どうも最近ボンヤリしていて、あまり集中できない。それは、もしかして﹁脳のゴミ﹂が溜まっているからかも……!? 放置しておくと、ボンヤリどころでは済まなくなるかもしれません。
20代にだってある、脳の﹁ゴミ﹂とは?
日々私たちの脳は活動していますが、それにより﹁脳のゴミ﹂も増えています。そのゴミとは脳の老廃物のこと。正体はアミロイドβというタンパク質です。 認知症で最も多いとされるアルツハイマー型認知症の原因は、脳の中に﹁ゴミ﹂が溜まり、神経細胞が死滅していくことだと考えられています。一般的に﹁脳のゴミ﹂が溜まり始めるのは認知症が発症する10~20年ほど前といわれていますが、自分はまだ若いからといって安心できません。 なぜならば、ノースウェスタン大学フェインバーグ医科大学の研究︵2015年︶で、20代の若者の脳にもアミロイドβの蓄積が確認されているからです。アミロイドβの蓄積が発見されたのは、記憶・注意力にかかわる﹁前脳基底部﹂という部分。通常、アルツハイマー病の研究では検査されない部位なのだそうです。 また、ニューヨークのアルバート・アインシュタイン医科大学の研究によると、高学歴な人ほどアルツハイマー型認知症の発症時期が遅い一方で、発症後はむしろ記憶喪失が速く進むのだそう。おまけに、“頭がいい人ほどアルツハイマーの発症時期が遅い”理由は、頭のいい人には﹁認知︵知的能力的要素︶の蓄積﹂が多くあるため、発症の影響が“隠れている”からなのだとか。 つまり、﹁まだ若いから﹂﹁たくさん勉強しているから﹂ということは安心材料になりません。とにかく、脳のゴミをしっかり捨てて、増やさないように生活することが大切なのです。脳の﹁ゴミ﹂はどうやって捨てる?
からだの中に溜まった老廃物はリンパ液によって運ばれ、排出されますよね。では、﹁脳のゴミ﹂はどうやって捨てられるのでしょう? 脳内に溜まる老廃物の排出システムは明らかにされていませんでしたが、数年前、米ロチェスター大学メディカルセンターの研究チームが、脳内のリンパ系システム︵glymphatic system︶について発表したそうです。 脳には神経細胞があり、そのすき間はグリア細胞、血管などが埋め尽くしています。細胞間のすき間はとても狭いので、脳内でリンパ液がわりとなる脳脊髄液の流れで老廃物を押し流すのは難しいと考えられていました。 しかし、グリア細胞は睡眠中に縮むため、眠っているとき神経細胞の周囲には﹁大きな隙間﹂ができるのだそう。そのため、脳内の老廃物排出システムは眠っているとき活発になり、脳脊髄液が静脈に沿って老廃物を脳外へ運び出してくれるのです。つまり、﹁脳のお掃除﹂=﹁眠ること﹂。 では次に、脳のゴミを増やさない方法をお伝えしましょう!![nounogomi-hamigaki-suimin-02](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/studyhacker/20190409/20190409222040.jpg)