おすすめ漫画50作品(Kindle版限定)
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どうもブログ界隈でおすすめ漫画100選的なものが流行っているらしく、ちらほらと見かけるのだが、どうも血が通っていないものばかりで選者の顔が見えてこない。
漫画読みには一癖も二癖もあって、みんな売上・人気ランキング上位にあがってくる漫画ばかり読んでいるわけじゃない。劇画ばっかり読んでいたり、萌え四コマばかり読んでいたり、近代麻雀をひたすら追いかけていたり、何らかの偏りがあるものだ。漫画を愛する人達が勧めてくる作品からは、隠し切れない個性がにじみ出てくるのが普通だ。
まあ、それでも人が選んだものにケチを付けるのは粋じゃないので、漫画読みの端くれとして個性がにじみ出てくる選書をいっちょやってやるかと頑張ってみることにした。
ただ、本棚の縮小のため過去のコミックは割と手放しているし、数年間ページを開いていない古い作品と最近買った作品を1から100まで並べて評価することができるのだろうかと考えると、ひととおり買い直して読み返す必要が出てくることに気づいた。
幸いにしてここ3年ぐらいはほぼKindle版のみ買い集めているので、最近の作品に関しては手軽に整理できる状況にある。というわけで、若干特殊なレギュレーションとなるが、以下の基準で漫画を選んでみることにした。
・自分でKinlde版を購入していること
・最近10年以内に連載を開始している作品であること
・1作家1シリーズのみとすること
当然借りて読んだ作品とか、ネットカフェ等で読んだ作品とか連載だけを追っていてコミックスを買っていない作品は評価外としている。
最初は紙のコミックスで買っていて、途中の巻からKindle版に乗り換えた作品も含む。最近10年分に限定しているのは、たまに古い作品を買うこともあり、それがランキングに入ると妙に浮く感じになるため。結果的に、ほぼ最近5年以内の作品ばかりになった。
手持ちのKindle漫画は700冊ほどで、この条件に合う作品を選ぶと、短編集を含めてだいたい150シリーズ弱ぐらい買っていることになる。
そこから100作品選ぶと、正直勧めるには微妙なものも入るので、トップ50まで減らすことにした。
新しい漫画を買う際のきっかけはおおむねネット経由なので、ネットで話題になった作品が多めになっていることはご了承いただきたい。あと、漫画を勧めてくる友人の中に料理漫画研究家とラブコメ依存症患者が混ざっているため、そっち系の漫画の比率が高いこともあらかじめお詫びしておこう。
では50位から。
50位:くーねるまるた(高尾じんぐ)
既刊6巻、試し読みあり
フリーターのポルトガル人女性が東京でくったり寝たり風呂に入ったりするグルメ漫画。
下町料理と、ポルトガル料理と、それらが混ざったものが紹介されたり、紹介されなかったりする。
﹁紹介されなかったりする﹂というのは、銭湯に行ってビールを飲むだけの回があったりするためだ。
単行本では各話の間にレシピが載っていて、そこで﹁風呂上がりのビール﹂のレシピを見て衝撃を受けた。このレシピ、なんと手順3まである。
49位:実は私は(増田英二)
既刊13巻、試し読みあり よくある学園ハーレムものなのだけど、普通と違って彼女たちが吸血鬼だったり、宇宙人だったり、悪魔だったりする。 ただ、それ以上に違うのは全員バカであること。バカな女の子がバカなことをやって暴走しているのを楽しもう。 少々マンネリ気味の部分も否めないが、﹁悪魔ロリババア校長﹂という属性詰め込みすぎのキャラをちゃんと動かせる作者がすごい。48位:紅殻のパンドラ(士郎 正宗/六道 神士)
既刊6巻、試し読みあり 攻殻機動隊の士郎正宗がアニメ用に依頼されていた原案が諸々の事情で休眠状態になっていたのを、漫画として復活させたもの。 士郎正宗っぽいしっかりしたSF設定と、アニメ会社からの要望で入った萌え要素が可愛い絵柄で混ざり合うという奇跡的な作品。 全身義体美少女と戦闘用猫耳アンドロイドの掛け合い(百合要素あり)とか、なかなか見られないぞ。47位:干物妹!うまるちゃん(サンカクヘッド)
