第1次南極地域観測隊に同行したカラフト犬タロ・ジロなど15頭を記念するブロンズ像が11月23日、東京タワー(港区)の敷地から国立極地研究所(立川市緑町)に移転・完工する。
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第1次南極地域観測隊︵1957~1958年︶に同行したカラフト犬15頭のうち、奇跡的に生還したタロ・ジロの2頭を除く13頭は南極の地で死去したとみられている。同ブロンズ像は、その慰霊の意味も込め、1959︵昭和34︶年に日本動物愛護協会︵港区︶が東京タワー敷地内に設置したもの。昨年、東京タワー周辺の整備事業により同ブロンズ像の撤去が決定。同協会から寄贈の申し出を受け、今回の移設となった。
ブロンズ像は今年5月の撤去工事後、フジテレビ︵港区︶のイベント﹁お台場合衆国2013﹂︵7月13日~9月1日︶での特別展示を経て、9月初めに同研究所に搬入。本体の汚れを落とし、設置に必要なアンカーボルトの修理などを行った後、10月から設置工事を開始。﹁国立極地研究所南極・北極科学館﹂の西側に設置された。
当日は、10時から﹁カラフト犬ブロンズ像移設竣工記念行事﹂が行われるほか、10時30分からは、第1次日本南極地域観測隊・越冬隊犬係の北村泰一さんが﹁第一次南極観測で活躍したカラフト犬たち﹂と題して講演を行う。
﹁南極・北極科学館では、南極観測、北極観測の﹃今﹄を展示している。同館の見学も兼ねて、ぜひお越しいただければ﹂と同研究所広報室長の川久保さん。
ブロンズ像は23日以降、開館時間にかかわらず、自由に見ることができる。講演会はすでに定員に達した。