マイクロソフト株式会社は26日、次期デスクトップOS﹁Windows 7﹂の価格情報と、その販売施策となる2つのキャンペーンを発表した。
国内で一般向けに販売されるエディションは、﹁Windows 7 Home Premium﹂と﹁同Professional﹂、﹁同Ultimate﹂の3つ。既報の通り、﹁同Starter﹂はOEM向けに展開され、﹁Home Basic﹂は国内で販売されない。各エディションには通常版とアップグレード版が用意され、それぞれの参考価格は下表の通り。
︻表︼Windows 7の参考価格(税込み)
Windows 7 | アップグレード版 | 通常版 |
Ultimate | 28,140円 | 40,740円 |
Professional | 27,090円 | 39,690円 |
Home Premium | 16,590円 | 26,040円 |
64bit版/32bit版などのパッケージ構成の詳細や国内での発売日は、7月7日のプレスブリーフィングにてアナウンスするという。いずれのアップグレード版も、Windows XP/Vistaのすべてのエディションに適用可能。Windows XPのダウングレード権は、Windows 7の発売から18カ月後かサービスパックの配布とともに提供を終了する。
●一般ユーザーを対象にした2つの販売施策
同日に開かれた説明会では、販売施策として﹁Windows 優待アップグレード﹂キャンペーンと﹁Windows ありがとう﹂キャンペーンの2つが発表された。
Windows 優待アップグレードキャンペーンは、6月26日からWindows 7発売日前日の期間に、Windows Vistaのパッケージ版か対象PC、DSP版を購入したユーザーに対象製品のアップグレード版を優待価格で提供するもの。
対象PCについては各PCメーカーが独自に提供する。それ以外のPCとDSP版については、アップグレード申込書が同梱され、特設サイトでコードを入力して申し込むと、アップグレード版が後日届けられる。
パッケージ版については、今回初めてWindowsで優待版が用意された。特設サイトから申し込み、購入証明書を事務局に送付すると、実費3,000円の支払いでWindows 7のメディアが提供される。
なお、このキャンペーンは、ネットブックなどに搭載されたWindows XPやWindows Vista Home Basicを対象とせず、優待版は用意されない。この件について同社藤本恭史氏は、﹁トータルコストを考えると、今PCを買うユーザーには選択肢が広がることになる。優待アップグレードの対象PCを買うか、ネットブックをアップグレードするか。先に支払い頂くか、後かということでより広い選択肢から選べる﹂と説明した。
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Windows 優待アップグレードキャンペーン | ネットブックなどのHome BasicやXPはキャンペーン対象外 |
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Windows 優待アップグレードに参加するメーカー | パッケージ版の優待版には赤いステッカーが貼り付けられる |
﹁Windows ありがとう﹂キャンペーンは、6月26日~7月5日の間、オンラインショップにてWindows 7のアップグレード版を優待価格で予約販売する。数量は限定。価格はWindows 7 Home Premiumアップグレード版が7,777円、Windows 7 Professionalが14,777円。これは早期に評価プログラムに参加したユーザーに感謝の気持ちを込めて実施されるという。なお、本キャンペーンは日米英など6カ国限定で展開される。
ほか、法人顧客向けのWindows 7先行優待キャンペーンが8月末まで延長される。ユーザー向けの企画として、Windows 7への評価を入力するとそれをグラフィカルに表示し、Windows 7を利用している事をブログパーツとして表明できる﹁I Run Windows 7﹂プログラムを実施する。この件についての詳細は後日発表される。
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Windows ありがとうキャンペーン | Windows ありがとうキャンペーンに参加するパートナー |
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法人顧客向けのWindows 7先行優待キャンペーンが8月末まで延長 | I Run Windows 7プログラム |
●ユーザー重視と互換性の高さを強調
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マイクロソフト 堂山昌司氏 |
同日開かれた発表会では、同社 代表取締役 副社長 コンシューマー&オンライン事業担当の堂山昌司氏が登場し、Windows 7の開発状況を振り返った。
同氏は、﹁2009年1月のベータ版の提供以来、ユーザーやパートナーから多数のフィードバックが寄せられており、大変好評を得ている。現在RC版を提供しているが、開発完了に向け、より多くのユーザーに使って頂いてさらに多くのフィードバックを頂きたい﹂とした。
また、Windows 7開発のポイントとして今まで以上にユーザーやパートナーからのコメントやアイデアを取り入れていることをアピール。発売に向けて、パートナーやIT管理者、テクニカルユーザーに向けて理解を求めてきたが、今後はともに最終版を消費者に満足してもらえるように作業していくとし、キャンペーンの発表と合わせて、一般ユーザーを重視する姿勢を強調した。
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Windows 7の開発状況 | 一般ユーザー向けの施策を実施していく |
これを受け、コンシューマー&オンライン マーケティング統括本部 コンシューマー Windows本部の藤本恭史氏がWindows 7の価格情報を発表。各エディションの機能をまとめた表を示し、3つのエディションの位置づけが簡単かつ分かりやすくなっているとした。
Home Premiumについては「Windows 7のベストの体験を提供する」と位置づける。Home Basicが国内ては販売されずHome Premiumに集約されるため、Vistaの同エディションから約5,000円値下げされたことを紹介した。一方Professionalについては、XPモードやドメイン参加の機能を挙げビジネス向けであることをアピールした。
また、アップグレードについても説明。Windows Vistaからはアップグレードインストールが可能だが、XPからはクリーンインストールになることが改めて表明された。互換性については、事前チェック用の「Upgrade Advisor」や「Windows 転送ツール」を提供、トラブルシューティングや互換ツールを強化し、Windows XPモードを提供するといった取り組みを紹介。恒例のロゴプログラムは今回も実施し、64bitについても含むものになるという。これらの取り組みにより、Windows 7はソフトウェア/ハードウェアの両面で高い互換性を提供するとした。
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マイクロソフト 藤本恭史氏 | 各エディションの違い | 互換性強化の取り組み |