既刊6巻、試し読みあり 色々突っ込みどころはある漫画ではあるが、うまるちゃんがかわいいので正義46位:からかい上手の高木さん(山本崇一朗)
既刊2巻、試し読みあり クラスメイトの高木さんにひたすらからかわれるだけの漫画。 異性を意識し始めて、同級生の女子が妙に大人びて見えた(逆の立場だと男子が子供っぽく見えた)、人生におけるわずかな時期の、性的な衝動を伴わない幼い恋心をガンガン掘り起こしていく。 この時期の、あえて背伸びをしない自然体の恋愛を描く作品は貴重ではないだろうか。45位:NEW GAME!(得能正太郎)
既刊2巻、試し読みあり ﹁今日も一日がんばるぞい﹂の一コマだけでブレイクした漫画とおもいきや、ブラック企業あるある漫画だった。 可愛い女の子たちが休日出勤、残業、徹夜をする様子を堪能しよう。44位:ハイスコアガール(押切蓮介)
既刊5巻(諸事情により休載中)、試し読みあり 漫画よりも漫画の外での出来事のほうが一時期面白いことになっていた漫画。おつかれさまでした。 その影響で、未だにKindle版は買えない状態になってる(すでに購入済みの人は再ダウンロード可能) 作者とほぼ同世代なので、登場人物の年齢と流行ったゲームが見事にツボに入る。ゲーセンで育った30代後半は必読。43位:女の子が死ぬ話(柳本光晴 )
全1巻、試し読みあり 内容はタイトルの通り。 タイトルでネタバレしても、読者を泣かせる自信があるという作者からの挑戦状のようにも思える。 その挑戦状を受け取って、心の準備をして挑んだ結果、案の定、負けました。42位:ホクサイと飯さえあれば(鈴木小波 )
既刊1巻、試し読みあり 前作﹁ホクサイと飯﹂の続編であり、前日談。貧乏飯主体のグルメ漫画。 コマ割りをフリーハンドでやっている独特の雰囲気がとても良い 雰囲気はだいぶ違うが同じ作者の﹁燐寸少女﹂もおすすめ。41位:未確認で進行形(荒井チェリー)
既刊6巻、試し読みあり みでし。 小紅可愛い、ましろかわいい。白夜もかわいい。 三者三葉アニメ化おめでとうございます。動く葉子様が楽しみです。40位:バード 最凶雀士VS天才魔術師(青山広美/山根和俊)
全2巻、試し読みあり ﹁バード 〜砂漠の勝負師〜﹂のリメイク。多少(?)の設定改変はあるものの、おおむね同じ内容。 麻雀漫画だが、登場人物ほぼ全員がイカサマを仕掛けるので、純粋な雀力ではなくイカサマのテクニックで競い合う内容となっている。 全自動雀卓で天和を決められ、思わず﹁ビューティフル﹂とバードがつぶやくシーンが非常に好き。まあ、このシーンに関してはどちらかと言うとリメイク前のほうが表情が良かったのだが。 それにしても、リメイク前はヒゲモジャのゲイだったゴドフリーがリメイク後に女体化していたのはどういう意図なのか。 ※青山版のゴドフリーさんはゲイではなく、バイでした。お詫びして訂正いたします。39位:懲役339年(伊勢ともか)
全4巻、試し読みあり 輪廻転生が信じられている国で、懲役339年の刑に処せられた大悪人ハローが転生後も受刑し続ける話。 様々な矛盾をはらみながら世代を超え、やがて国の運命を左右していく。 序盤は各世代ごとのオムニバス風のストーリーが進み、女性のハローを中心としたラブロマンスもある。 国全体を巻き込んだ政治劇となる最終章は必見。38位:放課後さいころ倶楽部(中道裕大)
既刊5巻、試し読みあり 女子高生が実在するアナログゲーム(ボードゲーム)を遊ぶ漫画。 この手の漫画はルール解説を丁寧にし過ぎると、話に入り込めないし、少なすぎるとゲームの面白みが出ないのでバランスが難しいところだが、うまくまとめてある。 プレイしたことのあるゲームなら、﹁あーこの展開あるなー﹂となるし、遊んだことのないゲームにも興味が出てくる。37位:あいまいみー(ちょぼらうにょぽみ)
