日本歴史地名大系 「細江町」の解説
細江町
ほそえちよう
- 静岡県:引佐郡
- 細江町
面積:三四・一八平方キロ(境界未定)
引佐郡の東部南端に位置する。浜名湖の一部である細江湖︵引佐細江︶を半円状に取囲み、北に尉じようヶ峰︵四三三メートル︶を主峰とする引佐山地があり、南東に三方原台地縁辺部の丘陵を配している。西は三みつヶ日び町、北は引佐町、東と南は浜松市に接する。浜名湖に流れ込む川で最大の都みや田こだ川が町域中央を西流し、南流してきた井いい伊の谷や川を合流する。都田川流域は肥沃な沖積平野で、早くから農耕が発達していた。町名は﹁万葉集﹂に詠まれ、歌枕として知られる引佐細江に由来する。
町域には約九〇の遺跡がある。旧石器時代の遺跡は未確認で、縄文時代中期の小お野のの堂どう道どう遺跡が最も古い。よく知られた岡おかの平ひら遺跡は縄文晩期から弥生時代にかけて栄えたが、前期の弥生土器が出土しており、稲作伝来時の遺跡として注目される。中なか川がわ地内の都田川の旧河道に沿っては、祝ほう田だ・茂もつ塚か・川かわ久く保ぼなどの有力な遺跡が並ぶ。岡の平遺跡から東方に入り込む谷では悪あくヶ谷や・七なな曲まがり・不ふど動うヶ谷や・穴あなの谷や・滝たき峯みね才さい四しろ郎う谷やから銅鐸が計六口発見されており、銅鐸の谷ともよばれる。
細江町
ほそえまち
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報