…正確には維管束形成層というが,単に形成層ともいう。茎頂や根端を頂端分裂組織というのに対して,形成層と,樹皮の形成に関係してコルク組織をつくるコルク形成層とは側部分裂組織とよばれる。形成層は,建築その他に使われ,また紙の原料ともなる材をその内方に形成するので,植物学のみならず林業に関係しても注目される植物の組織である。…
… 寿命の長い植物では植物体の胴まわりを増すような発生様式(肥大生長)がみられ,これには二つの分裂組織が関係している。一つは二次木部や師部のような通道組織の形成にあずかる維管束形成層であり,もう一つは本来の表皮に代わる植物体保護組織をつくるコルク形成層である。これらの分裂組織によってつくられる組織は植物体の二次体とよばれる部分を構成する。…
※「コルク形成層」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...