ASUS 「ASUS TransBook T304UA」直販価格96,984円~
ASUSは12.6型ワイドディスプレイを搭載した2in1﹁ASUS TransBook T304UA﹂を3月24日に発表、6月3日に販売を開始した。
同社は、キックスタンド型の10.1型2in1﹁ASUS TransBook Mini T102HA﹂、ディスプレイ脱着型の2in1﹁ASUS TransBook T101HA﹂をラインナップしており、T304UAはTransBookシリーズのハイエンドモデルに位置づけられている。
第7世代(Kaby Lake)のプロセッサを採用し、12型超のディスプレイを搭載した本製品は、Microsoftの﹁Surface Pro﹂のライバル機と見なせられる。今回はASUSより最上位モデルの﹁T304UA-7500S﹂を借用したので、従来モデルとの変更点、Surface Proとの相違点を中心にレビューしていこう。
Core i3、i5、i7モデルをラインナップ、ディスプレイは低解像度化
T304UAには下記の4機種がラインナップされている。
●﹁T304UA-7500S﹂Core i7-7500U/メモリ16GB/ストレージ512GB/Officeあり
●﹁T304UA-72512S﹂Core i5-7200U/メモリ8GB/ストレージ512GB/Officeあり
●﹁T304UA-7200﹂Core i5-7200U/メモリ8GB/ストレージ256GB/Officeなし
●﹁T304UA-7100﹂Core i3-7100U/メモリ4GB/ストレージ128GB/Officeなし
従来モデルの﹁ASUS TransBook T303UA﹂には﹁Core i5-6200U﹂搭載機種しか用意されていなかったが、T304UAでは用途に応じて3つのCPUを搭載する4モデルから選択可能になった。最下位モデルでは、T304UAが﹁Core i3-7100U﹂(2.4GHz)、Surface Proが﹁Core m3-7Y30﹂(1~2.6GHz)を採用している点も注目に値する。
さて、T304UAが従来モデルと比べて大きくスペックダウンしている点を最初に説明しておこう。それはディスプレイ解像度。T303UAは12.6型WQ+ディスプレイ(2,880×1,920ドット)を採用していたが、T304UAには12.6型WU+ディスプレイ(2,160×1,440ドット)と低解像度なディスプレイが搭載されている。
とは言っても、画面解像度に換算すれば、T303UAは275ppi、T304UAは206ppiとなり、T304UAも実用上十分な精細さを確保している。ポジティブに捉えれば、動作速度や消費電力を考慮して、12.6型ディスプレイに適正な解像度に調整したとも言えるだろう。
ただし、色域も若干スペックダウンしている。NTSC比がT303UAの85%に対して、T304UAは72%と少し狭くなっているのは残念だ。
︻お詫びと訂正︼初出時に、色域についての記載に誤りがあったため修正いたしました。お詫びして訂正させていただきます。
筐体はT303UAがマグネシウム合金とアルミニウム合金で構成されていたが、T304UAはマグネシウム合金のみに変更された。サイズ/重量はT303UAが298.8×210.1×8.35 mm(幅×奥行き×高さ)/約790g、T304UAが298.8×210.1×8.85mm(同)/約830g。
T304UAは厚みが0.5mm、重量が40g増えている。カラーはT303UAにはチタニウムグレーとシャンパンゴールドの2色が用意されていたが、T304UAはグレー1色に統一された。
T304UAのインターフェイスは、USB 3.1 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×1、HDMI端子×1、マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック×1、microSDカードリーダ、電源端子という構成。T303UAはThunderbolt 3/USB Type-C端子で充電する仕様だったが、T304UAはUSB 3.1 Type-C端子に変更されており、USB PD(Power Delivery)経由で充電できない。
また、データ転送速度がT303UAはThunderbolt 3接続で上限40Gbpsだったが、T304UAはUSB 3.1 Type-C Gen 1で5Gbpsが上限となる。USB PD(Power Delivery)対応USB Hubで充電できなくなった点、外付けストレージなどを使用したさいのデータ転送速度が引き下げられた点は、使い勝手の観点からは残念な仕様変更だ。
最後の大きな変更点としては生体認証デバイスが挙げられる。T303UAは生体認証デバイスとして赤外線カメラを搭載していたが、T304UAは指紋認証センサーに変更された。この点についてはあとで詳しく説明しよう。
【表1】主要スペック製品番号 | T304UA-7500S | T304UA-72512S | T304UA-7200 | T304UA-7100 |
---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i7-7500U(2.7~3.5GHz) | Core i5-7200U(2.5~3.1GHz) | Core i3-7100U(2.4GHz) |