既刊5巻、試し読みあり とにかくカオスなギャグ。よく人が死ぬし次のコマでは生き返る。 ユーチューバーが街を破壊するという未来予知をしてしまう先見性も必見。 あいまいみーも相当やばいのだが、ちょぼらうにょぽみ先生は同じノリで﹁ローゼンメイデン﹂や﹁ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているのだろうか﹂のコミカライズ(?)もやっているのがやばい。なんでこの人にコミカライズ発注するの…。36位:高畠エナガ短編集 Latin/100-HANDRED-[ハンドレッド](高畠エナガ)
短編集2冊、試し読みあり(短編集未収録作品もある) 短編集だが、1巻2巻と書かれているのでまとめて紹介。 Latin(1巻)のほうは、捨てられたアンドロイドとの交流を描いた表題作がすばらしい。 100-HANDRED-(2巻)は勢いだけで突っ切ったギャグ﹁女装兄弟﹂が最高。もう一度言う。最高。 ちなみに、女装兄弟はこちらで無料で読める。35位:バイナリ畑でつかまえて (山田胡瓜)
短編集、Web版あり(単行本バージョンとは体裁が異なる) ネットワークに繋がったデジタル機器が常に手元にある、現代のショートショート。 あるある話だったり、デジタル世代ならではの問題を提起していたりする。一作だけセリフのないサイレント漫画があって、それが一番印象に残った。34位:君は淫らな僕の女王 (岡本倫/横槍メンゴ)
既刊1巻(一旦完結後、不定期連載中)、試し読みあり エロ本です。というか、この原作・作画コンビを組み合わせちゃいかんでしょという感じ。 直接性器を描かなくてもシチュエーションでどこまでエロくできるか挑戦しているのかと思える。33位:ナナマルサンバツ(杉基イクラ)
既刊10巻、試し読みあり クイズ研究会がスポ根になりうるのだと感心した。クイズ大会には知識量だけではなく、技術が必要なのだ。 巻末に載ってるマルバツ問題がなかなか手ごわい。 杉基イクラ作品は、小説のコミカライズだが砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないもオススメ。32位:銀河は彼女ほどに(高木ユーナ )
全2巻、試し読みあり 異星人との恋愛を描くラブストーリー。 ありがちな異文化ミスマッチラブコメと思わせといて、10話ラストからの超展開がやばい。 巻き込まれていく運命に恐怖し、困惑しながらも、それでも、どうしようもなく惹かれていく描写がすばらしい。31位:東京喰種トーキョーグール(石田スイ)
全14巻(無印のみ。続編の﹁Re﹂除く)、試し読みあり キャラが延々と増え続けて、続編の﹁Re﹂ではグール捜査官として読者まで登場させるとか、序盤ではグールによる死者1名の殺人事件が大々的に報道されたり存在自体がレアな感じだったのに、後半にはめっちゃグール増えてて冷静に読めば﹁おいおい、そんなにいたら都内だけでも毎日数十人殺されてるだろ﹂と突っ込みたくなる大風呂敷漫画だが、それを覆すだけのパワーと説得力のある描写が魅力。 拷問の末にカネキくんが目覚める展開とか超絶かっこいい。 ﹁Re﹂のほうは、まあ、もうしばらく評価を定めるのを待ってもいいと思う。30位:ストロボライト(青山 景)
全1巻、試し読みあり 物語の外側からの情報が混ざるメタ視点を織り交ぜた夜汽車に乗る現在と、大学時代の過去話、劇中映画の多重構造のストーリーが最終話に向けて一つに集約されていく巧みな構成もすばらしいが、複雑に考えずに流し読みするだけでも純粋なラブストーリーとしても楽しめる多様性がすごい。 メタ構造を描く中で、主人公と作者の青山氏が一体化していく部分があったのだろう。﹁才能なんか人の価値と関係ない﹂というセリフは、青山氏自身に向けて発せられた言葉だったのだろうか。だとしたら、彼自身はその言葉をどう受け止めたのだろうか。29位:波よ聞いてくれ(沙村広明)
既刊1巻、試し読みあり 竹易てあし名義で発表した﹁おひっこし﹂のノリを引き継いだ、沙村氏のギャグサイドが炸裂した作品。 一応SF要素のないリアルワールドでのストーリーなのでハルシオン・ランチほどぶっ飛んではいないが、登場人物の脳内は相当ぶっ飛んでる。 ただ、ギャグを理解するための前提条件となる予備知識がそれなりに必要だったりするので、若い方々には正直おすすめできない感じではある。R-3028位:恋と嘘(ムサヲ)
