラクター原案
その他
編集- 『ユリイカ 詩と批評 総特集 志村貴子 『敷居の住人』『放浪息子』『青い花』から『淡島百景』、そして『こいいじ』へ』(2017年11月臨時増刊号、青土社)
- AKB48「センチメンタルトレイン」ミュージック・ビデオ(イラスト)
- ゲーム『東京放課後サモナーズ』 - 一部キャラクターデザイン[14]
備考
編集過去に「青い花」(2009年)、「放浪息子」(2011年)がテレビアニメ化されているが、いずれの作品にも作中で別の志村作品のキャラクターがカメオ出演している。アニメ版「青い花」の第4話ではプラットホームで電車を待つモブの中に「放浪息子」の二鳥修一が登場している他、アニメ版「放浪息子」の最終話では、文化祭のお客に混ざって「敷居の住人」の本田千暁と菊池ナナコが登場し、「放浪息子」と「敷居の住人」の両方に登場している兼田健太郎に「珍しい」と声をかけられるシーンがある。
関連項目
編集- イシデ電 - 志村貴子のアシスタントを務めた経験があり、親交が深い。
脚注
編集出典
編集
(一)^ ab“コミックナタリー - 志村貴子のプロフィール”. 株式会社ナターシャ. 2013年2月3日閲覧。
(二)^ abc宮昌太朗. “フジテレビ"NOISE"TVアニメ﹃青い花﹄公式サイト スペシャルトーク第4回 オノ・ナツメ☓志村貴子 PROFILE”. 2016年12月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月2日閲覧。
(三)^ ab“志村 貴子︵漫画家︶”. マンガペディア. 2022年1月2日閲覧。
(四)^ “とらのあなインタビュー NO COMIC NO LIFE 第13回 志村貴子先生”. とらのあな (2008年12月16日). 2022年8月13日閲覧。
(五)^ “Great Graphic Novels 2012”. American Library Association︵米国図書館協会︶. 2013年9月14日閲覧。︵Top Ten list of titles︶
(六)^ @takakoshimura2 (2023年5月21日). "どニワカ私のハロプロ評(23年5月現在。FC最近入りました)…". X︵旧Twitter︶より2023年6月3日閲覧。
(七)^ “志村貴子の青春群像劇﹁淡島百景﹂本日ぽこぽこでスタート”. コミックナタリー. ナターシャ (2011年6月7日). 2024年4月25日閲覧。
(八)^ “志村貴子﹁淡島百景﹂が完結、舞台に立つことを夢見る少女たちの青春オムニバス”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年3月15日). 2024年4月25日閲覧。
(九)^ ab“志村貴子﹁こいいじ﹂スピンオフ新連載、歳の差夫婦が織りなすマリッジストーリー”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年4月25日). 2024年4月25日閲覧。
(十)^ “志村貴子が雲田はること初対談、兄弟の形巡る新シリーズもon BLUEで開幕”. コミックナタリー. ナターシャ (2018年8月25日). 2024年4月25日閲覧。
(11)^ “志村貴子×一穂ミチでon BLUE新連載、ある人にだけ情熱宿す若手芸人を描く”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年4月25日). 2024年4月25日閲覧。
(12)^ “﹁淡島百景﹂の志村貴子が描く宗教二世の物語、新連載﹁そういう家の子の話﹂”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年5月27日). 2024年5月27日閲覧。
(13)^ “志村貴子の読み切りが週刊文春WOMANに掲載、家族に先立たれた主婦の思い描く”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年12月22日) 2023年12月23日閲覧。
(14)^ “︻PR︼﹁東京放課後サモナーズ﹂の配信3周年記念イベントが11月14日にスタート。漫画家・志村貴子氏の描き下ろしキャラを獲得できるチャンス”. 4Gamer.net (2019年11月11日). 2019年11月22日閲覧。
外部リンク
編集- 青息吐息 - 公式サイト
- 腹ペコ戦隊はしレンジャー