日本大百科全書(ニッポニカ) 「太陽熱利用設備」の意味・わかりやすい解説
太陽熱利用設備
たいようねつりようせつび
集熱システム
蓄熱システム
太陽放射は天候により不安定であるので、集めた熱は蓄熱して安定な状態で利用することが多い。水式集熱では十分保温した水槽に蓄え、空気式は砕石など熱容量の大きい固体を詰めた槽を用いる。別に潜熱蓄熱といって芒硝(ぼうしょう)(硫酸ナトリウム)などに蓄熱させて液体とし、固化する際の放熱を利用することもあるが実用的でない。
[松浦邦男]
熱利用システム
太陽熱温水器
簡便で住宅用としてもっとも普及しており︵︶、汲置(くみおき)式は集熱部と貯湯部とが一体構造で安価であるが、夕方からあとは冷えやすい。循環式は集熱部と断熱材で保温された貯湯部を分離し、比重差を利用して循環、貯湯する方式で、夕方の湯温の低下はかなり防げる。
﹇松浦邦男﹈