禁固（読み）きんこ

精選版 日本国語大辞典 「禁固」の意味・読み・例文・類語

きん‐こ【禁固・禁錮】

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① ( 禁錮 ) 仕官の道をふさいで仕えさせないこと。
(一)[初出の実例]﹁我をも仕(つかへ)の途を禁錮せられて﹂(出典‥随筆・折たく柴の記︵1716頃︶上)
 (二)[その他の文献]︹春秋左伝注‐成公二年︺
 (三)② 一室内にとじこめて外出を禁ずること。幽閉。おしこめ。
(一)[初出の実例]﹁其為レ人凶悪衆庶共知者、不レ須二放免一禁二固獄中一﹂(出典‥延喜式︵927︶二九)
 (二)﹁其の秋刑(しうけい)を待つ程に、禁錮(キンコ)の裏(うち)に起伏て﹂(出典‥太平記︵14Ｃ後︶一一)
 (三)[その他の文献]︹春秋左伝注‐襄公二一年︺
 (四)③ 刑罰の一つ。自由刑の一種で、受刑者を監獄に拘置するが、定役を科さないもの。無期と有期とに分かれ、おもに政治犯や過失犯について科せられる。
(一)[初出の実例]﹁未決囚は禁錮や懲役になったものと違ひ﹂(出典‥雪中梅︵1886︶︿末広鉄腸﹀上)
  

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普及版 字通 「禁固」の読み・字形・画数・意味

【禁固】きんこ

禁錮。

字通「禁」の項目を見る。

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世界大百科事典（旧版）内の禁固の言及

【禁獄】より

…囚人の逃亡防止などを目的としたもので現行刑法の拘禁に近い。取扱いが比較的緩やかな散禁と，刑具を用いて身体の自由を束縛する禁固の2種があった。重罪の者を特別に長期間禁獄しておくことを長禁といい，別勅による長禁と，八虐罪を犯して死罪になるべきところを死を免じて長禁になった囚人に対しては大赦が適用されなかった。…

※「禁固」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」

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