既刊2巻、試し読みあり 少子化対策で、政府から結婚相手を決められる世界で、両思いの女の子と、政府から決められた結婚相手との間で揺れ動くラブストーリー。 これで、婚約者が嫌なやつならすっきり収まる話なんだけど、ふたりともいい子だしかわいいんだよ!許さん。27位:ストレッチ(アキリ)
既刊3巻(全4巻予定)、試し読みあり 本編が面白くて調理シーンが宙に浮いている感じの料理漫画をよくみかけるが、その料理漫画から料理を抜いてストレッチを入れるとこの漫画になる。 同居する先輩後輩の二人の女性が共同生活をしながらときどきストレッチをするお話。 後輩の蘭がかわいい。くっそかわいい。そして巨乳だ。ちょいちょい出てくる二人の過去話もとてもよい。 先日Web連載が完結して、すでに最終話を読める状態だが、一気に読みたいので単行本を待っている。周りの反応をみると、最終話の評判がとても良いのでそれを読んでいたら順位はもっと上になったかも。26位:亜人ちゃんは語りたい(ペトス)
既刊2巻、試し読みあり 亜人と書いて﹁デミ﹂と読む。吸血鬼やデュラハンなどの亜人ちゃんたちと、亜人に興味津々の教師の交流を描く。 エキセントリックな設定に見えるが、人とは違う特徴を持ち、それを悩んでいる生徒を導く教師の話であり、イジメ問題を真っ向から描いている。 亜人ちゃんたちは理解者である高橋先生に惹かれていくが、当の高橋先生は研究対象のような興味の持ち方なのでハーレム漫画にならないところがよい。 読んでデュラハン萌えに目覚める人が多い。25位:いなり、こんこん、恋いろは。(よしだ もろへ)
全10巻、試し読みあり 伏見稲荷神社を舞台とした神様と少女の物語。 この神様、めっちゃインドア派だし、マリオカートとかやってるし、妙に親近感が湧く。 怒涛の不幸展開で、おねがいだから、いなりちゃんとうか様を幸せにしてあげて!と願って読んだ最終巻で、心の底から救われた感じがした。 最高の結末をありがとうございます。24位:だがしかし(コトヤマ)
既刊3巻、試し読みあり 実在する駄菓子を軸に駄菓子屋の息子と、駄菓子好きの女の子のバトル(あえてこう表現する)を描く1話完結型のギャグ 駄菓子うんちくも素晴らしいが、ほたるちゃんがかわいいんじゃああ。ぐるぐる目最高。 サヤ師もたいへんよい。23位:進撃の巨人(諫山創)
既刊17巻、試し読みあり さんざん語り尽くされているので今さら感はあるものの、まあ、面白いのは間違いない。 序盤のハイスピード展開と比べて、各種映像化とコラボが動き出してから、反比例して露骨に物語の進みが遅くなってきたのは少々残念。 細かい部分を丁寧に描くようにしたのか、結末を先延ばしにしているのか、どっちにしても続きが気になってる時点で作者の手のひらの上で踊らされている感じはする。22位:FLIP-FLAP(とよ田みのる)
全1巻、作者によるKindle版解説あり なかなかゲーセンでも見かけなくなったピンボールを扱った漫画。 一つのものにはまって、集中力が最高潮に達したときに周りが見えなくなる瞬間を巧みに描いている。 発売当時にコミックスの方を購入したが、作者自身が手がけたKindle版も購入。 Kindle版では加筆修正のほか、書店で配布したペーパーまで収録している。 2015年10月いっぱいは170円セール中21位:ボールルームへようこそ(竹内友)
既刊7巻、試し読みあり 社交ダンスをここまでスポ根にできるのはすごい。 ダンスを踊っているときの筋肉と動きの描写がとんでもない。 静止画では優劣を表現しづらいテーマでありながら、紙面から競技者間の実力差がぐんぐん伝わってくる。 見開きでの表現が大変素晴らしいので、この作品だけはタブレットやスマートフォンではなく、なるべく大画面で読むようにしている(主に58インチテレビを使用)20位:恋は雨上がりのように(眉月じゅん)
既刊3巻、試し読みあり バツイチ子持ちファミレス店長に恋する女子高生の話。 物静かで、感情を表情に出さない女の子が、ふとした瞬間に表に出す感情と、理性が邪魔して応じられない店長の心の機微が突き刺さる。 だが、恋に年齢は関係ないのだ。そう、恋に!年齢は!関係ない!!のだ!!!19位:ドリフターズ(平野耕太)
