田山録弥






 



 



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『これで、この刈つた後に出て来る、新芽が美しいもんだ。何とも言へずに好い、いかにも、すぐれた芸術にでも逢つたやうな気がする……。そして、それは、内容を重んじたり、思想を重んじたり、社会への関係を重んじたり性格描写を重んじたりする芸術では、とても見ることも感ずることも出来ないやうな微妙な感じのする芸術――』
『さうですかね。そんなに美しいもんですかね?』
『私は毎年、刈つたあとのその美しい芽を見るのを楽しみにしてゐる』
 私はこんなことを言つた。





底本:「定本 花袋全集 第二十四巻」臨川書店
   1995(平成7)年4月10日発行
底本の親本:「黒猫」摩雲巓書房
   1923(大正12)年4月15日
初出:「文章世界 第十五巻第九号」博文館
   1920(大正9)年9月1日
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。
※初出時の表題は「狭い書斎で」です。
入力:特定非営利活動法人はるかぜ
校正:hitsuji
2022年5月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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