![eyecatch_230913_2](https://liskul.com/wp-content/uploads/2016/12/eyecatch_230913_2-490x265.png)
マーケティングでは、顧客心理を読み解くことが戦略策定のもっとも大切なポイントの一つです。
その顧客心理を読み解く一つの方法として﹁心理学﹂が応用され、人間の﹁性質﹂や﹁本質﹂をもとにしたマーケティング戦略が考えられてきました。
ただ、この心理学がWEBマーケティングにおいて活用されることはまれでした。
そこで、今回はWEBマーケティングに役立つ行動心理学の手法を8つに厳選してピックアップ。
それらが実際に活用されている企業サイトを集めて重要エッセンスを抽出しました。
そしてさらに勉強したい方に向けて、もう20個の行動心理学の効果と実用方法をまとめました。
ウェブサイト上で行動心理学がどのように使われているのか、実例を参考にしながら、ぜひ自社サイトやブログにも導入してみて﹁ついクリックしてしまう﹂サイトを目指していきましょう!
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目次
「あなた」に呼びかける
カクテルパーティー効果
自分に関係ある情報には、無意識に注意、関心が向く現象
人が行き交う町中では、たくさんの車が行き交う音、歩行者の会話、工事中の建設現場などたくさんの音が溢れていますが、そんな中でも自分の名前が呼ばれたことには気づくことができたという経験はないでしょうか。
これは脳が情報処理の効率化のために、﹁注意を向けた情報のみ選択﹂して処理し、その他の情報はシャットアウトしてしまうために起きる現象です。
つまり人は自分が呼ばれていると思った時、たとえ周囲がざわついていてもつい反応してしまうのです。
![20140702_03](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
WEBサイトに訪れたユーザーに振り向いてもらうためには、サイトにユーザーが求めるコンテンツあるということを示さなければなりません。そこで現在提供しているサービスに関して、具体的に﹁誰向けであるか﹂を分かりやすくし、それらが一目で分かるようにナビゲーションページを作成します。
例えば上図のビジネス英会話学校であれば、初心者や上級者で分けるだけではなく、プレゼンテーション、電話対応、ネゴシエーションなど、さらに細かく分類しています。
こうすることで、ユーザーは﹁あ、このページは自分が対象になっているんだな﹂と受け取り、よりクリックをしてくれやすくなります。
︵左︶齢訴求︵右︶イベント訴求
![20140702_04](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
![20140702_05](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
︵左︶の例では具体的に年齢で訴求し、︵右︶では親をもつすべての人に対して訴求しています。
このように具体的なユーザを想定した広告文を作成することによってもカクテルパーティー効果を作り出すことができます。
︻チェック項目︼
□ ユーザを細かく切り分ける
□ ターゲットを明確にした広告文を使用する
![20140702_07](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
上図はメルラボというメールマーケティングのコンサルティングを行う企業が運営するサイトです。
このサイトの特徴は、企業のノウハウを積極的に配信している事です。メールでの販促促進に徹底的にこだわり、その技術を記事という形で配信しています。
また、さらに具体的にメールマーケティングを取り入れたい顧客向けに、ガイドブックの無料提供も行っています。
このサイトの本来の目的は﹁見込み顧客を獲得すること﹂ですが、その目的到達のために顧客に惜しみなく情報を提供しています。このギブをし続ける姿勢が、サイトを多用する利用者に﹁いつももらってばかりで悪いな・・・﹂とお返しをする気持ちを起こさせ、後々に商材購入などのアクションを引き出します。
![20140702_08](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
サンプルの配布も﹁お返し﹂の気持ちを引き出します。
このサービスでは毎月一冊に限り、無料でフォトブックをもらうことができます。
このフォトブックに満足したユーザは2回目以降の有料の購入を検討したり、サービスをまわりの人に広めたりと、今後の売り上げに繋がるような行動をおこしてくれやすくなります。
![20140702_09](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
商品購入の決断は商品の質や安さによってすべてが決まるのではなく、どんなに気持ちよく買い物ができたのか、﹁接客﹂も重要な要素になります。
株式会社LOCONDOでは﹁コンシェルジュ﹂という相談センターを設定し、より安心なショッピングをサポートしてくれます。ここで良い対応を受けたユーザーは﹁お返し﹂として商品の購入もしてくれやすくなると言えます。
︻チェック項目︼
□ 価値のある情報をメルマガや冊子で配布する
□ 商品のサンプルをプレゼントとして送る
□ 相談センターを設置する
![20140702_11](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
上の画像は、楽天で注文を済ませた後に送られてくるサンクスメールです。
注目すべきは一番下段の広告バナーです。
購入を決断し終わった直後に広告を表示することによって、﹁どうせならこれも一緒に買っちゃおうかな・・・﹂と思ってもらうことを狙っています。
このとき、顧客が買った商品と関連するものや、安価で気軽に買える商品を紹介するとより高い効果をあげる事ができます。
![20140702_12](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
