![連載 読む政治](https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/10/10/20221010hpr00m010002000q/16.jpg?1)
連載
読む政治
見えにくくなった政治の舞台裏。重要な政治判断や政策決定にはどんな思惑と駆け引きがあったのでしょうか。
記事一覧
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日中韓首脳会談で盛り込まれた「法の支配」 中国は歩み寄ったのか?
2024/6/22 09:00 2008文字5月27日に韓国・ソウルで開かれた4年半ぶりの日中韓首脳会談では、3カ国首脳の合意に基づく成果文書に﹁法の支配および国際法に基づく国際秩序﹂と明記された。﹁法の支配﹂は、東シナ海や南シナ海で軍事行動を強める中国を批判する文脈で、日本や米国などがたびたび使う言葉だ。自由や民主主義を重視する隣人・日本 -
四面楚歌?起死回生? 3年ぶりの党首討論で首相が立てた作戦
2024/6/21 16:00 1937文字19日に3年ぶりに開かれた岸田文雄首相と野党各党トップによる「党首討論」。首相にとっては初めての体験だった。改正政治資金規正法や選択的夫婦別姓などで守勢に回る場面が多かったが、入念に事前準備を重ね、今後の政権運営を見据えた布石も打っていた。内閣支持率低迷が続く首相への冷めた空気も自民党内で広がるタ
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首相「法案通らないと政権終わる」 麻生、茂木両氏との亀裂拡大
2024/6/5 17:58深掘り 1648文字自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正案は5日、衆院政治改革特別委員会で可決され、今国会での成立が確実になった。岸田文雄首相が公明党と日本維新の会の修正要求を「丸のみ」したことに自民内では不満がくすぶり、政権基盤のほころびが表面化。法案が実効性のある政治改革につながるかも
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日韓のトゲ レーダー照射問題 親日・尹政権でも、なぜ解決できない
2024/6/1 05:30 1929文字木原稔防衛相は31日からシンガポールで行われるアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出席し、韓国の申源湜(シンウォンシク)国防相と会談する見通しだ。最大の焦点は、2018年12月に起きた韓国軍駆逐艦による自衛隊機へのレーダー照射問題の行方。保守系の尹錫悦(ユンソンニョル)政権が発足して日韓関係は
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「いじめだ」「肩身が狭い」 さまよい、うごめく安倍派のいま
2024/5/24 05:00 2299文字自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題の震源地となり、解散を決めた安倍派︵清和政策研究会︶の所属議員が水面下で動きを活発化させている。憲法改正をはじめとする政策の勉強を名目とした会合が相次いで開かれ、再結集に向けた動きと見る向きもある。安倍派で今、何が起きているのか。 ◇築地会合 ﹁安倍晋三元首相 -
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自民支持層で「首相交代論」拮抗 比例代表投票先、立憲が自民上回る
2024/5/19 18:22 1232文字18、19日実施の毎日新聞世論調査で、9月に予定される自民党総裁選で岸田文雄首相が再選され、首相を続けた方がいいと思うかどうかを聞いた。「交代した方がいい」が72%で、「続けた方がいい」の12%を大きく上回った。「どちらとも言えない」は16%。自民派閥の政治資金パーティー裏金事件に対する自民の姿勢
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「薄氷」の与党合意 首相主導、自民内に不満「支持率しか頭にない」
2024/5/9 18:17深掘り 1699文字今国会で最大の焦点となっている政治資金規正法の改正を巡り、自民、公明両党が9日、与党案の合意にこぎつけた。衆院3補欠選挙で惨敗した危機感から、岸田文雄首相が主導する形で公明に歩み寄ったが、日程ありきで合意を急いだだけに肝心の中身には「生煮え感」も漂う。抜本改革を求める野党は結束して問題点を追及する
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存続危機なぜ?日本が誇る救難飛行艇 荒波着水の水陸両用US2
2024/5/6 16:00動画あり 2273文字海上自衛隊が運用している水陸両用の救難飛行艇「US2」の存続が危ぶまれている。高さ3メートルの荒波でも海面に着水できる世界で唯一の飛行艇。前身となるUS1から数えると1000人以上の人命を救ってきた。にもかかわらず、なぜ今、ピンチに直面しているのか。 US2は全長33・3メートル、全幅33・2メー
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意識改革に挑む防衛省・自衛隊 新たなキーワード「WPS」とは?
2024/5/2 12:00 2224文字性的暴力事件やセクハラが相次いで発覚し、批判を浴びた防衛省・自衛隊が今、WPSという聞き慣れない言葉を前面に出して、意識改革に挑んでいる。どんな考え方で、なぜ必要なのか。省内で旗振り役となっているのは、「異色の経歴」を持つ職員だ。 WPSは、女性(Women)、平和(Peace)、安全保障(Sec
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田中角栄 野党・立憲議員がいま「研究」のなぜ?
