日本歴史地名大系 「甲南町」の解説
甲南町
こうなんちよう
- 滋賀県:甲賀郡
- 甲南町
面積:四九・六四平方キロ
郡の中央南部に位置し、東は甲賀町、北は水みな口くち町、西は信楽町、南は三重県阿あや山ま郡阿山町。杣そま川が北西流し、周囲に広い谷地を発達させる。杣川の北東側には古琵琶湖層からなる丘陵が続く。町域西端は花崗岩からなる信楽山地の続きで、三重県境の岩いわ尾お山︵四七一・一メートル︶付近から杉すぎ谷たに川・磯いそ尾お川が流れ出し、杣川に合流する。南東部も古琵琶湖層からなる丘陵部で、浅あさ野の川が谷を開析。ほぼ杣川に沿ってJR草津線が通り、並行して主要地方道草津―伊賀線が通る。
奈良時代、当地付近から伊賀国にかけては杣が設けられ、矢やか川わ津は木材の搬出所であったという。杣川沿いの道は仁和以前東海道とされる。仁和二年︵八八六︶阿あ須す波わ道ができて以降も伊賀に通じる道として利用された。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報