もはや言わずと知れた機能となっていますが、アマゾンを代表とするようなおすすめ商品を自動的に選定し、表示させる機能がレコメンド機能です。
この効果は実際にアマゾンを使って商品を購入した事がある人ならば、誰しもが感じたことがあるのではないでしょうか。
難点としては導入の難しさがあります。しかし、利用できたなら顧客の気持ちをがっちりとつかんだサイトに近づくでしょう。
︻チェック項目︼
□ サンキューメールにおすすめ商品の紹介をする
□ リコメンド機能を使って、関連商品を進める
![20140702_14](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
上左図では﹁200,000個完売!﹂と売上数を具体的に表示し、さらにゼロを多く使うことによって人気感を演出しています。
また、右図のように口コミを多数見える所に配置する事によって、いかに周囲の人が製品に満足しているかを強調しています。
このように周囲が﹁認めている﹂という実績を示すことによって、顧客は自分も信じて大丈夫だという安心感を抱き、商品の購入を検討してくれやすくなります。
もちろん、﹁やらせ﹂や嘘っぽい雰囲気にしてしまうと逆効果になりますが、商品が人気であることを上手に伝える事によって、顧客の安心感と購入への意志を高めることができます。
![20140702_16](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
サイトにたくさんの写真が利用されているだけで人は﹁あ、このサイトはたくさんの人が集まっている、良いサイトなんだな﹂と思う傾向があります。
これはセミナーの実際の写真などでも応用可能で、たくさんの人が受講している写真を載せられるだけで、講義の質が高いのだなと、安心感を高めることができます。
︻チェック項目︼
□ 販売数、サービス提供者数を記載する
□ 口コミのコメントを記載する
□ サイト上で、多くの人が写っている写真を使用する
![20140702_18](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
上記のサイトでは、ホテルや旅館のお得情報の一部をファンに限定して公開しています。この隠された情報によって、一般利用者は﹁この情報はどれくらいお得なんだろう‥﹂﹁どうせこのサイト使いそうだし、登録しちゃって覗いてみようかな﹂というような気持ちをかき立てます。
このような﹁秘密﹂をうまく演出する事によって、顧客の知りたがる心を揺さぶってみましょう。
︻チェック項目︼
□﹁会員限定﹂の情報を提供する
![20140702_20](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
一般消費者における中小企業の知名度は、低いことが一般的です。
そのようなホームページに消費者が来訪しても、﹁知らない企業だし、不安だな﹂と思ってしまうことは残念ですが仕方のないことでしょう。
この対策として有効なのが、知名度の高いパートナーや提携先企業を目立つ所に配置することです。
これだけで、名の知れた会社と繋がりがあるのだと消費者は安心し、信頼を高めることができます。︵参考‥ホームページ作成で最初に考えるべき3つのポイントと作成方法の選び方︶
![20140702_23](data:image/gif;base64,R0lGODlhAQABAAAAACH5BAEKAAEALAAAAAABAAEAAAICTAEAOw==)
上図のページでは﹁やせている人の秘密﹂をあえて隠すことによってユーザの興味を引き立てて、絶対にやせられる秘訣がその先に待っているように思わせています。
そしてこの情報の未完成さがユーザをさらに先のページへと誘導しようとします。
この次のページでユーザーが求める情報がきちんと載っていることが成果を上げる肝にはなりますが、未完成さが集客ための手法としては大きな効果を発揮します。
やりすぎない﹁未完成﹂の演出でユーザのクリックを導きだしましょう。
︻チェック項目︼
□ ﹁ノウハウ﹂﹁売れている理由﹂などをあえて隠す
ユーザーを細かく切り分ける
例︶COCO塾︵左︶ 英会話教室ベルリッツ︵右︶![20140702_03](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_03.png)
![20140702_04](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_04.jpg)
![20140702_05](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_05.png)
﹁お返し﹂として購入してもらう 返報の法則
人は何かを受け取ったとき、くれた人に何らかのお返しをしたくなる心理的効果 ﹁レストランで親切な対応をしてくれた﹂、﹁迷ったときに道を教えてくれた﹂など、誰かに助けてもらったとき、人は誰でもお礼をしたくなるものです。 逆に、お礼ができないとどこかもやもやとした感覚になってしまいます。 これが﹁返報の法則﹂と呼ばれるもので、人は相手から何かを受け取ったならば、そのお礼としてお返しをせずにはいられないような性質があります。価値のある情報をメルマガや冊子で配布する
例︶メルラボ 株式会社ラクス![20140702_07](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_07.png)
サンプルの配布
例︶nohana 毎月一冊フォトブックを無料で配布するサービス![20140702_08](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_08.png)
相談センターの設置
例︶株式会社LOCONDO 靴のインターネット販売![20140702_09](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_09.png)
顧客単価をあげる テンション・リダクション効果
