デジタル大辞泉 「炭酸水素塩泉」の意味・読み・例文・類語 たんさんすいそえん‐せん【炭酸水素塩泉】 泉質の一。ナトリウムイオン・炭酸水素イオンを主成分とする温泉。皮膚疾患・やけど・糖尿病などに効くほか、肌をなめらかにする効果があるとされる。ナトリウム泉。重(じゅ)曹(うそう)︵炭酸水素ナトリウム︶を含むことから重曹泉ともいう。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「炭酸水素塩泉」の意味・わかりやすい解説 炭酸水素塩泉たんさんすいそえんせん 温鉱泉1キログラム中の溶存固形成分が1グラム以上で、炭酸水素イオンが主成分の温泉。以前は重曹泉︵ナトリウムを含む場合︶、重炭酸土類泉︵カルシウムやマグネシウムを含む場合︶とよばれていたが、1978年︵昭和53︶の鉱泉分析法の改定により炭酸水素塩泉となった。日本の温泉の4.8%程度を占める。含有成分によりナトリウム炭酸水素塩泉Na-HCO3泉、カルシウム︵マグネシウム︶炭酸水素塩泉Ca(Mg)-HCO3泉などに分類する。弱アルカリ性でリウマチ、婦人病、創傷などに有効で、胃酸過多には飲用は適であるが、腎臓(じんぞう)炎などには飲用不可である。山梨県の増富温泉(ますとみおんせん)、岩手県の夏油温泉(げとうおんせん)、新潟県の瀬波温泉、長野県の湯股温泉(ゆまたおんせん)と星野温泉、滋賀県の雄琴温泉(おごとおんせん)などが有名である。 ﹇綿抜邦彦﹈ [参照項目] | 雄琴温泉 | 温泉 | 夏油温泉 | 瀬波温泉 | 炭酸水素ナトリウム | 増富温泉 新旧泉質名対照表(1) 新旧泉質名対照表(2) 新旧泉質名対照表(3) 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例