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au、ETWSでの情報配信を当面見合わせ
au、ETWSでの情報配信を当面見合わせ
(2012/12/17 12:26)
KDDIは、auから配信したコンテンツが、特定条件下にあるソフトバンクモバイルの﹁iPhone 5﹂で受信してしまう事象を受け、当面、当該コンテンツの配信をいったん停止すると発表した。
今回の事象は、auが配信するコンテンツやニュースを、特定条件を満たした他社のスマートフォンで受信してしまうことがあるというもの。対象スマートフォンの条件は以下の通り。
●FDD-LTE方式︵2.1GHz帯︶のスマートフォン
●緊急速報メールの受信設定がON
●auのLTEエリア内
これらの条件を満たすスマートフォンは、NTTドコモのXi端末、auのLTE端末、ソフトバンクモバイルのiPhone 5となるが、各社が実施した事前の協議によって、auのLTE端末やNTTドコモのXi端末では緊急速報としては受信しない形になっている。一方、ソフトバンクモバイルのiPhone 5は対策が施されておらず、ソフトバンクのエリア外で、なおかつauのLTEエリアに存在する場合は、auのコンテンツを緊急速報として受信することがある。
この事象が発生するのは、auがLTEの仕様の1つである﹁ETWS﹂︵Earthquake and Tsunami Warning System︶でニュースなどを配信しているため。ETWSはその仕様上、圏外にいる場合、その場所が他社のエリア内であれば、他社が配信したコンテンツを受信する。3社では、今夏、ドコモのXi端末で同様の事象が発生したことを受けて、事象の発生原因を把握するとともに、ETWSを緊急地震速報、津波警報、災害・避難情報のほか、仕様で定められた﹁その他﹂の情報を配信できるようにするため、互いに符号︵ID︶を割り当てて、運用することで合意していた。
auでは、ソフトバンクモバイルが﹁来春までにiPhone 5での対策を実施する﹂と表明したこともあり、配信コンテンツのうち﹁auからのお知らせ﹂として提供する、端末発売日や料金、ソフトウェア更新の通知、クーポン・キャンペーン情報についてはETWS方式での配信を当面見合わせることにした。今後の配信内容についても引き続き検討する。なお、ニュース速報サービス﹁ニュースEX﹂﹁auヘッドライン﹂で提供している﹁超速報ニュース﹂については、社会的に影響の大きいニュースを配信するサービスであり、場合によっては大規模な災害直後に関連するニュースを配信する可能性もあることから、今後もETWS方式での配信を続ける。
ETWS方式は、その名の通り、大規模な天災などの発生を受けて、緊急速報を配信する目的で策定された仕様。いわゆる、通常のパケット通信とは別の仕組みとなっており、KDDIによれば、こうした一斉同報の仕組みは、LTEではETWSのみと説明する。なお、緊急地震速報や津波警報、国・自治体からの災害・避難情報については、﹁その他﹂の配信よりも優先して配信される仕組み。