ボヘミアの海岸線

海外文学を読んで感想を書く

なぜ世界文学は売れないのか? もうすぐ絶滅するという海外文学について

世界文学が読まれない、売れない、翻訳できない


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海外文学にほんのり興味がある人はそれなりにいる


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なぜ海外文学は売れないのか?


 なぜ海外文学は売れないのか? 答えは単純で「既存マーケットでは経済活動を維持するのに十分ではない」、つまり「新規マーケットをじゅうぶんに獲得できていない」からだ。

「光文社古典新訳文庫」や「池澤夏樹=世界文学全集」のように、新しいマーケットをとりこもうとする意欲的なシリーズは一定の成功をおさめた。紀伊国屋書店新宿本店のいかれた文学集団「ピクウィック・クラブ」は、すばらしく凝った海外文学フェアをつくっていた。

海外文学の祭典「ワールド文学カップ」がすごい - ボヘミアの海岸線

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売り手側がやれること


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新規消費者のエントリーコストを下げる

 重要なのは、「見込み消費者の初期コストをできるだけ下げて提示する」という点だ。消費者の2大資源である「時間」と「お金」のシェアを獲得する(いわずもがな激戦地区である)ために、消費者に「これぐらいの面白さが期待できるなら、コストを払ってみよう」と思わせるアプローチが必要だ。


 とくに文学は、漫画や音楽などほかのエンターテインメントに比べて、消費者に時間を使わせる商品である。「時間」コストは「本の厚さ」「日本語としての読みやすさ」に比例する。「お金」コストは直球に「文庫かハードカバーか」という話だ。

 将来の「コアなファン」を増やして経済活動に参加してほしいなら、「お金を払う癖」をつけてもらう必要がある。だからエントリーコストはできるだけミニマムにして提示したほうが、将来のコア層を掘り出す確率が上がる。文庫にお金を払える人が、ハードカバーにもお金を払える。その逆は考えにくい。

 ゆえに、まずは文庫にお金と時間というコストを払ってもらって、「すごい!」と驚いてもらうこと、「買ってよかった!」と満足してもらうことが第一歩だと思っている。

 内容については、できるだけ多種多様なものをそろえて選択肢の幅を確保しつつ、「ここが面白いよ!」とポイントを力説して、それぞれ趣向が合いそうな人に届くようメッセージを発信することが、最適ではなくとも妥当だろう。

 消費者の好みをひとりずつ聞いて好きそうなものを提示するのが理想なのだろうが、これは究極の質的マーケティングであり、コストがかかりすぎる。個人レベルでは可能だが、持続可能なビジネスにするのが難しい。

 

なぜ海外文学を買わないのか?


  

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世界文学ワンダーランド

世界文学ワンダーランド

  • 作者:牧 眞司
  • 発売日: 2007/03/01
  • メディア: 単行本

 わたしは平和な鳥類なのでここまでドラスティックではないが、こういう「ちょっと興味がある人の心をボッキリ折りにかかる文学ファン」に苦々しい気持ちを抱えているのは確かなのだ。

日本食を食べたい外国人に「納豆」を勧める納豆リコメンダー


 

 

 

 

 SUSHITERIYAKI

 


 

 

 

 

 

 


「初心者クラッシャー」を避ける方法


 「おもしろい海外文学を読んでみたい→名作を探す→初心者クラッシャーにあたって爆死」という悲劇的なループを続けないためにも、まずは「納豆を勧めているかどうか」を知る必要がある。

 文学ジジイも納豆リコメンダーおじさんも一定数いるから、彼らから逃げきることは難しい。とくに「海外文学にほんのり興味があるけれど、どれを読んだらいいかわからないから探している」初心者諸君にとっては、「こちらのニーズを把握せずに独善的に勧めてくる」人をいかに見抜き、自衛するかがポイントだ。

1.『ユリシーズ』『魔の山』『ファウスト』『白鯨』『城』を勧めてきたら避ける


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2.マルケス『百年の孤独』を勧めてきたら避ける

 これも、個人的には地雷である。『百年の孤独』はまぎれもない傑作だが、「ハードカバー」「登場人物がやたら多い」「超常的なことがどんぱち起こる」など、あまりにもビギナーズに優しくない。「個人的に好きな作品」として挙げるぶんにはまったく問題ないが、「ちょっと興味がある」という相手にこれを勧めるのは納豆すぎる。

3.『地下室の手記』以外のドストエフスキー作品(新潮版)を勧めてきたら避ける


 


 

 



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まとめ:もうすぐ絶滅するという海外文学について


  

 

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