日本大百科全書(ニッポニカ) 「掘削機械」の意味・わかりやすい解説
掘削機械
くっさくきかい
excavator
ショベル系掘削機
ブルドーザー
スクレーパー
トラクターショベル
トラクターの前面にバケット装置をもち掘削積込みを行うもので、バケットの昇降と排出を行う機構をもち、積込みを主として考える場合もっとも一般的な機械である。走行形式により履帯式と車輪式に大別される。履帯式トラクターショベルは、ブルドーザーから派生したものが多く、土工板のかわりに油圧操作によるバケットを装備したものである。ドーザー装置やバックホウなどの付属装備品の取付け可能なものが多く汎用(はんよう)性のある機械である。車輪式トラクターショベルは、農業用トラクターやフォークリフトから発達したものと、専用機として開発されたものとがある。前者は前輪または後輪のいずれか一方のみの駆動方式のものがほとんどで掘削力は小さく、一般に粗い土砂類など、ばら物の積込みに適する。専用機として開発されたものは、ほとんどが全輪駆動方式で、相当の掘削作業も可能である。車輪式は機動性に富み、短距離運搬の場合はダンプトラックなどを使用せず、トラクターショベル自体を運搬機として用いることもある。
[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]
連続掘削機
バケットホイールエキスカベーターが代表的なもので、土木工事における大量の土砂掘削や露天掘炭鉱の採掘などに用いる。機械前部に取り付けた大型の回転ホイールの周りに複数のバケットをもち、これを回転させて土砂を連続的に掘削し、機内のコンベヤーによって後方へ運搬して後続のコンベヤーやトラックに積み込む。
[河野 彰・清水 仁・鴫谷 孝]