※ハイドライド
1984年にT&Eソフトが発売したPC-8801用のRPG。RPGとアクションゲームの両方の要素を取り入れた「アクティブロールプレイングゲーム」と銘打たれていた。これをファミコンにアレンジ移植したのが『ハイドライド・スペシャル』(1986)。
※Zork I
1980年にインフォコム社からリリースされた、テキストに対してインタラクトするタイプの黎明期のアドベンチャーゲーム。最初のモノは、PDP-10というコンピューター上で動かした。冒頭、プレイヤーのキャラクターは一軒家の前に立っており、提示されたテキストに対してプレイヤーは、自分の行動をほぼ名詞+動詞で回答。それが制作者の想定している内容であれば話が進んでいく。リリース時から当時のさまざまなハードに移植され、オリジナルの三部作をはじめ、21世紀直前まで数多くの続編が登場した。
※1 クリア保証
アクションゲームの場合、難度が上がると、プレイヤーによってはそこで事実上ゲームの進行が止まってしまうため、これはゲームのクリアが保証されていない状態となる。RPGは経験値などを蓄積し、プレイヤーキャラクターが成長することで、時間さえかければ誰もがクリアを目指せるようになる。これが﹁クリア保証﹂という言葉で語られている。
※2銀の弾丸
フィクションの世界では、通常の弾では倒せない狼男や吸血鬼などを倒すことができる弾丸としてよく登場する。“モンスターを一発で撃退できる”という効果から、﹁問題を一発で解決できる決め手や手段﹂の比喩的表現として用いられることが多い。
※2 グラフィックアドベンチャー
テキストアドベンチャーに続いて重なるように隆盛した、アドベンチャーゲームの一種。グラフィックをともなったアドベンチャーゲームで、おもに名詞+動詞などの単語を入力してプレイを進めることが多かった。岩崎氏も言うSierra Online社の『MYSTERY HOUSE』(1980)がその嚆矢。
※ザ・ブラックオニキス
1983年12月にBPSがPC-8801用に発売した国産RPGのはしりとされる作品。発売に関しては1984年1月という説もある。プレイヤーキャラクターの体力や経験値が、数値でなくバーなど視覚的に表現されていた。のちにさまざまなパソコンでリリースされ、ファミコンにも1998年に『スーパーブラックオニキス』として移植されているが、大幅に内容が変わっている。
※記事末尾の補論では、そうした「ハードウェアの進歩」と、「ビジネスモデルの変化」の2つが「クリア保証」を促していった理由を述べている。