GPU | Intel HD Graphics 620(300MHz~1.05GHz) | Intel HD Graphics 620(300MHz~1GHz) |
メモリ | LPDDR3-1866 SDRAM 16GB | LPDDR3-1866 SDRAM 8GB | LPDDR3-1866 SDRAM 4GB |
ストレージ | 512GB SSD | 256GB SSD | 128GB SSD |
ディスプレイ | 12.6型WU+IPS液晶(2,160×1,440ドット、タッチパネル、光沢) |
通信 | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.1 |
インターフェイス | USB 3.1 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×1、HDMI端子×1、マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック×1、microSDカードリーダ、192万画素前面カメラ、768万画素背面カメラ |
バッテリ駆動時間 | 約8時間 | 約8.4時間 | 約9.2時間 |
本体サイズ/重量 | 約298.8×210.1×8.85mm(幅×奥行き×高さ)/約830g |
指紋認証センサー | あり |
ペン | ASUS Pen |
Microsoft Office | Microsoft Office Home and Business Premium プラス Office 365 サービス | - |
直販価格 ※7月12日調べ | 215,784円 | 177,984円 | 129,384円 | 96,984円 |
本体前面。本体中心から少し右にずらして192万画素前面カメラが配置されている 本体背面。左端に768万画素背面カメラが実装されている。下側半分は155度まで開くキックスタンドになっている 本体上面。右にあるのが指紋認証センサー一体型の電源ボタン。背面側のスリットは、空気の流れで確認したかぎりでは、右側1/4が排気、左側3/4が吸気の役割をはたしているようだ。中央付近に設けられている2つの穴はマイクで、指向性を備えた「アレイマイク」となっている 本体右側面。左からステレオスピーカー(右)、電源端子、USB 3.1 Type-C×1、HDMI端子×1、USB 3.0 Type-A×1端子。フルサイズのHDMI端子が搭載されているので、標準的なHDMIケーブルをそのまま利用できる 本体左側面。左からマイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック×1、ボリュームボタン、microSDカードリーダ、ステレオスピーカー(左) キックスタンドは最大155度まで開き、ディスプレイ面は最大170度まで倒せる。キックスタンド裏には、認証ロゴ、シール、ASUSコールセンターの電話番号などが記載されている
キックスタンドのヒンジ部アップ。形状、可動範囲から判断するかぎり、T304UAのヒンジは従来モデルと変わっていないようだ 同梱されるキーボードカバーは87キー日本語仕様。かなの刻印が小さなスッキリしたデザインだ ACアダプタは入力100-240V、出力19V/2.37A、容量45W 製品パッケージ。上面には最大170度まで寝かせられる無段階スタンドをアピールする写真が掲載されている 同梱物一覧。左上から本体、キーボードカバー、ACアダプタ、ASUS Pen、製品保証書、ユーザーマニュアル、サポートチラシ、「Microsoft Office Home and Business Premium プラス Office 365 サービス」ライセンスカード、i-フィルター6.0について 本体実測重量は784.5g。カタログスペックより45.5g軽いが、ASUSに問い合わせたところ、同社の規定誤差範囲とのこと 本体とキーボードカバーの合計実測重量は1,127.5g。ちなみにカタログスペックでは、本体とキーボードカバーの合計実測重量は約1,170gと記載されている 使い勝手を従来モデルやSurface Proと徹底比較
この章ではT304UAの﹁使い勝手﹂についてレビューしていこう。T304UAのキーボードカバーとASUS Penは、従来モデルのT303UAとまったく同じものが使われている。
キーボードカバーはバックライト付きで、キーピッチが19.24mm、キーストロークが1.4mm。打鍵感はSurface Proのキーボードカバーと非常に似通っている。
キーボードカバーの底面をテーブルに密着させれば剛性感のある打ち心地となり、キーボードカバーに傾斜をつければ適度なたわみが指の疲れを軽減してくれる。
できればSurafce Proのように、異なる素材やニューカラーがほしかったところだが、キーボードカバーの構造的には変更する必要がないと筆者も考えている。
しかしASUS Penについては新型Surfaceペンと同様の進化を望んでいた。4,096段階の筆圧感知機能や21msのレイテンシはともかく、傾き検知機能はアプリケーションの使い勝手を大きく変える。新型Surfaceペンが発売される頃には、対応アプリケーションも増えるはずだ。
