樹木とその葉

秋風の音

若山牧水




いちはやく秋風のをやどすぞと長き葉めでて蜀黍もろこしは植う
 
 沿
 宿
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愛鷹山あしたかの根に湧く雲をあした見つゆふべ見つ夏のをはりとおもふ
明がたの山の根に湧く眞白雲わびしきかなやとびとびに涌く

畑なかの小みちを行くとゆくりなく見つつかなしき天の川かも
 
 
 
 
 
 
野末なる三島の町の揚花火月夜の空に散りて消ゆなり
うるほふとおもへるきぬの裾かけてほこりはあがる月夜の路に
天の川さやけく澄みぬ小夜更けてさし昇る月の影は見えつつ

路ばたの木槿もくげは馬に喰はれけり (芭蕉)
 槿
 槿

槿
槿






 
   1958331130
 

2001320
20051114

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