精選版 日本国語大辞典 「リソゾーム」の意味・読み・例文・類語 リソゾーム (一)〘 名詞 〙 ( [英語] lysosome ) 細胞内消化に関与する細胞小器官。多数の加水分解酵素を含む膜小胞。ライソゾーム。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「リソゾーム」の意味・わかりやすい解説 リソゾームりそぞーむlysosome 細胞小器官の一種。水解小体ともいう。また、リソソームとよぶこともある。至適pHが酸性域の一群の加水分解酵素をもち、細胞内での消化分解作用をもつ細胞内顆粒(かりゅう)である。リソゾーム酵素はフォスファターゼ、ヌクレアーゼ、多糖およびムコ多糖の加水分解酵素、プロテアーゼ、脂質分解酵素などで、細胞、組織あるいは生物により多種多様である。形態もさまざまで、均質な基質をもつ顆粒状の一次リソゾームと、内部に消化した物質を含んだり、ミエリン構造などをもつ二次リソゾームの二つに大別される。二次リソゾームは、細胞の食細胞活動︵食作用︶で生じた食胞︵ファゴゾーム︶に一次リソゾームが融合し、酵素が導入されたものである。リソゾームの生理的役割もさまざまで、細胞内物質や異物の消化のほかに、甲状腺(せん)ホルモンなどの合成、分泌に関与するといわれる。また、発生や変態など組織構造の改変時に、細胞内構造のほかに細胞外構造の分解などに役だっている。 ﹇高橋純夫﹈ [参照項目] | 細胞 動物細胞の立体模式図 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例