既刊4巻 "妖怪首おいてけ"島津豊久と"第六天魔王"織田信長のラブラブBL漫画 くっそ熱いセリフと、ぶっ飛んだバトル描写がたまらんし、あとがきが頭おかしい。要するにいつもの平野漫画。 アニメ化とかどうでもいいからちゃんと続き描けや。18位:くまみこ(吉元ますめ)
既刊4巻、試し読みあり 一般に、擬人化された熊の描写は極端にデフォルメした感じになっているものが多いが、人語をしゃべるくせに妙にリアルな体型の熊が巫女と田舎トークする漫画。 デジタル機器を駆使する熊と、Suicaも知らない巫女の対比がとても良い。 基本的に﹁ナツかわいい、マチかわいい﹂と思いながら読めばいいのだが、唐突に、ファッションセンターしまむらうんちく回が挿入されて読者が困惑する漫画。17位:ゆゆ式(三上小又)
既刊7巻、試し読みあり 信仰心が低いので1位には出来なかったが、何周も読んでます。16位:僕らはみんな河合荘(宮原るり)
既刊7巻 ぼっち先輩クソ面倒くさい女なので、とっととちっこくて可愛い後輩に乗り換えりゃいいのにとか思ってたら、寝てるところをドヤ顔で壁ドンする姿がクッソ可愛かったのでぼっち先輩すみませんでしたと謝りました。 なにを言っているかわからないと思いますが、表紙が可愛いと思ったら買いましょう。その可愛い子が何度も可愛いことをします。可愛いです。もう一度言います、先輩めっちゃ可愛いです。15位:乙嫁語り(森薫)
既刊7巻 細かくペン入れしつづけないと死ぬ病気なの?と心配になる漫画。なにその描き込み。 書き込みについては動画を見てもらうと異常性がよく分かる。 テンションのおかしいあとがきが本編14位:僕だけがいない街(三部 けい )
既刊6巻、試し読みあり 過去に遡って運命を変える再上映(リバイバル)をキーに、連続幼児誘拐殺人事件の真相を探りだすミステリ。 巧妙なプロットと伏線がすばらしい。 この作品についてはさんざん色んな所で語られているので、あまりそれ以上言うことはないが、﹁思っていたことが口に出てしまった﹂という描写が極端に多いことだけが気になる。13位:恋は光(秋★枝)
既刊3巻、試し読みあり 前作(というかほぼ同時期連載・完結済み)の﹁Wizard's Soul 〜恋の聖戦〜﹂がカードゲーム至上主義な世界におけるラブストーリーというトリッキーな作品だったのに対し、幼なじみを入れた複数女性と主人公が織りなす割とオーソドックスなラブストーリーと思わせておきながら、主人公に﹁恋をしている人が光って見える﹂という若干のSF要素を盛り込んでいる。 その"光"の要素は物語のフック程度にとどめていて、基本的には﹁恋とは何か﹂を追求する心理描写が中心となっている。 恋愛における反則行為も普通に描いていればドロドロしてもいいはずなのに、相手を糾弾する展開はなく、あっさりと許していく流れになるから展開の割に読後感が良い。罪を憎んで人を憎まずという感じ。12位:終電にはかえします(雨隠ギド)
短編集、試し読みあり 現在連載中の﹁甘々と稲妻﹂の作者の短編集。1作家1作品の縛りを入れたので、あえてこちらを紹介するが、甘々と稲妻も繰り返し泣きながら読んで堪能している。 もともとBL漫画家である作者が初めて百合モノを描いた作品で、どの作品も素晴らしい仕上がりになっている。 連作となっている表題作もすばらしいが、成長しない幽霊の少女と普通の少女との交流を描いた﹁永遠に少女﹂が好きで、好きで、何度も読んでいる。恋とも友情とも違う、永遠につづく関係性がたまらなくいい。11位:キングダム(原泰久)
既刊39巻、試し読みあり 中華統一を目指す、後の始皇帝と、その将軍となる少年の大河ドラマ。 魅力的すぎる武将たちと、逆境に次ぐ逆境を覆す飛信隊の活躍に胸がすく。歴史ものではあるが、紀元前の話で具体的な資料に乏しく、改変も多いので大筋以外はほぼ全て作者によるフィクションだが、実際にこういう戦いが繰り広げられてたのだろうなという説得力がある。 民兵に頼らざるを得なかった賽の戦いの絶望的な展開からの逆転劇は読んでてガッツポーズも出た。 戦だけではなく、政治の描写も良い。 一時期10巻まで無料で公式Web上で読めるようになっていて、それをきっかけに全巻購入。まんまと罠にかかった感じだ。10位:SOUL CATCHER(S)(神海英雄)
