日本の食生活全集 データベース
全国300地点、5000人の話者から﹁聞き書き﹂してできあがった世界最大の食文化データベースです︵収録料理数5万2000点︶。話者は、昭和初期︵1930年頃︶、川も海も空気もきれいだった時代に、農村や都会で台所をあずかり、一家のいのちをはぐくんでいた女性たちです。その土地の自然とともに生きる技、すなわち人々はなにを食べ、どう保存・加工・調理し、子どもを育て、暮らしを作り上げてきたかの全体像を表現したものです。これは、今残しておかなければ永久に失われてしまう貴重な記録です。
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冷や汁でいっとき汗を忘れる――日常の食生活
畑でつくったなすびやきゅうりのおいしい季節である。ぬか漬を欠かさないことも女子衆の仕事の一つである。
朝早くから男は田んぼの見回りや水引きに忙しい。女も牛馬の餌の草取りを手伝う。間食用のにぎり飯やゆでとうきび(とうもろこし)つくりも女の朝の仕事である。
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