足利ホールディングス
株式会社足利ホールディングス(あしかがホールディングス、英語: Ashikaga Holdings Co.,Ltd.)は、足利銀行などを傘下に置いていた金融持株会社。
![]() 足利ホールディングス本社 (足利銀行本店) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | 足利HD |
本社所在地 |
![]() 〒320-8610 栃木県宇都宮市桜四丁目1番25号 |
設立 | 2008年(平成20年)4月1日 |
業種 | 銀行業 |
事業内容 | 銀行、その他銀行法により子会社とすることができる会社の経営管理、およびそれに附帯する業務 |
代表者 |
取締役兼代表執行役社長 松下正直 (2014年6月26日就任) |
資本金 |
1,174億9,555万円 (2016年4月1日現在) |
発行済株式総数 |
3億3,325万株 (2016年3月31日現在) |
純利益 |
連結:224億52百万円 単体:105億30百万円 (2016年3月期) |
純資産 |
連結:3,031億5百万円 単体:1,910億56百万円 (2016年3月31日現在) |
総資産 |
連結:6兆1,060億37百万円 単体:3,016億77百万円 (2016年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:2,898人 単体:15人 (2016年3月31日現在) |
決算期 | 3月末 |
主要株主 |
野村フィナンシャル・パートナーズ 36.87% オリックス 12.00% 損害保険ジャパン日本興亜 5.70% 三井住友海上火災保険 4.50% BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人三菱東京UFJ銀行) 2.17% JP MORGAN CHASE BANK 385632(常任代理人みずほ銀行決済営業部) 1.99% 日本生命保険 1.55% 日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口9) 1.46% ジャフコ・スーパーV3共有投資事業有限責任組合 1.36% 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)1.30% (2016年3月31日現在) |
主要子会社 |
足利銀行 100% 足利信用保証株式会社 100% 株式会社あしぎん総合研究所 100% 株式会社あしぎんカード 100% |
特記事項:2016年10月1日、めぶきフィナンシャルグループに商号変更。 |
2016年10月1日に、常陽銀行と経営統合し、株式会社めぶきフィナンシャルグループに商号変更した。
概要
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2003年︵平成15年︶11月29日に足利銀行が破綻し、特別危機管理銀行となる。同行は2003年3月に子会社との株式移転であしぎんフィナンシャルグループ︵あしぎんFG︶を自ら設立・上場させたが、同年12月1日に金融整理管財人である預金保険機構があしぎんFG持株の同行株式100%を強制的に取得したことで資本関係を絶ち、新経営陣の元で不良債権処理など経営再建を進めることになった。
2006年︵平成18年︶11月に金融庁が足利銀行株式をスポンサーへ売却する方針である旨を発表。入札を経て、俗称﹁野村連合︵野村ホールディングスの完全子会社およびネクスト・キャピタル・パートナーズ[注釈1]などやジャフコが主導した企業再生ファンド、地方銀行・信託銀行などからなる機関投資家︶のコンソーシアムがスポンサーに選定され、それらの出資により2008年4月に足利銀行の受け皿となる金融持株会社として設立された。
2008年︵平成20年︶7月1日、預金保険機構より足利銀行の株式を1200億円で譲り受け、足利銀行は国有化を脱した[1]。同時に、当社は委員会設置会社に移行した。
株式上場
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出資者のキャピタル・ゲイン確保のため、長らくIPO︵足利銀行としては事実上の再上場︶を模索していたとされていたが[2]、2013年︵平成25年︶7月31日に東京証券取引所に上場申請を行ったことが報道された[3][4][5][6]。
しかし、同年8月11日時点では当社および足利銀行は報道内容を一度は公式には否定していたものの[7]、その後上場が承認され、12月19日上場した[8][9][10]。
2014年︵平成26年︶6月20日、オリックスが出資していた第二位株主であった﹁足利ネクスト投資事業有限責任組合﹂の契約期間が満了し出資者に譲渡された為、同社が足利HDの第二位株主となった[11][12]。
常陽銀行との経営統合
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2015年︵平成27年︶10月26日夕方にNHKニュース・日本経済新聞などが茨城県が地盤で地銀上位の常陽銀行が足利ホールディングスと経営統合する旨を報道。同日夜の時点で﹁経営統合の可能性について検討している﹂旨を公表し、同年11月2日に株式交換による経営統合を正式発表[13][14]した。
