2014.11.25

世界の漫画に光をあてる「アングレーム国際漫画フェスティバル」

ニコラ・フィネ×荻上チキ

文化 #アングレーム国際漫画フェスティバル#バンド・デシネ


20141

5月革命直後に変容したバンド・デシネ


 wikipedia

 wikipedia2015127  

 Wikipedia1

 1989[*1][*2]

(À Suivre)創刊号
(À Suivre)
「アングレーム・ル・マガジン」


[*1] (Àsuivre)19782199712MétalHurlant

[*2] 1989116

1999

 

 19742015142
1977年のアングレーム国際漫画フェスティバルを訪れたエルジェ(『タンタンの冒険』の作者)
1977
1982年のアングレーム国際漫画フェスティバルを訪れた手塚治虫
1982

1960

 

 5西



 

 
2014年アングレーム国際漫画フェスティバルの様子
2014年アングレーム国際漫画フェスティバルの様子
2014年アングレーム国際漫画フェスティバルの様子
2014年アングレーム国際漫画フェスティバルの様子

世界中のバンド・デシネを扱う


 

 [*3][*4][*5]
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[*3] Hugo Pratt(1927-1995)Corto Maltese

[*4] Will Eisner(1917-2005)The SpiritA Contract with God

[*5] André Franquin(1924-1997)Spirou et FantasioGaston

101982

 

 1991使3

10寿[*4]2007[*5]

[*4] 2008CLAMP20092010ONE PIECE

[*5] 2012

19998

2001

2003

200420

2004

2005

2005

2007

2009

2011

2012

コミケとの違い


 

 2



 

 45

 

 

M
 

 



 

 20151

600402

日本の漫画は世界一?


 

 3[*6][*7][*8]100370

[*6] Philippe Druillet (1944-)1970

[*7] MœbiusJean Giraud (1938-2012)1960Gir[]1970SF

[*8] Jacques Tardi (1946-)



 

 201972 

姿



Dico Manga

15_DicoManga
 

 

 

アジア漫画のいま


 

 20082015



 

 

慰安婦漫画の展示が行われた経緯


 

 

 

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2003

 

 


慰安婦漫画展
慰安婦漫画展

100

韓国の作家は反対していた


 

 

Fleurs qui ne se fanent pasJen suis la preuve.

 

 


従軍慰安婦は存在しなかった」という主張


 

 

 [*9]

[*9] The J facts Facebook 

 



 

 



 50100

 使

La position du Japon/ Les « femmes de réconfort militaire » nexistaient pas.

 

 
論破プロジェクト垂れ幕

 

 

日本に流布する三つのデマ


 3youtube[*10]使

[*10] 

 
ニコラ氏のスマートフォン






政府持ち込み企画には警戒するようになる

荻上 これまでのお話ですと、日本に対しても韓国に対しても、イベントの政治利用そのものに注意をしていた。韓国ブースに対応していたら、日本人の一部ブースでも問題があったので、対応に追われた、と。今回のような出来事を受けて、やはり今後は運営の方法も変えられるのでしょうか?

ニコラ まず、保安的な策は考えていません。アングレーム国際漫画フェスティバルでは、自由に活動して欲しいと思っています。ただ、どの国にも限らず、政府主導で持ち込まれた企画については、警戒するようになると思いますね。今年1月の出来事について、作家さんに対して責任を追及する気はありません。今回の企画を実現するために働いてくれた韓国漫画映像振興委員の皆さんも非常に優秀で、とても準備がしやすかった。ただ、政治的な意図をもってフェスに関わろうとしている人たちには、今まで以上に気を付けないといけないと思います。

私たちはこれからも前向きに、新しい企画に取り組んでいきたいと思っています。来年は谷口ジロー氏を取りあげる大きな企画もありますし、他にも各国の魅力的なバンド・デシネを展示していきますから、気兼ねなく来場してくださると嬉しいです。

(2014年8月25日収録)

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プロフィール

ニコラ・フィネアングレーム国際漫画フェスティバルプログラムディレクター

1959年フランス生まれ。1980年代初頭からジャーナリスト活動を始める。60にも及ぶ世界中の国々を訪れており、とりわけアジアの地域に詳しい。作家、ジャーナリスト、編集者として活動する一方で、1989年からアングレーム国際漫画祭と関わり始め、1999年以降、レギュラー・メンバーとして活躍、2013年からは同祭のプログラムディレクターの一人を務める。十数冊の著書を発表しており、バンド・デシネ、マンガ関係の編著に『(ア・シュイーヴル)1978-1997年 バンド・デシネの冒険』((À Suivre) 1978 – 1997 Une aventure en bandes dessinées, Casterman, 2004)、『ディコ・マンガ―日本マンガ百科事典』(DicoManga – Le dictionnaire encyclopédique de la bande dessinée japonaise, Fleurus, 2008)、『人生で読むべき1001のBD』(Les 1001 BD qu’il faut avoir lues dans sa vie, Flammarion, 2012)などがある。

この執筆者の記事

荻上チキ評論家

「ブラック校則をなくそう! プロジェクト」スーパーバイザー。著書に『ウェブ炎上』(ちくま新書)、『未来をつくる権利』(NHKブックス)、『災害支援手帖』(木楽舎)、『日本の大問題』(ダイヤモンド社)、『彼女たちの売春(ワリキリ)』(新潮文庫)、『ネットいじめ』『いじめを生む教室』(以上、PHP新書)ほか、共著に『いじめの直し方』(朝日新聞出版)、『夜の経済学』(扶桑社)ほか多数。TBSラジオ「荻上チキ Session-22」メインパーソナリティ。同番組にて2015年ギャラクシー賞(ラジオ部門DJ賞)、2016年にギャラクシー賞(ラジオ部門大賞)を受賞。

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