HEPA
構造
編集HEPAフィルタの濾紙は主に直径1~10 µm以下のガラス繊維でできている。繊維の充填率は10%程度であり、空隙は数10 µmの大きさをもつ。
機構
編集HEPAフィルタの主な用途
編集クリーンルーム用フィルタ
編集クリーンルームやクリーンブース用の精密空調機器、製造装置の組込み用にHEPAフィルタを採用したファンユニットが使われる。クリーン度クラス100~10,000までに対応し、高いクリーン度を要求されるような半導体や液晶、医薬品や食品などに適している。
空気清浄機フィルタ
編集現在の主流となっているファン式空気清浄機のハイエンド機種にはHEPAフィルタを使ったものが多い。より高性能なULPAフィルタを採用したものも発売されたが、過剰性能のため、採用する機種は少なくなっている。
家庭用掃除機フィルタ
編集家庭用掃除機の中でもハイエンド機種にはHEPAフィルタを使ったものが多い。これはハウスダストによるアレルギーへの関心の高まりによる。
原子力施設排気フィルタ
編集原子力施設では、換気後の空気は気体廃棄物として排気設備から排出する際に、排気中の放射性微粒子を除去するためにHEPAフィルタが使用されている。
日本のHEPAフィルタメーカー(五十音順)
編集- エアプロダクツ株式会社
- ケンブリッジフィルターコーポレーション株式会社
- 日本エアーフィルター株式会社
- ニッタ株式会社
- 株式会社忍足研究所
- 株式会社東洋紡カンキョーテクノ
- 日本スピンドル製造株式会社
- 日本無機株式会社
- 日本バイリーン株式会社
- 三菱製紙株式会社
- ミドリ安全エア・クリオティ株式会社
- パナソニック エコシステムズ大阪株式会社
参考文献
編集- ^ 環境科学フォーラム 編『クリーンルームのおはなし』日本規格協会、2001年、130頁。ISBN 4-542-90189-0。