保証外の利用方法となるが、﹁Microsoft Pen﹂プロトコルに対応したT304UAは、じつは旧型Surfaceペンで利用できる。今回は試せなかったが、新型Surfaceペンも基本機能はT304UAで利用できる可能性がきわめて高い。もしファームウェアアップデートで、新型Surfaceペンの傾き検知機能や4,096段階の筆圧感知機能をT304UAで利用可能にできるのなら、ぜひとも対応してほしい。
赤外線カメラによる顔認証方式から、指紋認証方式への変更については、ユーザーの使い方によって使い勝手は大きく変わる。筆者は現在、﹁Surface Pro 4﹂で赤外線カメラによる顔認証を、﹁MacBook Pro﹂で指紋認証を利用しているが、個人的には指紋認証のほうが便利だと感じている。
電源ボタンと一体化した指紋認証センサーは、ボタンを押すことがそのまま指紋認証の動作となるが、赤外線カメラによる顔認証は電源ボタンを押したあとに赤外線カメラへ顔を向けなければならない。また、赤外線カメラは太陽光が強い場所では認証できないことが多いので、屋外で利用するときに不便だ。
その一方で、指紋認証センサーには、端末自体に付着した指紋から指紋を再現されてしまうというリスクがある。セキュリティの高さを重視するなら、赤外線カメラによる顔認証システムを選ぶべきだろう。
T304UAのキーボードカバーは87キー日本語仕様。Surface Proのキーボードと配列は非常に似ているが、「メニュー」キーの横に「ctrl」キーが配置されていたり、「pause/break」キー、「prt sc/sysrq」キー、「insert」キーがファンクションキーから独立しているなど細かな部分に違いがある キーピッチは19.24mm、キーストロークは1.4mm確保されており、手の長さ20cmと手が大きめな筆者でも自然にホームポジションに指が収まる。「esc」キーがSurface Proのキーボードカバーより幅が狭いが、一番左端に配置されているので打ちにくさは感じない キーボードカバーのバックライトは3段階から明るさを選べる。もちろん消灯も可能だ キーボードカバーの打鍵音を動画で撮影、打鍵感を手短かにレビューしている ASUS PenはSurfaceペンと同様に「Microsoft Pen」プロトコルが採用されている。左側のボタンには消しゴム機能、右側のボタンには右クリック機能が割り当てられている ASUS Penのペン先はやや硬め。Surfaceペンのペン先で言えば、H相当の硬さのペン先が使われている。なおASUS PenとSurfaceペンのペン先に互換性はない T304UAのペン先の追従性を動画で撮影してみた。Surface Proや新型「iPad Pro」と比較すると、描線の遅れが気になる 保証外の利用となるが、T304UAでSurfaceペンを利用できる。ノック部分の消しゴム機能も利用可能だ Surface Proはキックスタンドを最大165度まで開けるが、T304UAは最大155度まで。T304UAのディスプレイ面の傾斜角は最大170度となる ASUS PenはSurfaceペンのように磁力で端末に固定できない。次期モデルではぜひ対応してほしいポイントだ T304UAの電源ボタンは指紋認証センサーと一体化している。電源ボタンを押す操作で、そのままロックを解除可能だ ビジュアル面はスペックダウン、サウンド面はスピーカーの位置変更により大幅改善
前述のとおり、T304UAのディスプレイは従来モデルと比べてスペックダウンしている。
●﹁T304UA﹂
12.6型WU+(2,160×1,440ドット、206ppi、NTSC比72%、sRGB比121%)
●﹁T303UA﹂
12.6型WQ+(2,880×1,920ドット、275ppi、NTSC比85%、sRGB比121%)
とは言ってもT304UAは画面解像度が206ppi確保されているので、よほどディスプレイに目を近づけないかぎり、ジャギーやアンチエイリアス処理が目につくことはない。またNTSC比の13%の差も、同じ画像を並べて見比べないかぎりは気にならないはずだ。
今回手持ちのPCのなかから﹁Surface Pro 4﹂を選び、発色の傾向を比較してみたが、T304UAのディスプレイは青味が強く、また輝度が低く感じられた。青味はカラープロファイルで調整可能だが、輝度はもう10~20%明るくしてほしいというのが率直な感想だ。
一方、サウンド面についてもSurface Pro 4と比較してみたが、こちらは明らかにT304UAのほうが好ましく感じた。音量はT304UAのほうが少し大きい程度なのだが、音の伸びには明らかな差があり、同じ曲を交互に聞くとSurface Pro 4のほうがこもっているように聞こえる。
T303UAやSurface Pro 4はスピーカー開口部がディスプレイ前面に細く設けられているが、T304UAは側面に大きく設置された。開口部の物理的な大きさの差が、音質の差に表われているわけだ。
