というわけで、横浜市営地下鉄のセンター南駅に来た。この路線図はネット上に公開されていないので、こうして駅に見に来るしかないのだ。元気でやってるかね。
このパッと見はなんの変哲もない路線図が、平成20年に内閣府が主催する「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」において「内閣府特命担当大臣表彰優良賞」を受賞しているのだ(正確には横浜市交通局が受賞)。まさに自慢の息子である。
なんだかカタカナと漢字のバランスが偏っており、何の賞なのかとパニックになるので説明すると、例えば横浜駅周辺のこれ。
横浜駅を表す「B20」から黒い触手みたいなのが伸びてるし、JR(緑)や京急(ピンク)はうっすらとストライプに描かれている。なんだか普通のと違うな、というのがお分かりいただけるだろうか。
実はこれ、色覚の個人差を問わず、誰でも見やすいように工夫された「カラーユニバーサルデザイン」なんですよ。
例えば、緑と赤の区別がつきにくい人でも、ストライプの形状が異なれば路線を識別できるし、黒い触手をたどれば乗り換え駅を把握できるというわけ。
このカラーユニバーサルデザインは横浜市営地下鉄グリーンラインの駅構内サイン全体に施され、その取り組みが評価されての受賞となった。あのカラフルな路線図には、もう一つ別の顔があるのだ。