東大首席・山口真由が教える「7回読み勉強法」とは?
山口真由(ニューヨーク州弁護士)
2017年06月19日 公開
2023年01月16日 更新
<<本記事は、山口真由著﹃東大首席が教える﹇超速﹈﹁7回読み﹂勉強法﹄︵PHP文庫︶より、一部を抜粋編集したものです。>>
﹁頭のいい人﹂になれる最良の手段は、﹁勉強法﹂を身につけること
﹁頭がいい﹂人、﹁勉強ができる﹂人
﹁頭がいい人﹂という言葉に、皆さんはどんなイメージを抱かれるでしょうか。
そのイメージは、おそらく一様ではないでしょう。同じ頭のよさでも、その特徴や表れ方は多種多様だからです。
この中で、もっとも憧れられる存在といえば、いわゆる﹁天才﹂です。なんの努力も必要とせずに、即座に正解にたどり着ける、真の才能の持ち主です。
しかし実のところ、私は今までの人生で、﹁この人は本当に天才だな﹂と、心から感服してしまうような存在には出会ったことはありません。学生時代を過ごした東大、卒業後に在職した財務省、そして現在携わっている弁護士の世界--それぞれの場所で優秀な方々とは多く出会ってきましたが、その方々も皆、何らかの形で努力と試行錯誤を重ねています。生まれついての真の天才というのは、たとえ存在したとしても、極めて少数ではないでしょうか。
では、私たちが日常で出会う﹁頭のよい人﹂とはどんな人たちかを考えてみましょう。
頭の回転がすさまじく速い人、﹁論理的思考﹂に優れた人、問題が発生したときに柔軟な発想で解決する人、その場その場で求められる行動を適切にとれる︵=空気を読める︶人……などなど、これまた、様々な人物像が浮かんできますね。
その中で、もっとも単純でわかりやすい基準といえば――。
実は、﹁勉強ができる﹂という評価ではないでしょうか。
﹁勉強ができる﹂は﹁頭がいい﹂と完全にイコールではありませんが、大きな要素のひとつです。
そして同時に、非常に﹁得やすい﹂評価でもあります。
意外に感じられるでしょうか。では、少し補足してみましょう。
シャープな論理力や発想力、空気を読む力などによって﹁頭がよい﹂という評価を受けようとすると、簡単に壁にぶつかります。なぜならそれには、瞬発力、センス、コミュニケーション力といった能力が問われており、これらの能力は先天的な要素を多く含んでいるからです。
さらにいえば、瞬発力やセンス、コミュニケーションカについては、客観的な基準がないのです。したがって、いくら自分はコミュニケーションカに優れた人間だと思っても、それを誰にも疑いようのない方法で証明し、他人からの評価を得るのは非常に難しいことなのです。
しかし﹁勉強﹂は違います。どんな人であっても、ひとつの方法でじっくり積み重ねていけば、知識はかならず頭に入り、成績へと反映されていきます。簡単にいうと、勉強によって得られる知識は﹁誰でも必ず身につく﹂ものなのです。