実用性重視の検索方法3選
Gmailでは以下の画像のように、検索欄にキーワードを入れるだけでなく、さまざまな演算子を指定できるようになっています。ここで紹介する方法は全てこの検索欄に入力して検索してください。
Gmailでは検索欄に演算子を追加することで、大量のメールであっても容易に絞り込むことができる
キーワードやメールアドレスなど、複数の条件を組み合わせてメールを検索したい
メールを検索する時にある程度探したいものが分かっていれば、﹁または(OR)﹂や﹁かつ(AND)﹂といった条件指定を入れてフィルタリングを行ない、簡単に該当メールを見つけることができます。ここではその方法を説明しましょう。
まずは﹁OR﹂を使って﹁AまたはB﹂という条件でメールを検索してみます。以下のように指定しましょう。
演算子 | 使用例 |
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OR | 田中ORfrom:tanaka@impress.co.jp |
説明: 「田中」というキーワードが書かれているか、「tanaka@impress.co.jp」というメールアドレスの送信者のメールを検索する |
上記の﹁from:﹂は送信者を指定する演算子です。なお、﹁tanaka﹂を入れずに﹁@impress.co.jp﹂だけにすることで、送信者の条件が﹁@impress.co.jp﹂からのメールアドレスに拡張されます。
次は、﹁AND﹂を使って﹁AかつB﹂の条件を加えてみます。
演算子 | 使用例 |
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AND | from:tanaka@impress.co.jpANDsubject:報告会 |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者で、かつメールのタイトルに「報告会」というキーワードが含まれているメールを検索する |
上記の「subject:」はメールタイトルを指定する演算子です。ANDを使ってメールタイトルも検索条件に含ませました。なお、通常は「A B」のように半角スペースが空いた状態でも「A AND B」という「AかつB」の意味になります。ただ、ORなど複数の演算子を加える場合は、ANDを明示した方が見間違いが起きにくいでしょう。
次は応用ですが、これらのORやANDの条件を複数用いる場合は、「()」で条件を括っておかないと正しく検索が行なわれません。以下のORを2つとANDを使った条件指定を見てみましょう。
演算子 | 使用例 |
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() | (田中 OR from:tanaka@impress.co.jp OR from:suzuki@pcwatch.co.jp)AND subject:報告会 |
説明: 「田中」というキーワードまたは「tanaka@impress.co.jp」という送信者または「suzuki@pcwatch.co.jp」という送信者で、かつメールのタイトルに「報告会」というキーワードが含まれているメールを検索する。 |
この時、カッコを付けなかった場合、最後のメールアドレス「suzuki@pcwatch.co.jp」のみANDの「subject:報告会」がかかってしまいます。複数の条件を指定して、意図した検索ができなかった場合は、カッコを付けて条件の範囲を明確にすれば解決するかもしれません。
添付ファイルがあるメールをサイズで判別して検索したい
大量のメールの中から以前に添付してもらったファイルを見つけたい場合などには、添付ファイルの有無で条件を付ける「has:attachment」を使いましょう。
演算子 | 使用例 |
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has:attachment | from:tanaka@impress.co.jphas:attachment |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者で、ファイルが添付されているメールを検索する |
もしも、あまりにも添付メールが多い場合には、ある程度ファイルサイズが分かっているなら、以下のように﹁larger:﹂演算子を組み合わせることで、さらに絞り込めるため、確認の手間を減らせます。
演算子 | 使用例 |
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larger: | from:tanaka@impress.co.jplarger:10M |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者で、10MB以上のサイズのメールを検索する |
﹁larger:﹂は“以上”の条件を与えるものですが、﹁smaller:﹂を使えば“以下”の条件を適用できます。適宜使い分けましょう。注意したいのはサイズの値についてで、ここで指定する数値はバイナリデータを送信するためのBASE64のエンコードがかかっています。そのため、元のサイズから約1.3倍サイズが大きくなっており、もし5MBのファイルだったとしても、Gmail上では約6.5MBになっていることになります。この点を認識した上で、サイズを指定するようにしましょう。
なお、ここで﹁has:attachment﹂を付けていないのは、そもそもサイズが大きいメールにはまず添付ファイルが付いていて当然という理由から省略しています。
次はこの検索に特定のフレーズが入っているものを抽出する﹁""﹂(引用符)の演算子を使って絞り込んでみます。
演算子 | 使用例 |
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"" | from:tanaka@impress.co.jp larger:10M AND"Forum 2016" |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者から、10MB以上のサイズのメールかつ「Forum 2016」というフレーズが含まれたメールを検索する |
フレーズ検索が通常のキーワード検索と違うのは、上の例であれば「Forum 2016」と一続きで書かれているものを探すという点です。これをキーワードで検索した場合は、「Forum」と「2016」が別々に検索の対象になり、「Forum 2015」や「~2016」といった別のものもリストアップされてしまいます。
期間を指定してメールを検索したい
頻繁にやり取りをしている相手で、数年前といった長い期間を遡って過去のメールを探すのは、単純なキーワード検索だけでは手間が掛かります。そんな時は「after:」と「before:」という演算子を使って期間を指定した抽出ができます。
演算子 | 使用例 |
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after:~before: | from:tanaka@impress.co.jpafter:2011/01/6before:2011/03/31 |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者から、2011年1月6日から2011年3月31日までの期間のメールを検索する |
なお、「after:」と「before:」とは「older:」と「newer:」で置き換えることもできます。次はこの期間内で“既読”のメールを抽出してみます。
演算子 | 使用例 |
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is:read | is:readfrom:tanaka@impress.co.jp after:2011/01/6 before:2011/03/31 |
説明: 「tanaka@impress.co.jp」という送信者から、2011年1月6日から2011年3月31日までの期間で既読のメールを検索する |
既読は﹁is:read﹂ですが、﹁is:unread﹂にすることで“未読”も検索できます。また、﹁is:starred﹂では“スター付き”のメールが検索されます。これらを﹁is:unread is:starred﹂と組み合わせて、“スター付きで未読”のメールを探すことも可能です。
最後は、相対日付で期間検索する演算子﹁older_than﹂と﹁newer_than﹂を紹介しましょう。
演算子 | 使用例 |
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newer_than: | is:unread from:@impress.co.jpnewer_than:3d |
説明: 「@impress.co.jp」からの送信者で、直近3日以内の未読メールを検索する |
上の例では日の指定に﹁d﹂を使っていますが、年なら﹁y﹂、月なら﹁m﹂で指定できます。なお、一方の﹁older_than:3d﹂とした場合は、3日前のメールを探します。
以上、3通りの検索方法を見てきました。これだけでもかなり検索精度を上げられるはずですが、これら以外にもさまざまな演算子が用意されています。以下の一覧から自分が特に有用だと思うものが見つかるかもしれません。