日射量 (にっしゃりょう)とは、太陽からの放射エネルギー量を測定したものである。

日本の年平均全天日射量
欧州の年平均全天日射量

日射量の測定単位

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 (kW/m2)  (W/m2) 

日射量の種類

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日射量は主に3つに分類され、気象観測ではこの3つを対象としている。気象工学や建築学などの分野では、その他の日射量を用いることもある。

直達日射量

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散乱日射量

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全天日射量

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その他の日射量

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反射日射量

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傾斜面日射量

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通常、日射量は水平に設置された各種日射計で測定し、これを水平面日射という。しかし、これを傾けて設置し測定を行うことがあり、このときの日射を傾斜面日射または傾斜角日射という。主に全天日射計を用いて、傾斜面の日射量を測定する。太陽電池パネルが受ける日射量を測定したり、建造物や道路などの傾斜面での日射量を測定したりするときに用いる。

照度との違い

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日射量と同じく光の量を測定する概念として照度(単位:ルクス)がある。人間の目の感度は波長によって異なることから、その視感度に応じた重みを付けて光の量を表したのが照度である。つまり照度は人間が感じる光の強さを表した量である。このため照明業界などでは照度がよく用いられる。

これに対して日射量は波長ごとに重みを付けることはせず、太陽から受けた光のエネルギー量を測定するものである。

観測網

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アフリカの年平均全天日射量

直達日射量

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世界的には、BSRN(Baseline Surface Radiation Network)が知られている。また、観測データはWRDC(World Radiation Data Center)で入手できる。 日本国内では、気象庁が全国14か所で観測を行っている。

全天日射量

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全国約60ヶ所の気象台・測候所、および全国約90ヶ所の特別地域気象観測所において、全天日射量が観測されている[1]。その観測成果は気象庁ホームページで閲覧できる。

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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