類篇
成立
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﹃類篇﹄は31,319字[2]を部首によって分けたものである。巻の番号は﹃説文解字﹄にしたがって巻1から巻15までになっているが、各巻を上中下に分けているため、全部で45巻になる。巻15が目録なのも﹃説文解字﹄と同様である。
部首は﹁一﹂にはじまり﹁亥﹂に終わる﹃説文解字﹄の540部首をほぼそのまま使っているが、字数の多い﹁艸・食・木・水﹂を上下に分けているため、部首数は﹃説文解字﹄より少し多くなっている。
おなじ部首に属する字は、基本的に﹃集韻﹄の出現順に並んでいる[3]。たとえば﹁玉﹂部では、﹁玉﹂のあと﹁瓏璁玒珫﹂のように東韻の字が並ぶ。
異体字は一箇所にまとめている。文字の発音を反切によって示し、また意味を注するが、これらは基本的に﹃集韻﹄そのままである。
内容は単に﹃集韻﹄の字をふくむ字典というだけでなく、基本的に﹃集韻﹄を部首順に並べなおしたものに近い[3]。韻書はもともと詩文を作るためのもので、字書のように特殊な文字や文字に関する詳しい説明を含むものではなかったが、徐々に内容が字書に近づいていき、﹃集韻﹄にいたってついに順序を並べなおすだけで字書として使えるようになった。
字書と韻書で1セットになるように作られたのは﹃類篇﹄がはじめてである[4]。