NASA「伝説のロゴ」はかくもクールだった

1970年代から92年までの約20年間、米航空宇宙局(NASA)はいまとは異なるロゴを使っていた。それは「ワーム」と呼ばれ、40年前にデザインされたとは思えないほど未来的なロゴだった。
NASA「伝説のロゴ」はかくもクールだった
PHOTOGRAPHS COURTESY OF DISPLAY

ニューヨークにあったデザインスタジオ「Danne & Blackburn」は1974年、大口顧客を獲得した。米航空宇宙局(NASA)が、15年ぶりにロゴのデザインを変更しようとしていたのだ。

NASAの当時のロゴは、「ミートボール」と呼ばれるデザインだった。青色の丸に白字で「NASA」と書かれており、その周囲に星が散りばめられている。飛行中の宇宙船を示す白い軌跡と真っ赤な矢印も加えられていた。

ミートボール・ロゴ。画像はWikimedia Commons

Danne & Blackburnは、この「ミートボール」を「ワーム」と呼ばれるロゴに置き換えた。新しいロゴは、太いレタリングとロケットのノーズコーンを思わせる「A」の文字が特徴で、明瞭で未来的だった。

また2011年に『Display』誌が紹介しているように、宇宙船の側面にこのロゴを入れるとかなり見映えがした。

Danne & Blackburnのデザインチームはその後10年間、NASAのデザインの作成・変更を続けた。それがのちに、NASAが新たなグラフィックスシステムを採用する際の指針とする「グラフィックス・マニュアル」となった。『Display』誌はマニュアルについて、次のように書いている。


1090NASA

NASA201992

使NASA

PHOTOGRAPHS COURTESY OF DISPLAY

TEXT BY LIZ STINSON

TRANSLATION BY MINORI YAGURA, HIROKO GOHARA/GALILEO