もともと2013年頃には経営統合による規模拡大を目指す東日本銀行と水面下で交渉を行っていたが、条件などが定まらずに破談した事が後日明らかとなる[15]。東日本銀行は国有化時代の足銀頭取である池田憲人を輩出した横浜銀行との統合によるコンコルディア・フィナンシャルグループ発足を選択し、関東においても地銀統合の脅威が現実化した。この影響から常陽銀行との交渉に入り、足利HD大株主のキャピタル・ゲイン確保などをはじめとした双方の利害が一致し、統合に漕ぎ着けたとされている[16]。なお、この常陽銀行との経営統合交渉が進むのと時同じくして、埼玉県を地盤とする埼玉りそな銀行の親法人であるりそなホールディングスからも経営統合の秋波が送られていたが、足利ホールディングス側は、これには応じず常陽銀行との経営統合を選択している[17]。
2016年︵平成28年︶4月25日に、同年10月1日付で足利ホールディングスがめぶきフィナンシャルグループに改称し、常陽銀行株式1株に対し持株会社株式1.170株を割り当てる株式交換により持株会社傘下で足利銀行と経営統合を実施することで正式合意[18][19]した。コンコルディア・フィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループに続く地銀第3位の銀行グループとなる見込みである[14]。
住友信託銀行による中央三井トラスト・ホールディングスの救済合併と同じく、常陽銀行は自社より総資産が小さな持株会社側に組み入れられる。持株会社の本店は東京都中央区八重洲二丁目7番2号︵常陽銀行東京営業部内︶に移転するが、宇都宮・水戸にも本社機能を設置することでも合意した[20][21]。
2016年10月1日に、株式交換により常陽銀行を完全子会社とし、めぶきフィナンシャルグループに商号変更した。
沿革
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●2008年︵平成20年︶
●4月1日 - 野村連合の出資により設立。
●7月1日 - 預金保険機構より足利銀行の株式を取得し、同行を完全子会社化。
●2015年︵平成27年︶11月2日 - 常陽銀行と株式交換による経営統合を発表。
●2016年︵平成28年︶
●4月25日 - 常陽銀行と株式交換による経営統合について最終合意。統合後の社名を﹁めぶきフィナンシャルグループ﹂とすることも発表[18]。
●9月28日 - 常陽銀行の株式が東京証券取引所1部から上場廃止。
●10月1日 - 株式交換により常陽銀行を完全子会社化するとともに、株式会社めぶきフィナンシャルグループに商号変更。
脚注
編集注釈
編集出典
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(一)^ “新生足利銀がスタートへ 国有化終了、野村傘下で”. 共同通信 (2008年7月11日). 2013年12月19日閲覧。
(二)^ “日銀が怒り心頭!足利HD﹁再上場﹂に赤信号︵FACTA︶”. 2013年8月12日閲覧。が
(三)^ “足利ホールディングスが東証に再上場を申請︵ANN・テレ朝ニュース︶”. 2013年8月12日閲覧。
(四)^ “足利銀が再上場へ 破綻から10年、株式相場好転で︵日本経済新聞夕刊︶”. 2013年8月12日閲覧。
(五)^ “足利銀再上場申請、時期・規模・株価が焦点に︵日本経済新聞電子版︶”. 2013年8月12日閲覧。
(六)^ “足利HD再上場へ 足銀破綻10年、不良債権問題区切り︵朝日新聞デジタル︶”. 2013年8月12日閲覧。
(七)^ “足利HD 再上場へ 栃木県内﹁明るい話題﹂経済への好影響期待︵MSN産経ニュース︶”. 2013年8月12日閲覧。
(八)^ “足銀上場、東証が承認 12月19日に株式公開︵下野新聞︶”. 2013年11月14日閲覧。
(九)^ “新規上場会社概要” (PDF). 株式会社東京証券取引所 (2013年11月14日). 2013年11月16日閲覧。
(十)^ “足利HD、経営破綻から10年、明日再上場へ〜その舞台裏と、高まる新たな地銀再編気運”. ビジネスジャーナル (2013年12月18日). 2013年12月19日閲覧。
(11)^ “オリックス、2位の大株主に 足利HDが発表”. 日本経済新聞 (2014年6月6日). 2014年7月30日閲覧。
(12)^ “オリックス、地銀再編の主役に浮上、10年間に及ぶ戦略が奏功 再編の目玉は足利HD”. ビジネスジャーナル (2014年7月23日). 2014年7月30日閲覧。
(13)^ ﹃株式会社常陽銀行と株式会社足利ホールディングスの株式交換による経営統合に関する基本合意について﹄︵PDF︶︵プレスリリース︶常陽銀行、足利ホールディングス、2015年11月2日。2016年10月2日閲覧。
(14)^ ab常陽銀行と足利HDが経営統合で基本合意 地銀3位グループに︵2015年11月2日 ロイター︶
(15)^ 地銀大再編 横浜銀、仲間はずれの衝撃︵ルポ迫真︶ 日経電子版 2014年11月26日号
(16)^ 野村HDの仕掛け、常陽銀が足利銀を統合かFACTA 2015年9月号
(17)^ ﹃Behind the curtain 金融の舞台裏︵下︶りそな﹁メガにはならない﹂――次の再編へ脱・緊縮﹄︵日本経済新聞 2017年3月17日朝刊7頁︶
(18)^ ab﹃株式会社常陽銀行と株式会社足利ホールディングスの株式交換による経営統合に関する最終合意について﹄︵PDF︶︵プレスリリース︶常陽銀行、足利ホールディングス、2016年4月25日。2016年10月2日閲覧。
(19)^ 栃木︶足利、常陽銀が経営統合最終合意朝日新聞 2016年4月25日
(20)^ 常陽銀・足利HD統合で﹁めぶきFG﹂ 社名で最終合意日本経済新聞 2016年4月25日
(21)^ 常陽銀・足利HD‥経営統合、﹁めぶきFG﹂10月発足毎日新聞
2016年4月25日