T304UAの画面解像度は206ppi。ディスプレイに寄らないかぎりジャギーやアンチエイリアス処理は目立たない 左がT304UA、右がSurface Pro 4。最大輝度は明らかにSurface Pro 4のほうが上だ。室内光下ではT304UAの輝度でも不満はないが、屋外で利用するときのために10~20%明るいディスプレイパネルを採用してほしい T303UAではスピーカー開口部がディスプレイ前面下部に目立たないように実装されていたが、T304UAでは側面に大きく設置された。見た目はスマートではないかもしれないが、音質面に与える影響は絶大だ。T303UAで気になったビビリ音も、最大ボリュームでも発生していなかった 性能は順当な進化、連続動作時間は大幅に延長
最後にベンチマークのスコアを見てみよう。今回は比較用に筆者自身のT303UAの記事(Surface Pro 4を強く意識した2in1﹁ASUS TransBook 3 T303UA﹂参照)と、平澤寿康氏のSurface Proの記事(2in1としての完成度が高まった新﹁Surface Pro﹂。ペンや静音性、バッテリ性能が大きく進化)のスコアを流用した。
T303UAのスコアは従来モデルからの性能向上を見るため、Surface Proのスコアは2in1の新たなリファレンス機との性能差を確認するためだ。と言うわけで今回は、下記のベンチマークスコアを掲載している。
●総合ベンチマーク﹁PCMark 10 v1.0.1275 64﹂
●総合ベンチマーク﹁PCMark 8 v2.7.613﹂
●総合ベンチマーク﹁PCMark 7 v1.4.0﹂
●3Dベンチマーク﹁3DMark v2.3.3732 64﹂
●CPU、OpenCLのベンチマーク﹁Geekbench 4.1.0﹂
●CPUのベンチマーク﹁Geekbench 3.4.1﹂
●CPU、OpenGLのベンチマーク﹁CINEBENCH R15﹂
●ゲーミングPCベンチマーク﹁モンスターハンターフロンティアベンチマーク︻大討伐︼﹂
●ゲーミングPCベンチマーク﹁ドラゴンクエストXベンチマークソフト﹂
●ゲーミングPCベンチマーク﹁ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク﹂
●ゲーミングPCベンチマーク﹁ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク﹂
●ストレージベンチマーク﹁CrystalDiskMark 5.2.1﹂
●﹁Adobe Photoshop Lightroom CC﹂RAW画像の現像時間を計測
●﹁Adobe Premiere Pro CC﹂フルHD動画の書き出し時間を計測
●﹁BBench﹂連続動作時間を計測
なお今回、ベンチマークスコアを流用している都合上、異なるバージョンで実施しているスコアが含まれているため、性能差はあくまでも参考にとどめていただきたい。
下記が検証機の仕様とその結果だ。
【表2】検証機の仕様 | ASUS TransBook T304UA-7500S | ASUS TransBook 3 T303UA | Surface Pro 2017年モデル |
---|
CPU | Core i7-7500U(2.7~3.5GHz) | Core i5-6200U(2.3~2.8GHz) | Core i7-7660U(2.5~4GHz) |
GPU | Intel HD Graphics 620(300MHz~1.05GHz) | Intel HD Graphics 520(300MHz~1GHz) | Intel Iris Plus Graphics 640(300MHz~1.1GHz) |
メモリ | LPDDR3-1866 SDRAM 16GB | LPDDR3-1866 SDRAM 8GB |
ストレージ | 512GB SSD(Serial ATA 3.0) | 512GB SSD(NVMe PCIe) |
ディスプレイ | 12.6型、2,160×1,440ドット(206ppi) | 12.6型、2,880×1,920ドット(275ppi) | 12.3型、2,736×1,824ドット(267ppi) |
OS | Windows 10 Home 64bit | Windows 10 Pro 64bit |
サイズ | 298.8×210.1×8.85mm(幅×奥行き×高さ) | 298.8×210.1×8.35 mm (幅×奥行き×高さ) | 292×201×8.5mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 約830g | 約790g | 約782g |
【表3】ベンチマーク結果 | ASUS TransBook T304UA-7500S | ASUS TransBook 3 T303UA | Surface Pro 2017年モデル |
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PCMark 10 v1.0.1275 64 |
PCMark 10 Score | 3,212 | - | 3,530 |
Essentials | 7,617 | - | 6,715 |
App Start-up Score | 9,548 | - | 9,160 |
Video Conferencing Score | 6,908 | - | 5,298 |
Web Browsing Score | 6,701 | - | 6,241 |
Productivity | 5,841 | - | 6,210 |