2024/4/30 12:00 1810文字﹁今太閤﹂﹁コンピューター付きブルドーザー﹂などの異名を持つ田中角栄元首相︵1918~93年︶が亡くなって30年がたつのを機に、野党・立憲民主党の国会議員有志が﹁田中角栄研究会﹂を設立した。自民党出身で、保守政治の権化のような田中元首相。その政治を、リベラル派が多いとされる立憲の議員がなぜ今、学び -
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「幅広いウイング」が奏功 補選勝利に沸く立憲 野党共闘には溝も
2024/4/28 20:06深掘り 1076文字立憲民主党は泉健太代表が2021年11月に就任して以来、国政補選で公認候補の負けが続いており3補選での勝利に沸き立つ。自民党の裏金問題による﹁敵失﹂の中でも負けが込めば﹁泉降ろし﹂が起きかねない状況だっただけに、9月の代表選での再選を見据える泉氏にとっても弾みとなった。ただ、次期衆院選での野党﹁共 -
敗北は織り込み済みだが…自民補選全敗、首相いばらの道
2024/4/28 20:05深掘り 1303文字28日投開票の衆院3補欠選挙で、自民党は唯一候補者を立てた島根1区でも敗れ﹁全敗﹂を喫した。 自民党執行部にとって派閥の政治資金パーティー裏金事件の﹁逆風﹂を受けた敗北は織り込み済み。事件の﹁主犯﹂は安倍派や、執行部と距離がある二階派だったとの思いもあり、岸田文雄首相︵自民総裁︶は続投する構えだ。 -
狂い続けた自民の歯車、ついに「保守王国」落城 衆院補選・島根1区
2024/4/28 20:05深掘り 1666文字28日投開票の衆院3補欠選挙で唯一候補者を立てた島根1区でも敗れ﹁全敗﹂を喫した自民党。自民はなぜ島根という﹁最後のとりで﹂まで崩されたのか。岸田文雄政権の行方は――。 投票締め切り直後の午後8時過ぎ、注目の島根1区補選で立憲元職、亀井亜紀子氏の当選確実を報道各社は一斉に報じた。出口調査などで亀井 -
なぜいま? 岸田首相がGWに「世界一周弾丸ツアー」を敢行する理由
2024/4/28 07:30図解あり 2550文字岸田文雄首相は5月上旬、ブラジルとパラグアイを歴訪する。日本の首相が国際会議出席などを除き南米へ個別訪問するのは、2014年の安倍晋三首相(当時)以来、10年ぶり。岸田首相としては初めてだ。自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題や物価高に直撃されて政権運営に苦しむ中、首相はなぜ今、空路で丸1日以上
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自民の選挙戦術に異変 裏金事件で派閥崩壊、カギ握る「秘書団」
2024/4/21 07:00 1801文字28日投開票の衆院3補欠選挙で、自民党が選挙戦術の転換を余儀なくされている。政治資金パーティー裏金事件の余波で、派閥が候補を全面支援する選挙戦を展開できなくなったためだ。唯一の与野党対決となり、岸田文雄政権の命運をも左右する島根1区で、自民はある作戦に乗り出した。カギになるのは「秘書団」の動向だ。
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自民派閥の正式解散、いまだゼロの理由 「偽装解散」の批判も
2024/4/20 12:00 1489文字岸田文雄首相が、岸田派(宏池会)の解散検討を宣言してから3カ月あまりが経過した。これまでに、自民党6派閥のうち麻生派を除く、岸田、二階、安倍、森山、茂木の5派閥が「政治団体」の解散を決定したが、正式に解散手続きをした派閥はゼロだ。表立った活動は停止したが、派閥の再結集の「核」は残り続ける状況に、野
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知らぬ存ぜぬの果ての離党勧告 裏金処分、明暗分かれた「5人衆」
2024/4/4 21:12深掘り 1270文字﹁私自身が一番重い処分を誠実に受け止めることによって、政治責任を果たしたい。私の思いはそれだけだ﹂。離党勧告を受け、自民党を離党した世耕弘成前参院幹事長は4日、国会内で記者団に述べた。自身の潔白を改めて主張した上で、﹁幹部が政治的責任を取らない限り、国民の皆様や党内の納得が得られず、事態が収拾でき -
「国民感覚と乖離」「納得感ゼロ」 裏金で39人処分決定 識者の声
2024/4/4 20:33深掘り 1189文字自民党の党紀委員会は4日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、安倍、二階両派の議員ら39人の処分を決定した。厳格な処分をアピールして政権浮揚を目指したい岸田文雄首相や、﹁政敵﹂に厳重処分を求める麻生太郎副総裁などの思惑が交錯し、幹部協議は紛糾。党内には思惑含みの処分への不満が高まっており、国民 -
自民裏金、思惑含みの処分で「権力闘争」 基準曖昧、不満高まる党内
2024/4/4 19:02深掘り 1535文字自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る党の処分は、真相解明にはほど遠いまま、曖昧な基準で処分内容を決定したことで、次期総裁選を見越した﹁権力闘争﹂の様相を呈した。厳格な処分をアピールして政権浮揚を目指したい岸田文雄首相や、﹁政敵﹂に厳重処分を求める麻生太郎副総裁などの思惑が交錯し、幹部協議は -
年間1億円稼げるかが「ライン」 なぜ政治にこれほど金がかかるのか
2024/3/27 06:00 1149文字裏金事件を巡り、自民は聞き取り調査やアンケートを実施した。衆参両院では政治倫理審査会を開いたが、真相は解明されないままだ。繰り返される「政治とカネ」の問題。複数の自民議員はパーティーなどで「年間1億円稼げるかが、資金を賄えるかの一つのラインだ」と証言する。なぜ政治にこれほど金がかかるのだろうか。
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