野の花を

田山録弥






 



 



 



 



 
    



 



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 鹿
 
※(始め二重括弧、1-2-54)()  
※(始め二重括弧、1-2-54)※(終わり二重括弧、1-2-55)
 



 しかし、それは話である。それを持つて行つて、誰にも当てはめやうとは、私は決して思つてゐない。だから誰でも思つたままに、自分の通つて来るところを通つて来るより他に為方がない。争闘も必要であらう。勝敗も必要であらう。無理解も必要であらう。労働問題も必要であらう。改造も必要であらう。何故なら、さうした混乱を多く甞めれば甞めるほど、社会も箇人も少しは磨かれて好くはなつて来るであらうと思ふから――。
 然し、然し、いざといふ最後の影響の上には? 心理の上には? ?





底本:「定本 花袋全集 第二十四巻」臨川書店
   1995(平成7)年4月10日発行
底本の親本:「黒猫」摩雲巓書房
   1923(大正12)年4月15日
初出:「文章世界 第十五巻第一号」
   1920(大正9)年1月1日
※初出時の表題は「小鳥の影」です。
入力:特定非営利活動法人はるかぜ
校正:hitsuji
2021年12月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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