Spreadsheets Score | 6,907 | - | 7,591 |
Writing Score | 4,941 | - | 5,081 |
Digital Content Creation | 2,023 | - | 2,864 |
Photo Editing Score | 2,730 | - | 3,541 |
Rendering and Visualization Score | 1,116 | - | 1,741 |
Video Editting Score | 2,720 | - | 3,811 |
PCMark 8 v2.7.613 |
Home Accelarated 3.0 | 3,311 | 2,749 | 3,373 |
Creative Accelarated 3.0 | 4,448 | 3,496 | 4,897 |
Work Accelarated 2.0 | 4,441 | 3,565 | 4,342 |
Storage | 4,883 | - | 5,008 |
PCMark 7 v1.4.0 |
PCMark score | 5,466 | 4,696 | - |
3DMark v2.3.3732 64 |
Time Spy | 301 | - | 502 |
Fire Strike Ultra | 187 | 200 | - |
Fire Strike Extreme | 343 | 336 | - |
Fire Strike | 860 | 701 | - |
Sky Diver | 3,223 | 2,821 | 5,103 |
Cloud Gate | 5,018 | 4,954 | 8,642 |
Ice Storm Extreme | 32,739 | 32,168 | - |
Ice Storm | 47,372 | 43,759 | - |
CINEBENCH R15 |
OpenGL | 43.08 fps | 35.46 fps | 65.46 fps |
CPU | 273 cb | 242 cb | 417 cb |
CPU(Single Core) | 110 cb | - | 157 cb |
Geekbench 4.1.0 |
32-bit Single-Core Score | 3,732 | - | - |
32-bit Multi-Core Score | 7,521 | - | - |
64-bit Single-Core Score | 4,163 | - | - |
64-bit Multi-Core Score | 8,114 | - | - |
OpenCL | 19,984 | - | - |
Geekbench 3.4.1 Intel(32-bit) |
Single-Core Score | 3,367 | 2,891 | - |
Single-Core Score Integer | 3,490 | 2,787 | - |
Single-Core Score Floating Point | 3,266 | 2,724 | - |
Single-Core Score Memory | 3,323 | 3,435 | - |
Multi-Core Score | 7,008 | 6,113 | - |
Multi-Core Score Integer | 8,315 | 6,652 | - |
Multi-Core Score Floating Point | 7,425 | 6,699 | - |
Multi-Core Score Memory | 3,562 | 3,863 | - |
Geekbench 3.4.1 Intel(64-bit) |
Single-Core Score | 3,651 | 2,978 | - |
Single-Core Score Integer | 3,736 | 2,943 | - |
Single-Core Score Floating Point | 3,614 | 2,779 | - |
Single-Core Score Memory | 3,558 | 3,449 | - |
Multi-Core Score | 7,811 | 6,216 | - |
Multi-Core Score Integer | 8,974 | 7,013 | - |
Multi-Core Score Floating Point | 8,758 | 6,663 | - |
Multi-Core Score Memory | 3,591 | 3,730 | - |
モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】 |
1,280×720ドット | 3,954 | 3,728 | - |
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト |
1,280×720ドット | 7,307 | - | - |
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク |
1,280×720ドット 高品質(ノートPC) | 2,048 | - | - |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク |
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC) | 1,670 | - | 4,466 |
1,280×720ドット 高品質(ノートPC) | 1,359 | - | - |
1,920×1,080ドット 標準品質(ノートPC) | 1,597 | - | 3,244 |
SSDをCrystalDiskMark 5.2.1で計測 |
Q32T1 シーケンシャルリード | 557.592 MB/s | 549.047 MB/s | - |
Q32T1 シーケンシャルライト | 455.786 MB/s | 485.771 MB/s | - |
4K Q32TI ランダムリード | 264.773 MB/s | 258.384 MB/s | - |
4K Q32TI ランダムライト | 239.435 MB/s | 234.606 MB/s | - |
シーケンシャルリード | 477.355 MB/s | 463.465 MB/s | - |
シーケンシャルライト | 434.320 MB/s | 422.632 MB/s | - |
4K ランダムリード | 26.303 MB/s | 12.771 MB/s | - |
4K ランダムライト | 52.223 MB/s | 70.228 MB/s | - |
Adobe Photoshop Lightroom CCで50枚のRAW画像を現像 |
4,912☓3,264ドット、自動階調 | 2分2秒24 | 3分12秒69 | - |
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分のフルHD動画を書き出し |
1,920×1,080ドット、30fps | 9分3秒78 | 7分53秒44 | - |
BBenchにより連続動作時間を計測(ディスプレイの明るさ40%) |
バッテリ残量5%まで | 8時間19分24秒 | 5時間20分28秒 | - |
スコアは基本的に順当な結果で、﹁T303UA﹂→﹁T304UA﹂→﹁Surface Pro﹂の順番で好成績となっている。とくに顕著なのが3Dグラフィックスの性能で、3DMark、CINEBENCH R15のOpneGL、ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークなどで、﹁Intel Iris Plus Graphics 640﹂を搭載するSurface Proが性能差を見せつけた。
今回のスコアで気になったのが、Adobe Premiere Pro CCの所要時間。T304AのほうがT303UAより所要時間が長くなってしまっている。そこでCPUの温度や動作クロックなどをモニタリングする﹁HWMonitor﹂で調べたところ、CPUコアの温度が75~77℃を超えたときに、継続的にクロック周波数が2,792MHz前後に留まる(ターボ・ブーストによる高クロック状態に移行しない)現象が見られた。
一方、特筆すべき改善が見られたのが連続動作時間。T304UAがT303UAを約3時間上回る8時間19分24秒の連続動作時間を達成した。ASUSに問い合わせたところ、﹁バッテリ容量はどちらも39Whでバッテリパーツは共有しています。CPUの世代が新しくなり、また赤外線カメラやThunderboltを非搭載にして、ディスプレイを変更したことにより、省電力になりました﹂とのこと。スペックを優先するか、利便性を選ぶかは人それぞれだが、筆者がT303UAでもっとも不満を感じていた弱点が解消されたのはおおいに評価したい。
なお、高負荷時の発熱をサーモグラフィカメラ﹁FLIR ONE﹂でチェックしてみた。室温25℃の部屋で、﹁CINEBENCH R15﹂の﹁CPU﹂を連続で5回実行したさいの最大温度は、表面が43.2℃、裏面が43.3℃だった。タブレット端末として利用するさいには、下記のサーモグラフィーを見て、発熱が高い場所を長時間持つことは避けよう。
Adobe Premiere Pro CCの動画書き出しときに、継続的にクロック周波数が2792MHz前後に留まる現象が見られた 2in1 PC随一のコストパフォーマンスが魅力
T304UA最大の魅力はコストパフォーマンス。Core i7/メモリ16GB/ストレージ512GB/Office付きという大枠のスペックで比較すれば、Surface Proは280,584円、T304UA-7500Sは215,784円となる(ともに税込みの直販価格)。
T304UA-7500Sにはキーボードカバー、スタイラスが標準で付属しているので、Surface Proにも20,952円の﹁Surface Pro Signature タイプ カバー﹂、12,744円の﹁Surfaceペン﹂を追加すると、合計金額は314,280円となり、両者の差額は98,496円とさらに開く。
もちろん、Surface Proにはより上位のCPU、高解像度なディスプレイが搭載され、4,096段階の筆圧感知機能と傾き検知機能を備えたスタイラスが用意されているので、同じ条件での比較とはならない。しかし、スペックと機能性、使い勝手をよく理解して購入するのであればT304UAはコストパフォーマンス的に魅力ある選択肢だ。