葡萄水

宮沢賢治




     

 
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耕平は、一等卒の服を着て、
野原に行って、
葡萄ぶだうをいっぱいとって来た、いゝだらう。

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耕平は、潰し葡萄を絞りあげ、
砂糖を加へ、
びんにたくさんつめこんだ。
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 ()西









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 西()()()()
一昨日をどでな、みぃぞれ降ったれば
 すゞらんの実ぃ、みんな赤ぐなて、
 雪の支度のしろうさぎぁ、
 きいらりきいらど歯ぁみがぐ。」
 

 
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耕平が、そっとしまった葡萄酒は
順序たゞしく
みんなはじけてなくなった。
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底本:「新修宮沢賢治全集 第十巻」筑摩書房
   1979(昭和54)年9月15日初版第1刷発行
   1983(昭和58)年4月20日初版第5刷発行
入力:田代信行
校正:今井忠夫
2003年4月2日作成
青空文庫作成ファイル:
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●表記について