草草（読み）ソウソウ

デジタル大辞泉 「草草」の意味・読み・例文・類語

そう‐そう〔サウサウ〕【草草】

 
﹇形動﹈﹇文﹈﹇ナリ﹈
1 簡略なさま。粗略なさま。また、もてなしや待遇が不十分なさま。﹁草草に説明を終える﹂﹁お草草でございました﹂→御(おそ)草(うそ)草(う)
2 ﹁匆(そう)匆(そう)1﹂に同じ。﹁草草に引き上げる﹂
3 手紙文の末尾に、急ぎ走り書きをしたことをわびる意で、書き添える語。﹁前略﹂﹁冠省﹂などと照応して用いる。匆匆。
[類語]敬具・敬白・謹言・拝具・怱怱・かしこ・頓首・不一・不二  

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精選版 日本国語大辞典 「草草」の意味・読み・例文・類語

そう‐そうサウサウ【草草】

 

(一)[1] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
(一)① 簡略なさま。おろそかなさま。てみじか。粗略。
(一)[初出の実例]﹁叢林の規範、及び寺院の格式、今示すにいとまあらず、又草草にすべからず﹂(出典‥正法眼蔵︵1231‐53︶弁道話)
 (二)[その他の文献]︹韓愈‐答劉秀才論史書︺
 (二)② にわかで、ていねいでないさま。待遇やもてなしが不十分なさま。特に、接待が終わったとき、相手の人が言ったお礼のことばに答えて、謙遜していうことば。多く﹁おそうそう﹂﹁おそうそうさま﹂の形で用いる。
(一)[初出の実例]﹁ゑんさんかへ。此間はお早々でござりやした﹂(出典‥洒落本・通言総籬︵1787︶一)
 (三)③ ＝そうそう︵怱怱︶[ 一 ]①
(一)[初出の実例]﹁被限草々。久韞二手﹂(出典‥性霊集‐七︵835頃︶菅平章事奉為四恩造功徳願文)
 (二)﹁草々に切揚げて別れたが﹂(出典‥多情多恨︵1896︶︿尾崎紅葉﹀前)
 (三)[その他の文献]︹詩経‐小雅・巷伯︺
 (二)[2] 〘 名詞 〙 手紙の末尾にそえて、走りがきしたことをわびる気持を表わす語。怱怱。
(一)[初出の実例]﹁此高名なうたひ手の妙音一寸拝聴し様と思ふ先は是丈 草々﹂(出典‥寺田寅彦宛夏目漱石書簡‐明治三四年︵1901︶一一月二〇日)
  

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普及版 字通 「草草」の読み・字形・画数・意味

【草草】そうそう（さうさう）

あわてる。唐・白居易〔初めて官を貶せられて、望秦嶺を過(よぎ)る〕詩　に家を辭して後事を憂ひ　遲遲(ちち)として國を去つてを問ふ

字通「草」の項目を見る。

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