急性硬膜下血腫
短時間で硬膜と脳の間に血腫が形成された状態
急性硬膜下血腫︵きゅうせいこうまくかけっしゅ、acute subdural hematoma︶とは短時間のうちに硬膜と脳の間に血腫が形成された状態のことであり、頭部外傷としては重症に分類される。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5c/Brain_herniation_MRI.jpg/190px-Brain_herniation_MRI.jpg)
絨毛膜癌腫の症例において急性硬膜下血腫を発生、脳ヘルニアへ進行し ている ︵MRI︶
クモ膜下腔にある架橋静脈の破綻や静脈洞の破綻によって硬膜とクモ膜の間に生じた静脈性の出血が血腫を形成する。
急性硬膜下血腫は、2つに分類される。1つは脳挫傷を伴い、この挫傷部位から硬膜下へ出血するものである。もう1つは脳挫傷を全くもしくはほとんど伴わず、脳と硬膜を連絡する静脈の断裂によって生じるものであり、代表的なものに小児の傍矢状洞部に生じる急性硬膜下血腫がある。
脳挫傷を伴うことが多い。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5c/Brain_herniation_MRI.jpg/190px-Brain_herniation_MRI.jpg)
症状
編集診断
編集頭部CTやMRIにより、血腫を三日月状(又は凸レンズ状)の高吸収域としてみとめ、血腫の圧排のために時間の経過とともに「midline shift(脳の正中偏位)」がみられる。