FITSAT-1
FITSAT-1 | |
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中央がFITSAT-1 | |
所属 | 福岡工業大学 |
公式ページ | 福岡工大小型人工衛星プロジェクト |
国際標識番号 | 2012-038C |
カタログ番号 | 38853 |
状態 | 運用終了 |
目的 |
5.8GHz帯域での高速通信実験 可視光通信の実験 |
打上げ機 | H-IIBロケット3号機 |
打上げ日時 |
2012年10月5日 0時44分 (JST) |
機能停止日 | 2013年7月4日 |
通信途絶日 | 2013年7月4日 |
運用終了日 | 2013年7月4日 |
停波日 | 2013年7月4日 |
消滅日時 | 2013年7月4日 |
物理的特長 | |
本体寸法 | 10cm3 |
質量 | 約1.3kg |
軌道要素 | |
周回対象 | 地球 |
概要
編集構造
編集にわか衛星は10cmのアルミ角パイプを10cmより少し長くカットし、両端に蓋をする形に作られている。CubeSatは通常、4本の柱にパネルを貼る形で作られるが、この新しい方法は外枠の組み立て精度の問題が存在しないので放出器との間で不適合を生じることがない。角パイプの4枚の側面はそれぞれ2枚の太陽電池を直列接続し、最大2.3W (4.74V x 0.487A)を発電する。上面には5.8GHzのパッチアンテナと3W x 50個の緑LED、前カメラのレンズ穴を持つ。底面には1.26GHzのパッチアンテナ、3W x 32個の赤LED、後カメラのレンズ穴、437MHzのアンテナエレメントが伸び出るための穴がある。衛星は永久磁石を積んでいるので方位磁針のように磁力線に沿って常に南北を向く。日本では地磁気が40~50度(伏角)で地中に入っており、衛星が観測地点の南40~50度を通過するときはマイクロ波(5.8GHz)のビームも緑LEDのビームも地上の観測地点を向くことになる。一方、南半球では赤のLEDを付けた底面が地上を向くことになる。
通信システム
編集主ミッション
編集超小型衛星では初めてのマイクロ波(5.84GHz)による高速通信(115.2kbps)により、放出時に撮影した国際宇宙ステーションや地表の画像の転送に成功した。jpeg-VGA画像(640x480ピクセル)を1枚当たり2~6秒で送ることができた。信号は福岡工大の地上局だけでなく、新潟市、上尾市、アメリカバーモント州バーリントンでもアマチュア無線家により受信された。ドイツではAMSAT-DLチームがボーフムにある直径20mのアンテナを使って送られて来た20枚の画像中、一度に14枚の画像の復元に成功した。
副ミッション
編集観測データ
編集衛星から多数の観測データが得られた。太陽電池の各パネルの電圧変化から衛星が北を指すZ軸に関して、左回りに回転していることが分かった。さらに、異なる日に取った同様のデータから、この衛星の回転速度が次第に上昇していることが判明した。
関連項目
編集脚注
編集- ^ 小型衛星放出機構(J-SSOD) JAXA
- ^ 夜空に輝くFITSAT-1
参考文献
編集- 田中崇和、田中卓史:「超小型衛星FITSAT-1「にわか」と無線システム」、RFワールド、No.22, CQ出版、pp.77-103、2013.4. http://www.fit.ac.jp/~tanaka/paper/RFworldFITSAT.pdf
- Takushi Tanaka, Yoshiyuki Kawamura, Takakazu Tanaka: “Overview and Operations of FITSAT-1 (NIWAKA)", Proc. of RAST2013, Istanbul, pp.887-892, 2013. 6. http://www.fit.ac.jp/~tanaka/paper/RAST2013_Tanaka.pdf
- Takushi Tanaka, Yoshiyuki Kawamura, Takakazu Tanaka: "Development and operations of nano-satellite FITSAT-1 (NIWAKA)", Acta Astronautica 107(2015), pp.112-129. http://WWW.fit.ac.jp/~tanaka/paper/1-s2.0-S0094576514004019-main.pdf
- http://www.fit.ac.jp/~tanaka/fitsat.shtml