DVCPRO
カセット
編集左はDVCAM Lカセット、右はMiniDVカセット。
ソニーDVCAM規格、およびDV規格ではメタル蒸着型(ME)テープが用いられているがDVCPROでは耐摩耗性・信頼性を考慮した結果、メタル塗布型(MP)テープが選択されている。
外形寸法は次のとおり。Mカセットは大体Hi8カセットと同じ大きさである。また、MiniDVカセットは使用されない。
- Mカセット 97.5×64.5×14.6mm
- Lカセット 125×78×14.6mm
- XLカセット 172×102×14.6mm
圧縮方式
編集DV圧縮をベースにしたDCT、マクロブロック構造、データシャッフリングなどを特徴とするイントラフレーム圧縮方式を採用している。
DVCPRO
編集DVCPRO50
編集1998年発売。映像信号をコンポーネントデジタル8bit、YCbCr 4:2:2(クロマサンプリング周波数を2倍)でサンプリングし、フレーム毎に圧縮をかけて記録する。
映像データレートは約50Mbpsで、DVCPRO規格の2倍。その結果、テープ速度も2倍になり録画時間は126分(XLカセット)、63分(Lカセット)、33分(Mカセット)となる。
音声は4チャンネル、サンプリングレートは48kHz/16bit。カセットはボディが黒、リッドが青。
DVCPRO HD
編集
2000年発売。映像データレートをDVCPRO50のさらに倍にあたる約100Mbpsに高め1080/60i、1080/50i、720/60p、720/50pのHD映像の収録に対応した。映像信号は8bit コンポーネント。サンプリングはYCbCr 4:2:2と称されるが水平1280サンプリング記録であるため、他フォーマットと同等の比較をするのであれば2.7:1.3:1.3が実力値となる。1080/60iでは1280x1080ピクセル、1080/50iでは1440x1080ピクセル、720pでは960x720ピクセルで記録される。データレートの増大に応じてさらにテープスピードを速め、録画時間は63分︵XLカセット︶、32分︵Lカセット︶、16分︵Mカセット︶。
音声は8チャンネル、サンプリングレートは48kHz/16bit。カセットのボディは黒、リッドは赤。
特徴としては、720pモードにおける可変フレームレート記録が挙げられる。4〜60フレーム毎秒の範囲で、自由にフレームレートが設定できる。
撮影監督の阪本善尚が開発に関与したDVCPRO HDカメラである"VARICAM"︵AJ-HDC27F︶は映画﹃突入せよ!あさま山荘事件﹄での現場初投入以降、高いプログレッシブ性能が評価され映画やCMの制作に良く使われている。
2012年ロンドンオリンピックの公式記録ビデオとして採用されている。
DVCPRO HD EX
編集2002年発売。DVCPRO HD-LP方式での倍密記録を実現しDVCPRO HDと同等の画質で記録時間を実現している。録画時間は126分(XLカセット)、64分(Lカセット)、33分(Mカセット)。