第151回 健康的にショートスリーパーになれる人などいない

ショートスリーパーとロングスリーパーの違いは主に浅いノンレム睡眠、特に「睡眠段階2」の長さの違いで生じており、この編成は体質的に決まっていると考えられている。(イラスト:三島由美子)
ショートスリーパーとロングスリーパーの違いは主に浅いノンレム睡眠、特に「睡眠段階2」の長さの違いで生じており、この編成は体質的に決まっていると考えられている。(イラスト:三島由美子)
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 ショートスリーパー、ロングスリーパーの知名度は高いが、その眠りの質についてはご存じだろうか。

 睡眠時間が短くても眠気や倦怠感に悩まされることなく健康に過ごすことができるショートスリーパー(短時間睡眠者)に対し、ロングスリーパー(長時間睡眠者)は同年代の平均と比較してより長時間の睡眠を必要とする。多くの人が憧れるのはショートスリーパーで、特に仕事や勉強に追われて自分の時間が持てない若者や働く世代の人たちではその傾向が強い。

 しかし、残念ながら生活習慣の工夫などで健康的に真のショートスリーパーになることに成功した事例は無い。これまでの研究から個人の必要睡眠時間は体質的に(多因子遺伝的に)決まっていると考えられているため、人為的に操作するのが難しいのである。


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