既刊9巻、試し読みあり 週刊少年ジャンプ→ジャンプNEXT→ジャンプ+(Web)と2回も掲載誌が変更されている。 人の心が見える高校吹奏楽部の指揮者が主人公。荒木飛呂彦の元アシスタントだけあって、演奏シーンが完全にスタンドバトルになっている。だがそれがいい。 ジャンプNEXT掲載分の、舞う桜編(単行本7〜8巻)は最高傑作といえるだろう。涙なしに読むことが出来ない。特に、トロンボーン奏者の過去と向き合い、その心を掴んだ最終話の展開は珠玉の出来だ。 その後、ジャンプ+に移籍後の駆け足でラストに向かっているような展開がちょっと心配ではある。9位:ダンジョン飯 (九井 諒子)
既刊2巻 グルメ漫画の料理シーンを細かく描写したって大半の読者は実際に作ったりしないんだから、いっそ存在しない食材でグルメ漫画書いてもいいんじゃないかと作者が思ったかどうか知らないが、ダンジョンRPGにありがちなファンタジーワールドのモンスターなどをかっさばいて調理しちゃうトンデモ漫画。 現実にありえない設定とストーリー展開なのに、妙に説得力のある調理シーンがすごい。干したスライムって美味しいんだ…。 パーティの危険を顧みず何でも食おうとするライオスをサイコパス呼ばわりする読者が多いが、それは偏見だ。奴は研究熱心で倫理観がちょっぴり欠如しているだけの、よくいる理系男子だ。こういうやつは農学部とかによくいる(偏見)8位:暗殺教室(松井 優征)
既刊16巻、試し読みあり 地球破壊を予告する超音速不定形超生物先生(スケベ)と殺し屋クラスメイトの殺しと教育のハートフルコメディ。 何度かインタビューで答えているが計算でストーリーを組み立てていくタイプの作家で、ためてためてためてドーンと盛り上がる展開が何度も見られる。渚と鷹岡の対決シーンは全身から鳥肌が立つ。 物語は佳境に入り、第一話から巧妙に張られた伏線を少しづつ回収し始めているが、この人の作品は最後まで気が抜けない。 前作﹁魔人探偵 脳噛ネウロ﹂を超えたかというと、いまのところ、HALと刹那のエピソードはまだ超えられてないと思う。最後まで見届けたい。7位:3月のライオン(羽海野チカ)
既刊10巻、試し読みあり 主人公の天才棋士を取り巻くストーリーよりも、おっさん棋士たちの負けられない戦いのほうが熱い。 ハチミツとクローバーで見せた、モノローグポエムがさらに進化している。 あいかわらず可愛い絵柄でどろどろした展開を綴る凶悪さで、三姉妹の父親のサイコパスっぷりがたまらないし、それを退けつつ当事者無視でなんかとんでもないことをぶちまけるレイちゃん、あんた最高に空気を読まなくて最高にかっこいいよ!6位:魔法使いの嫁(ヤマザキコレ)
既刊4巻、試し読みあり 獣の骨の頭部を持つ異形の魔法使いと、オークションで彼に買われた人外×少女のファンタジー。 未だに魔法が残る現代のイギリスを舞台として、独特の用語と世界観で描かれるストーリーはとっつきにくさを覚えるが、作者の脳内で完全にその世界が構築されているようで、一切ブレがなく、きっとどこかにこういう世界があるのだろうと思わせる説得力がある。 チセ(少女)がかわいいと思って読み始めたら、実はエリアス(人外)が最高にかわいいのだと気付かされる。5位:累(松浦だるま)
既刊6巻、試し読みあり 人の美しさとは、醜さとは何かを、人の顔を奪う口紅を軸に描く現代の怪談。 人間の心理を描くのが非常にうまく、外見の美醜と内面の美醜を巧妙に表現している。 前日談となる小説版﹁誘(いざな)﹂を本人が執筆していて、こちらも処女作とは思えない素晴らしい出来栄え。読まなくても問題ないが両方読むとさらに深く物語に入り込める。4位:食戟のソーマ(附田祐斗/佐伯俊)
