山路（読み）ヤマジ

デジタル大辞泉 「山路」の意味・読み・例文・類語

やま‐じ〔‐ぢ〕【山路】

山の中の道。やまみち。
[類語]山道やまみち・林道・山道さんどう
 

さん‐ろ︻山路︼

 
山道。やまじ。
花人親王︵後の用明天皇︶が真野長者の草刈り童となって名のったといわれる名。  

出典　小学館デジタル大辞泉について　情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「山路」の意味・読み・例文・類語

さん‐ろ【山路】

 

(一)[1] 〘 名詞 〙
(一)① 山の中の道。山間の道。山道。やまじ。
(一)[初出の実例]﹁巖谿無二俗事一、山路有二樵童一﹂(出典‥懐風藻︵751︶幽棲︿民黒人﹀)
 (二)[その他の文献]︹北周書‐辛昂︺
 (二)② ( [ 二 ]の伝説が幸若舞の﹁烏帽子折﹂に採られてから、転じて ) 一般に、草を刈る人、草刈りをいう。
(一)[初出の実例]﹁うしならて鹿に笛吹さんろかな︿大山氏﹀﹂(出典‥俳諧・玉海集︵1656︶三)
 (二)[2] 伝説で、花人親王︵後の用明天皇︶が豊後国︵大分県︶真野の長者の館で世を忍んで草を刈る童子となった時に用いた名。幸若舞の﹁烏帽子折﹂に採られた。
(一)[初出の実例]﹁長者御覧あって︿略﹀名をばなにといふぞ。山路と申候。山路とは山の道。人の名には始而きいたやあらおもしろのなや﹂(出典‥幸若・烏帽子折︵室町末‐近世初︶)
  
 

やま‐じ‥ぢ︻山路︼

 

(一)〘 名詞 〙 山中の道。山越えの道。また、単に山。
(一)[初出の実例]﹁あしひきの夜麻治(ヤマヂ)越えむとする君を心に持ちて安けくもなし﹂(出典‥万葉集︵8Ｃ後︶一五・三七二三)
 (二)﹁山路来て何やらゆかしすみれ草︿芭蕉﹀﹂(出典‥俳諧・野ざらし紀行︵1685‐86頃︶)
  

やまじやまぢ【山路】

  1. 姓氏の一つ。

出典　精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について　情報 | 凡例

普及版 字通 「山路」の読み・字形・画数・意味

【山路】さんろ

山の路。

字通「山」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」普及版 字通について　情報

今日のキーワード

タコノキ


タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し，下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し，長さ1〜2m，幅約7cmで，先は細くとがり，縁には鋭い鋸歯(きょし)...
タコノキの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

AppStore

コトバンク for Android

GooglePlay