購入を決断した直後、人は心理的に無防備な状態になり、おすすめされた商品やサービスをつい一緒に買ってしまうような心理効果 最初はそんなつもりはなかったのに、ついついレジの横にあるお菓子やスイーツを買ってしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。 行動心理学ではこのことを﹁テンション・リダクション﹂と呼びます。 人は、﹁商品購入﹂などの緊張する出来事が済んでしまうと、心理的に無防備な状況になります。この無防備なタイミングで商品を勧められてしまうと、買うつもりのなかったものをつい買ってしまう傾向があります。サンクスメールで関連おすすめ商品を紹介
![20140702_11](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_11.png)
レコメンド機能の追加
例︶Amazon![20140702_12](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_12.png)
﹁雰囲気﹂で顧客の安心感を高める バンドワゴン効果
多数に人気のあるもの、支持されているものに心が引かれてしまう効果 行列ができる話題のラーメン屋に行ったとき、他のラーメン屋と味を比べて、実はそれほど変わらないのだけれども﹁なんとなくおいしく感じた﹂というような感覚を持った経験はないでしょうか。 これは、周囲につられて自分の満足度もあがる現象で、﹁バンドワゴン効果﹂と呼ばれています。 人は自分で決断を下すときに、周囲の評判や流行によって安心や満足感を得たりすることがあります。販売数、サービス提供者数を記載する 口コミのコメントを記載する
例︶楽天ショッピング![20140702_14](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_14.png)
たくさんの人の写真を載せる
例︶株式会社クラウドワークス![20140702_16](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_16.png)
﹁秘密﹂でクリックに導く カリギュラ効果
禁止されるほどやってみたくなる、見てみたくなる心理的効果 昔話の﹁つるの恩返し﹂。﹁決して中を見てはいけません﹂と言われつつも、結局は中を覘いてしまったという話をご存知だと思います。 これは情報を得ることが﹁禁止﹂されているために逆に気になってしまう﹁カリギュラ効果﹂と呼ばれるものです。 これは有名コメディアンの﹁おすなよ・・・おすなよ・・・!﹂も同じ原理かもしれませんね。﹁会員限定﹂の情報を提供する
例︶一休.com 国内旅行・ホテル予約サイト![20140702_18](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_18.png)
安心感を高める ハロー効果
ある特徴によって、他の評価まで変わってしまう心理現象のこと 人は他者を評価するときに、その人が所属する組織がどこなのか、またはどの大学の出身であるのか、などを無意識に重視してしまいがちになります。 たとえその人が本当に優秀でなかったとしても、有名な組織に属しているだけでその人自体も立派な人間だと考えてしまう傾向があり、これをハロー効果と呼びます。知名度の高い取引先・パートナー企業のロゴを掲載させてもらう
例︶株式会社ビービット ウェブ解析ツール販売会社![20140702_20](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_20.png)
一般的に関心の高いキーワードを含めて広告文を作成する
また、名の知れた企業との繋がりがまったくない場合、﹁大手﹂や﹁グローバル﹂といったワードを使った訴求によって同様の効果を期待できます。 例えば﹁大手クライアントを支えるプロフェッショナルファーム﹂や﹁グローバル拡大を続けるマーケティングカンパニー﹂など、一般的に関心の高いキーワードを含める事で信頼性を高めることも可能です。 ︻チェック項目︼ □ 知名度の高い取引先・パートナー企業のロゴを掲載させてもらう □ 一般的に関心の高いキーワードを含めて広告文を作成するリピート率を高める ザイオンス効果
接触回数が増えるにつれて親近感や好意があがってゆく現象 最初は話すことすら緊張していた同期でも、毎日顔を合わせて仕事をしてゆく中で徐々に打ち解けて、いつしか気兼ねなく頼み事をし合えるような間柄になってゆきます。 これは接触回数が多いほど相手に受け入れてもらう確率が高まってゆくからであり、このことをザイオンス効果と呼びます。ステップメール手法
お客様から資料請求の申し込みが入ったとき﹁資料請求、ありがとうございました﹂だけで終わらせない、段階的にメールを送る手法をとることによってお客様との接触回数を増やします。 ———————————————- ステップ1‥まずはお礼を述べる ﹁昨日は資料請求ありがとうございました﹂ ステップ2‥確認メール ﹁資料は到着しましたか? まだお読みになっていないようでしたらいったん手を休めて資料をご覧下さい﹂ ステップ3‥質問回収メール ﹁資料はお読みいただけたでしょうか。またその中で何かご不明な点はありませんか?﹂ ———————————————- このようにメールを段階的に送ることによって、お客様との接触回数を増やします。 その結果、お客様との距離感をつめることが可能になり、結果として購入率をアップさせることができます。 ︻チェック項目︼ □ ステップアップメールを使用するついついクリックさせる ツァイガルニック効果
完成されたものよりも、未完成なものに興味を引かれてしまう心理効果 テレビ番組で多く使われる手法です。 例えば番組冒頭やCM直前などに﹁この後、まさかの展開に・・・!﹂のように、あえて未完成の情報をあたえることによって視聴者の興味をかき立てます。 知ってしまえば、なんてことのない情報だったりもしますが、それでもつい見てしまう人間の本能を利用して、うまくCM中のユーザーの離脱を防ごうとしています。﹁ノウハウ﹂﹁売れている理由﹂などをあえて隠す
例︶亀山堂 カメヤマ酵母![20140702_23](https://liskul.com/wp-content/uploads/2014/07/20140702_23.png)