既刊15巻、試し読みあり 料理漫画なのに、ジャンプ漫画らしい、努力・友情・勝利をみごとに描いている。 13巻で描かれる三人の料理人の対決の決着シーン(103-104話)の説得力が半端ない。料理漫画史に刻まれるべき名シーンだろう。ほぼ互角の料理を作った3人の中で、勝敗を決めたのは、それはその一皿にどれだけの思いを込められたか。第一話のラストで父親が伝えられなかったモノローグの伏線を見事に回収している。実にお見事。 また、単行本化されていない部分で評価するのは若干アンフェアだと思うが、現在ジャンプ本紙で展開されている遠月十傑関連のストーリーもすごい。得意のオーバーリアクション描写を用いずに、一席との圧倒的な実力の差を表現している。第一話、104話のラストに繋がる展開にも期待したい。3位:四月は君の嘘(新川直司 )
全11巻、試し読みあり 病弱なバイオリニストとピアノをやめた天才ピアニスト、二人の才能と心が奏でる、爽やかで切ないストーリー。アニメとほぼ同時に最終回を迎えた。 二人が支えあいながら、刺激を与え合いながら、前へ、前へ進もうとする。そして、お互いの心のなかに入り込んでいく。 最初から、ラストをしっかりと見据えて描いていたのだろう。最終巻は深々と感情をえぐりながらも、すっきりとした最高の読後感が楽しめる。 演奏されるクラシック曲をYoutubeなどで探して聞きながら読むと最高。2位:ゴールデンカムイ(野田サトル)
既刊4巻、試し読みあり 北国ジビエグルメ、サバイバルうんちく、謎解きサスペンス、明治ロマン、脱出劇、バトル…ジャンル分けが不可能なレベルの寄せ鍋漫画。 巻末に載せられた参考文献の量から異常なこだわりを感じる。アイヌ資料漫画でも描くつもりか。 それだけの要素を詰め込んで、さんざん脇道にそれながらも、金塊を探し求めるメインストーリーの根幹はしっかりとしていて、テンポよく話が進んでいく。 今一番目が離せない漫画。アシリパさんの顔芸からも目が離せないし、シライシのスタンプ芸にも目が離せない。1位:僕のヒーローアカデミア(堀越耕平)
既刊5巻、試し読みあり アメコミの影響をもろに受けたヒーローもの。熱い。とにかく熱い。悲劇で泣かせる作品は多いが、熱さで涙がでる作品はなかなかない。 個性を活かしたバトルシーンも熱いし、個性豊かに描かれている雄英高校のクラスメイトもいちいち熱い。 その中でも、オールマイトの能力を受け継ぐデクと、父から受け継いだ能力を封印する轟のバトルがくっそ熱い。一コマ一コマから熱気を感じる。 今だ謎の多い、ヴィランたちも一癖も二癖もある連中で、悪には悪の論理があることを見せつけている。良い漫画には良い仲間がいて良いライバルがいて良い敵キャラがいる。この漫画にはすべて揃ってる上に、仲間もライバルも敵もそれぞれ魅力的なキャラが複数いる。なんて贅沢な。 まだまだ十分に描かれていないクラスメイトが多く、今後彼らのストーリーがひとりづつ描かれていくのが楽しみ。まとめ
という感じの50作品でした。表紙の女の子率が異常に高い…。 まとめるにあたって、それぞれの作品を少しづつ読み返してはみたけれども、どうしても直近に最新刊が出た作品のほうが印象が強くて、1ヶ月後にはぜんぜん違うランキングになってるだろうなという感じはある。あと現役ジャンプっ子なのでジャンプ作品はどうしてもひいき目になってしまう。 ところで!ジャンプといえば!現在公開中の映画﹁バクマン。﹂がジャンプっ子にはサイコーの作品なのでぜひ見よう! ジャンプに思い入れのある人なら、ヘタすると物語が始まる前のジャンプの歴史紹介ムービー部分で涙が出るぞ(実際出た)。というか、本編上映中ほぼずっと泣いてた。 映画史上に残る最高のエンドロールまで堪能して欲しい。 ちなみにコミック版バクマンは当然全巻読んでいるが、Kindle版では買ってないので今回のレギュレーションでは選外となっている。対象であれば10位内には入っていたと思う。
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2015年10月20日:原作の映画化じゃない、独自の王道映画を撮った「バクマン。」
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2021年03月11日:シンエヴァを鑑賞した人たちを鑑賞した[ややネタバレあり]