日本大百科全書(ニッポニカ) 「セダー油」の意味・わかりやすい解説 セダー油せだーゆcedar oil 精油の一つ。シダーウッド油cedar wood oilともいう。アメリカのバージニア州に多産するビャクシン科エンピツビャクシン︵エンピツノキ︶の心材を水蒸気蒸留すると収油率3.5%で得られる無色または淡黄色の粘稠(ねんちゅう)な液体である。主成分はセドレン、セドロール、セドレノールであり、バルサムに似た香気がある。化粧品やせっけん香料、室内噴霧剤、消毒剤また保留剤としても重要である。顕微鏡の試料油浸用にツェーデル油として使用される。なお、エンピツビャクシンの葉を水蒸気蒸留して得られるリモネンを主成分とする精油はセダー葉油(ようゆ)cedar leaf oilとよんで区別している。 ﹇佐藤菊正﹈ [参照項目] | エンピツビャクシン 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例