日本大百科全書(ニッポニカ) 「つごもり」の意味・わかりやすい解説 つごもりつごもり / 晦晦日 つきごもり︵月隠︶の転化した語で、月の光がまったく見えなくなるころをいうが、このころは陰暦では月の終わり、月末にあたるので、一般には月の下旬や最終日をいい、年の最終日をとくに大晦日(おおつごもり)という。この日をみそか︵三十日、晦日︶、尽日(じんじつ)というのも月の最終日にあたっているからである。日常生活の一つの節目であるため種々行事があり、﹁晦掃(つごもりばき)﹂といって毎月この日には家中をきれいに掃除したり、﹁晦蕎麦(みそかそば)﹂といって延命を願ってそばを食べた。今日に伝わる﹁年越そば﹂の風習は、その集大成であるといってよい。 ﹇宇田敏彦﹈ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例